songbookの自己回顧録

「教えて!goo」で見つめてきた自分自身と、そこで伝えられなかったことを中心につづってきましたが、最近は自由なブログです

やっぱり器の違う人物だった オバマ大統領の広島訪問とスピーチ

2016-05-28 00:10:43 | ライフ


こんな日が来るとは。

でも、オバマ大統領が広島に行こうとしているという情報を聞いた時から、どこかで予想をしていたのかもしれない。
事前のケリー国務長官の原爆記念館訪問、そしてその後のスピーチと打診を受け、現職のオバマ大統領が、サミット後、広島を訪れるという。

日本、伊勢志摩でのサミット開催決定、ケリーさんの訪問歴(今から考えればこれも意図的な事前の布石だったかもしれませんが)、だいぶ以前からオバマ大統領本人が広島に行ってみたいと言っていた事実、任期の終了直前…

いろんな条件が、16年5月27日のわずか数時間という瞬間、奇跡的に一致したとしか言いようがありません。
・謝罪を意図するものではない
・短時間訪問させてもらう
・一言挨拶だけはしたい

という事前の連絡でしたが、私の中で、「もしかしたら、サプライズで熱弁スピーチが出るのでは?」というかすかな期待がありました。
そして、それは現実の姿となってテレビで見ることができました。

感激です。

たとえがよいのかどうかわかりませんが、チャップリンの映画「独裁者」のラストのスピーチを、現実に生で見ているかのような錯覚に陥りました。

母国アメリカでの、反発世論が懸念されます。
「正当であったはずの原爆投下を、あなたは否定するのか?」「日本にこびへつらっていないか?だからアメリカは堕落するのだ」「火に油を注ぐだけで、メリットなどあるものか」「アメリカの立場を、個人的な感情だけで否定しようとしていないか?」「軟弱な理想論だ、個人の感情の域を出ていない」等

アメリカにおいては、当然考えられることです。危険な行為とも言えます。

でも、今回のスピーチや態度を見て、それでもアメリカ人がそういうことを言おうとするならば、それは本当に愚かなことです。
今回のオバマさんの活動やスピーチは、見ればわかる。
個人的な感情もあったかもしれない。
でもそこには、安っぽい打算も、人気取りも、派手なパフォーマンスも存在しませんでした。

「誰になんと言われようと、どうしてもやりたかったのだ」という、激しい情熱だけがそこにありました。
なにか、強い情念に突き動かされて、「そうしなければいけないんだ」という純粋な心だけで行動に移した

それが伝わってくるスピーチでした。

私は大統領来日前、「教えて!goo」の質問に、次のような回答をしたことがあります。
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9275359.html


平和について深く学んだ人物の発する今回のスピーチは、きっと今後、世界中の人の心に大きな楔となって残っていくと思います。
「戦争反対」と言っていればいい、というレベルの人間とは、まるでレベルが違うのです。


そして、今回のスピーチを教訓として、日本は、もっと本格的に、平和についての教育を計画的に行っていく必要があると感じました。
君が代日の丸どーたら、なんて言っている間は、日本の平和もまだまだです。



国語の教科書を発行している光村図書という会社は、文学を通して、間接的に戦争と平和について主張をしていました(と、私は解釈しています。)

3年生「ちいちゃんのかげおくり」で、戦争が理不尽に奪っていくいのちのありさま、その悲しみを。
4年生「一つの花」で、一つの命の大切さ、戦争によっても奪うことのできない、人の心の尊さと平和の美しさ、またそれは不滅であるということ。
6年生「石うすの歌」で、「つらいことを我慢して勉強すること」それが唯一の、平和実現の道なのであること。

その後、現在光村の教科書からは、「石うすの歌」だけが消えてしまいました。
まあ、いろいろ事情はあったとは思いますが、私にはこれが残念でなりません。
「石うすの歌」の主張は、全くもって正解で、本気で平和を希求するであれば、私たちがすべきことは、勉強し続けること
それ以外に手段はないと信じて疑いません

国語という教科の求める内容から、時代に合わなくなり、この教材を今見ることはできませんが、平和を望む私たちは、決して変なところで思考停止してはいけない。
その思考を止めて「自分たちはもっと幸せになるべきなんだ。自分だけが平和になればいい」と主張し、支持を集めているバカトランプがアメリカで次の大統領になりそうで、嫌な予感しかしません。彼の人気を分析することで、次の「平和のための勉強」を、私たち日本人はしなければならないのです。



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