songbookの自己回顧録

「教えて!goo」で見つめてきた自分自身と、そこで伝えられなかったことを中心につづってきましたが、最近は自由なブログです

秋元氏の考えとは?その3

2011-06-26 22:13:39 | 音楽
<大前提:おニャン子は秋元氏のプロデュースではない>

前回さんざんなことを書きましたが、一応(最近知ったことを偉そうに書きますが)、論を進めるうえでの前提として知っておかなければならないことに、
「おニャン子クラブは秋元氏のプロデュースではない」という事実があります。

おそらく秋元氏も相当知恵を出していたブレーンだったとは思いますが、あれはあくまでもフジテレビによる企画アイドル。
当時の秋元氏の願いや構想をすべて映し出したものではないということを踏まえておかなければなりません。
その後、秋元氏はいくつかのアイドルグループらしきものを企画しましたが、必ずしも大成功というわけでもなかったように思われます。
それでも、業界トップの方ですから、別にご本人が仕事に困るわけでもないし、業界に関わり続けてきたからこそ、やりたいこと、アイデアがいろいろと練られてきたのではないかと思われます。


<その1.キングレコード??>
昨年大ヒットを飛ばした彼女たちのPVを見て、その中身以上にわが目を疑ったものがありました。
「キングレコード」の字幕です。

非常に失礼ながら、私はキングレコードという会社名を、ずいぶん長い間意識したことはありませんでした。
昔の財産の会社、演歌のキング、という強いイメージがあったからです。「よくこの会社に所属させる気になったなあ」と思ったほどでした。が、現在の在籍ミュージシャンを見ると、アニメ声優関係をはじめ、やはりそれなりのメンバーもいるのですね。

で、ちょっと前まで在籍していたのが、ソニーだったということで、この辺は非常に「なるほど」です。

しかし私が本当に驚いたのは、その後でした。

大人数グループだと必ず生まれる「ユニット」。このAKBからもいくつものユニットができました。
ソロデビューもありました。

何も知らない私は、当然みんな、キングから出すものだと思っておりましたが、それぞれ、ほとんど全部が、違うレコード会社から曲をリリースしているのです。
まさかと思って、系列のSKEなども見てみましたが、やはり別々のレコード会社。

ちょっと昔の世界観で業界を見ていた私にとっては、信じられない話でした。
普通、たとえユニットを作ったとしても、同一人物が同時に別の会社からレコード、CDを出すなどということは、考えられないことでした。それぞれが、レコード会社専属のミュージシャンだからです。いったい、今、何が起こっているのか…?
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なんで誰も指摘しないの?? マル・マル・モリ・モリの不自然な音程

2011-06-26 12:19:18 | 音楽
秋元さんのこと書いていたのに横入りしてすみません。タイトルどおりです。

かわいい二人の子が歌い、ドラマでも話題になっている「マル・マル・モリ・モリ」
おそらく全国の小学校や幼稚園で、これから歌われたり、利用されたり、運動会で使われたりすること確実です。

まあそれは良しとして。

私は、初めて聴いたときはそれほど何とも思わなかったのですが、回数重ねるほど、何とも言えない気分の悪さが増してきて、
正直申し上げて、今では嫌いな曲の一つになってしまいました。

それは、あの音程です。
ピッチコントロールで音程を機械的に合わせているとしか思えないあの音程です。
録音現場にいたわけではありませんから断言はできませんが、子どもたちの歌声を長年聴き続けてきた私の勘からすれば、9割5分機械補正の音程に間違いないと思われます。

芸大生でも、プロの歌手でも、あそこまで寸分狂いのない音程で歌うことは、まず不可能です。
特に曲の中盤「こんなときほんわかな」Fのキーで「ドレミーファレ、ソー♯ソーミレド」なんて、この子たちが生まれてこの方一度も使ったこともないような音の飛ばし方が求められるところも、難なく歌っている。
「はれるかなー」のファミレドドー16分音符を完璧な音程とテンポで駆け下りるなんて人、私は大人でも見たことがありません。

もしもこれが「生」だというのならば、全く耳の感覚の違った世代が生まれてきたのだと私は認識を改めなければいけません。
フォーマットの違う音感を持った子どもたちです。
でも、どう考えても無理があるような気がします。

大人の歌のピッチ補正は、「そういうものだ」と割り切って聴いている自分がいます。
perfumeに至っては、ボコーダーですから完全に楽器として電子制御されていますし、他のほとんどの歌手に関しても、ちょっと気になるところもありますが、まあ、許せるのです。

こんなに子どもの歌の補正が許せないのは、自分でもわからないのですが、職業柄なのかもしれません。
大橋のぞみさんぐらいが普通です、というか、あれでも十分すぎるほど上手です。あの年齢からして。
そのへん、宮崎監督はよくわかっていらっしゃった。

マル・マル・モリ・モリを不自然と思って聴く人が周りに全くいないので、私はむしろ不安なのです。あんなもん、ほとんどボーカロイドじゃん。って、私には聴こえるのですが。
これが標準になる世の中が来たら…
日本人は以前にもまして、人前で歌わなくなるように思えるのです。
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秋元氏の構想とは?その2

2011-06-21 01:15:42 | 音楽
AKBというグループが、ここまで売れることになるとは、当初、あまり考えていませんでした。
最初の印象は、最悪に近いところもありました。「スカート、ひらり」です。
当時14,5歳中心のメンバーがスカートを、歌詞通りに翻してアンダーを見せながら、正直へたくそな歌を歌う。「なるほどアキバ系か」と思ったものです。
作詞が秋元さんと聞いて、「セーラー服を脱がせないで」をもう一度やるつもりなのか、と、半ば怒りにも近い気持ちでした。

おニャン子は、完全にふざけた企画アイドルでした。世の中が優等生アイドルに飽きていた時代だったから見事にハマってしまったわけではありましたが、コンセプト、タレント性、歌唱力、モラルなど、すべてにおいて許せないところがあり、
すかしていて、ちょっと悪くて、真剣みがなくて、まわりから期待されないようにふるまう奴が人気者、を具現したようなブームでした。許せたのは河合その子さん、ぐっと離れて高井さんぐらい。現在まで第一線で活躍していらっしゃる方もありますが、それは、歌によるものではありません。
個人的には、今思い出しても胸糞悪くなるような時期でした。
これをきっかけにTBSの歌番組は権威を失墜し、テレビ局もろとも崩壊していったのです。

時代が変わっていくために、必要だったのかもしれません。時代はフジに傾きます。おニャン子とチェッカーズ。いや、チェッカーズはすぐれたミュージシャンでしたが、歌わされていた曲は今聴いても、全く心に響きません。あの時代に求められた、ふざけた人気者の具現でした。

で、その後の長い音楽の低迷期に入って行ったわけです。
そしてめぐりめぐってAKB。
ラジオにも、時々出ていました。強烈だった印象は、4,5年ほど前だったか、カウントダウンjpのアシスタント代わりに数人が週交代で座り、原稿を一部読んでいたことがありました。
その下手さが壮絶で、どう考えても素人。聞くに堪えなかった覚えがあります。「やっぱり、おニャン子路線のオタク盤なんだ」と思っていました。

ただ、今から考えると、少し違っていたのは、「誠実で、謙虚で、明るくて、低姿勢」というスタイルだけはずっと守っていたことだったのかもしれません。
それはアキバ特有の、メイドスタイルそのものじゃん、と言われればそれまでかもしれませんが、昔から、特に男性がアイドルに求めていたものは、それだったのではないかともいえるのです。

だんだん、売れるようになります。
私は昔ほど詳しく音楽番組など見ていないのでわかりませんが、転機は「会いたかった」が浸透し始めてからではないかと思っています。
ちょっとずつ、聴ける声になり、隠微な路線を少し抑え、曲に恵まれ始めたのです。何より、こんなに何年も続けるグループだとは思っていませんでした。
だんだん、好意的に認知されてきたのでしょう。じわりじわりとこのグループは、支持を広げていきました。実力も伴ってきました。

舞台、握手会、会いに行けるアイドル。

舞台を大切にするのは、今ジャニーズも行っております。一見非効率的ですが、タレントの将来性を見る鍵なのかもしれません、またタレント本人も、己を磨く絶好の機会なのかもしれません。
AKBの子たちが行ってきたことは、実は全く気の遠くなるような、地道な活動。劇場がある、という恵まれた点を除けば、昔の歌手がやっていた、どさ回りと同じことをしていたのだと気づくのです。この辺に、秋元氏の長年の経験からくる意図を、私は感じるのです。続きます。
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あれから1年たちました。秋元氏の考えとは?

2011-06-20 00:00:29 | 音楽
10日ほど前だったでしょうか、今年もAKBの子たちの「選挙」が行われました。
1年前は、この企画への激しい嫌悪と批判を単発で書きこみました。

それでも、と思い、あれから1年、時々この娘たちの歌や芸能にチェックを入れておりました。

我が家の子たちは最初このグループをバカにしていましたが、そのうち気に入ったみたいで、最近、「このグループの劇場版がCDで売っていないか探してくる」と言って買いに行きました。
売っていなかったそうです。そりゃそうだろ、わが子たちよ。

私も結構覚えました。当時話題になった「ヘビーローテーション」は、露出とメタファーが扇情的でえげつないほどだったので、2,3度おやじ心で喜んで見たのですが、自分で予測していたほどハマることはありませんでした。全く予想外のところでハマってしまったのは、カップリングの「野菜シスターズ」でした。「ちりとてちん」と同じで、おたく気質を引き付ける何かがあったのでしょうか?
この好みは、禁断だったかもしれません。特徴があるコスチュームだったため、個人名を覚えてしまう。すでにおたくコースの入口です。
ほとんど個人名を知らなかった私でしたが、最初に覚えたのは、まず誰の目にもわかるセンターでトマトをやっていた前田さん。次に覚えたのは、一番アイドルっぽい、いわゆる「好みの顔」だった、カボチャの柏木さんでした。でも当時はそれほど騒がれる名前でもなかったような記憶があります。それが今年になって一気に知名度が上がっているのですから、自分の目もまだ衰えていないな、と一人ほくそえんだものです。

以下、渡辺さん、篠田さんの順番で覚え、昨年選挙1位の大島さんの顔を覚えたのは結構後だったと記憶しています。板野さんはシングルを出したので覚えました。指原さんはいろんなルートで覚えました。

大島さんは別として、自分が覚えた順番と、今年の総選挙の結果がかなりシンクロしていたことに驚きました。

子どもたちがAKB関係の動画を喜んで見ているので、自分も、と見始めたのが昨年葛西臨海公園でのカラオケ大会。偶然見始めたもののめぐり合わせが悪い。個人の名前や個性、人間関係などを覚えてしまうものばかり選んでしまいました。実際面白かったです。


そんなわけで、図らずもこの1年間の間に、このグループのことをだいぶ学んでしまいました。
で、選挙。

去年より理解したつもりで受け止めようとしましたが、やっぱり、どうかと思ってしまいます。

まず、来年以降はやめるべきです。こういう企画の使命は果たしたでしょう。私のような横から見ている人間でも名前を覚える機会となったぐらいですから。
しっかりと掌の中で踊らされました。
このような企画一つで、私がかつて予想していたほど人間関係が壊れるグループではないということは分かってきましたが、よい影響を与えるとも到底思えません。

ただ、秋元氏の構想、意図などについて、少なからず考えさせられるところはありました。次回から触れていきます。
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