songbookの自己回顧録

「教えて!goo」で見つめてきた自分自身と、そこで伝えられなかったことを中心につづってきましたが、最近は自由なブログです

オリンピックの感動で思い出した制汗スプレーへの違和感

2016-08-20 00:01:14 | ライフ
オリンピックも終盤になってきました。

こんなにメダルを取るとは思いませんでした。
三宅選手の重量挙げに始まり、多くの種目で、感動に胸が震えました。

彼らの多くは、いわゆる「ゆとり世代」。
学力が足りないとか、世界水準で戦えないとか、空白の数十年とか散々な言われようをした世代です。

私も、ゆとり教育の行き過ぎに、疑問を持ちながらも何もできずに長年文部科学省の「意図」とやらを読み取ろうとしてあがいてきた一人です。
正直言って、「本当にこれでいいのか」と思うことがずいぶんありましたし、いまだにその弊害から逃れられず、悪循環の中で出口の見えない子たちがたくさんいます。
なにが「内容を簡単にする代わりに、全員が必ず完璧に習得できる内容を教え切る」だよ

グレーゾーンと言う言葉の意味すら知らない机上の理論者をトップにしていたせいで、現場は大変混乱しました。
いまでも文部科学省、中教審らの「思い付き教育案」「思いついたから研究指定校割り当てと実施報告ね」によって多くの教師と子どもはひどい迷惑をこうむっています。

しかし、何事も、「極端から極端へ」は非常によろしくない
世の中、「ゆとりは失敗だったから今後は徹底して学力アップへ、グローバルで戦える子を」に向かってまっしぐらのように見えます。

ちょっと待ってください、です。

そのゆとりの子たちが、今回のオリンピックで素晴らしい成果を上げています。
一番メダルを取っていなかったのが、今の政治家、世の中の中心になろうとしている世代の皆さんが若かった時代です。
ゆとりのすべてが悪だったという短絡思考はやめなければいけません。とにかく極端にはしてはいけません。



で、話は全く変わるのですが。

ゆとりの世代と言われた子たちがオリンピックの選手になって画像で見せる顔、本当に美しくて、心がときめきます。
うちの家族も、卓球の水谷選手を見ながら、最初は何をやっていても波多陽区にしか見えなかったのに、だんだん、かっこいい男に見えてきた、と言っています。
いや、波多さんをかっこ悪いと言っているわけではありませんよ。
でも、かっこいい顔、いい男、いい女というのはそういう顔だということに、だれも異論はないと思います。
汗だくになって、なりふり構わず、必死に食らいつく表情

1970年代にピークを迎えたモーレツ時代の反動のためか、1980年代以降、むき出しの必死な「さま」は、かっこ悪い、ダサい、と、徹底的に排除されてきたように思います。
もちろん一生懸命やってきた人はいるけど、そういう表情を見せることがはばかられるような風潮

クールに、さらりと勝利を持っていく姿に理想像が流れていきました。
メダルが少なくなったのも、その時代です。


かつて私が中学生を教えていた頃、異様な光景(今の子たちにとっては普通なのでしょうが)を毎日見ていました。
体育や部活など、運動が終わって教室に入ってきた生徒は、教室で一斉に制汗スプレーをこれでもかというほど体にかけているのです。
数十人が一斉にやっていました。
意図はもちろんわかります。汗臭いと言われたくない。エチケットだ、と。

でも私の学生時代は、よほど臭くない限り、汗を書けばお互い多少におうことなど全く気にすることはありませんでした。
汗をかいたから、当然だ、と。それが好きな女の子であってもです。

考えすぎだ、と言われそうだったので言いませんでしたが、スプレーをかけているその中学生たちを見て、私は少々哀れな気持ちになっていました。
汗臭さ、泥臭さを残して何が悪い。むしろかっこいいことが多いのに、と。

そういう子たちは、やはり合唱などに取り組んでも、真剣に歌うことはできませんでした。
あるクラスの子は、合唱発表会本番前の舞台脇でくしを取り出し、一生懸命髪型を作っているのです。
別にそれはよいのですが、やはり本番ではつんと澄まして表情は乏しく、とても魅力的とはかけ離れた態度として観客には映ってしまうのでした。


私も若いころ、人の目を気にし「なさすぎ」て、ずいぶんぶつかったり、悩んだり、失敗したりしました。
でも、その分愚直に一生懸命を通していたように思います。


今回のオリンピックの選手たちに、そんな表情がすごくたくさん見られました。
そういう人に限って、顔の造形はともかく(失礼)ちゃんとメイクしてテレビのスタジオに来ると、美男美女ぞろいで
むしろそのギャップにも心奪われます。


あの制汗スプレーの学生たちに、今の自分ならばどんな言葉がかけてあげられただろうか、と考えさせられるのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オフコース 時に愛は【五十路にもなって歌ってみた】

2016-08-15 21:34:06 | 音楽
オフコース 時に愛は【五十路にもなって歌ってみた】


久々にアップしました。
だいぶ以前にYES-NOをアップしたことがあったのですが、今一つの出来で
今回も細かいことを言うといろいろあるのですが、ま、自分が楽しんだ、ということでご容赦ください。
このカラオケを作った人は、本当にすごいと思います。コーラスも含めて。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

闇の隠しすぎの弊害か?論ずる必要性を感じる凶行、補足

2016-08-09 22:12:21 | Weblog
オリンピックが始まって、ここんとこしばらく記憶にないほどのメダルラッシュ

だから私もいろいろ書きたい

でも、一旦かかわった記事に、とりあえず節目をつけなくては。ということで、補足です。

今から、遠回りな話をします ほぼ実話です。

数年前、かみさんがパートで働けるところを探し、ハローワークで仕事を見つけてきました。

「就労支援事業所」というところでした。
そこに通う、障がいをもった人を含めた引きこもりがちな人など、特別な支援を要する人たちが就労できるよう、様々なスキルを磨いていける施設だというのです。
利用者の使用期限は2年間。その間にできるだけの力をつけてあげられるようにフォローする施設だ、とのことでした。

私にはいま一つ、どういう施設なのかはわかりませんでしたが、その事務所の所長から出された条件としては、「ケアマネージャーの資格をいち早く取ってもらい、その間に利用者の作業をフォローしてほしい」ということだったそうです。
かみさんも何もわからぬまま、とりあえず出勤開始。

ところが始まってみると、所長の言うことは、「ケアマネ一刻も早く取ってほしい。資格を得るにはいろんな講座があるけど、ほら、今度○○市で(遠いところ)講座があるから、ここで頑張ってきてほしい」「ケアマネさんがとにかく必要なのよ」で、なぜかケアマネになってほしいことばかりしか頭になさそう。ちなみに、ケアマネージャーというのは高い専門性が必要とされる仕事で、パートで手伝う程度の職務とは雲泥の差があります。短期間で取れる資格ではないし覚悟はいるし、合格率も低いものです。で、実務ですが、その日その日の「フォロー」については適当なことしか教えてくれない。なぜか掃除や食事の買い出し、メニューの考案、料理を任される。(とんでもない人数分、無免許なのに。)

こんなことするために採用してもらったわけではない。私は飯炊きおばさんか?契約違反だ。
ふと壁に目をやると、いろんな役職の人の名前が列挙してあり、ちゃんと栄養士の名前もある。でもそのうち誰の顔も見たことない。所長さんによると、初めは「忙しくてなかなか来られないのよ」と口を濁していたが、そのうちに、知人の調理師から、実質、名前だけ借りていることが判明。一度も来たことはない。

そのうち、諸事情でかみさんが早い時期ではケアマネの資格を取りに行くことが無理だと確定すると、露骨に扱いがぞんざいにされ始めました。
ただ来ているだけ。利用者はほとんど本を読んだりパソコンを見たりしているだけ。下手に声をかけると所長から叱られる。更には給料も払われなくなる(と言っても行く回数も少なかったので月に2万程度でしたが)

それでもぽつぽつ利用者から話を聞く機会はあったようで、彼らはそれなりに将来への夢は持っていました。でも、よくある、途方もない夢ばかりで…
この施設では彼らはリラックスして過ごしていましたが、特に何かをやっているわけではなかったのです。
指導方針などが語られることももちろんありませんでした。打ち合わせもなし。個人情報は所長と、数人の人が握っているようではありましたが。所長も彼らに何かする、ということもなく、無意味に近い時間が過ぎていくだけの施設だったそうです。



どういうことか、お分かりいただけましたでしょうか?


この所長さんは、障害者の福祉のために何かしようという考えなど、少しも持っていない人だったということです。
なぜかみさんに、必死になってケアマネの資格を取らせたがっていたか?それは、施設にケアマネがいることで、施設に補助金が入るからなのです。
調理員、監理員などの架空の名前もしかり。体裁が整っていれば施設に補助金が支給されます。
もちろん障がい者を預かる施設は、特別に高額の補助金が支払われています。

利用者は?
「パソコンで文書が作りたい」「ものが作りたい」 等の願いをその都度聞いては、いくつかのものが施設においてはあったそうですが、それを使ったプログラムも、計画も存在せず、ひたすらそれらをかまったり、休んだり。到底就労支援とは思えないものだったそうです。

つまり、2年間という期限だから、「家でぶらぶらされるよりは就職に向けて何かやってほしい」という家族と、「とりあえず夢を聞いて何かやりました」という施設側の思惑が一致したわけです。「2年間ですからここまでしかできませんでしたが、あとはご家庭でのがんばりを期待します。」で終わらせればいいのですからね。
なんと、ご家族からすれば、「補助金」の関係で、無料で2年間預けることができる施設なのだそうです。


この所長さん、その当時、新しく学習塾とか、障がい者が店員をする喫茶室とか、そういうものを立ち上げるために必死だったそうです。たった2万の給料も払わなかったくせに。
わかりますね?すべて、「補助金」が出るものばかりです。


かみさんですが、ケアマネが取れそうもないと分かるや否や、露骨に邪魔物のように扱われ、そのくせ予定していない日に「ご飯作る人がいないから来てほしい」と呼ばれたり、
そのうちケアマネの資格が取れそうな方が新入りで入ってきたその日からその人と所長さんは常にツーショットでベタベタ。

それを見届けて、かみさんは辞職しました。給料が入ったのはそれから2か月もたった後、さんざん要求した後のことでした。
ハローワークにさっそく訴え、そこの求人は取り消しとなりましたが、1年後、再び求人欄にその会社があったそうです。
その間にも監査のようなものはあったそうですが、なぜかうまく切り抜けていたとのこと。????なぜ??

驚くべきことに、現在もこの会社、存続しています。善意で考えて、多少はまともになっていれば、と願うばかりなのですが。


もちろんこの話は、今回相模原であった陰惨な事件とは何の関係もありません。
相模原の施設は、素晴らしい場所だと思います。


ただ、中には、「どうしてこんなところに少なくないお金が流れているの?」と、疑問を感じずにはいられない事例もあるのです。

障がいをもつ方、社会的に弱者と言われる立場の方、それらの方に向け、適切な支援や、経済的な補助が必要なことは疑うべくもありません。
しかし私はこんな身近なところで、はっきり言って詐欺まがいの、そこに付け込んだ金儲けをしている人の存在も知っています。
また、適切な支援額というのはどこまでなのか?
ひどい事件ではありましたが、何かを考えるきっかけにはなるかもしれません。

人権については…
難しいことですが、これも思考停止していてはいけない課題があると思います。しかし、これについては、いずれ機会があれば。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

闇の隠しすぎの弊害か?論ずる必要性を感じる凶行、続き

2016-08-03 23:33:12 | Weblog
<ごく一部は本当だからこそ、詭弁が許せない>

特別支援の対象にあたる人の生きにくさや、障がいの度合い、重複の仕方などは、本当に個人差があります。
障がい名や、病名、症候群名、行動パターンなどは研究されていて、ある程度それに合わせた対応が分かりつつあります。
でもそれでも、現れ方は一人一人違います。

「重複障がいの人々に安楽死を」
この言葉に戦慄を覚える人もいれば、一理あると思ってしまった人もいるのではないでしょうか。もちろん同調してよい論であるはずはないのですが

知人で、息子が情緒の障がいをもっているお母さんが私に話してくれたことを思い出します。
「幼いこの子を連れて川の橋の上に来た時、二人で一緒に飛び込んで死んでしまおうと思ったこともありました。」
今は朗らかに話をされる、立派な人格のその方、その子のことも私は知っていましたので(そのときすでに中学生でしたが)、非常に胸に突き刺さるものがありました。
私たちから見ればその子の背負っている障がいはそれほど重いものではないのです。学校の特別支援学級に在籍はしておりましたが。
でも、母親の思いとはそういうものなのか、と感じたものです。

これが重複の障がいで、症状が重かったら、保護者様の思いはいかばかりか
テレビでは、非常に重い障がいを抱えておりながら、親の愛情や、施設、同級生などの愛情によって支えられ、つながりの温かみの貴重さを教えられる事例がよく放映されます。

そういう場合もあるでしょうし、それはそれで素晴らしい。
しかし、そうでない場合もあることを、報道は流していない。


「そうでない場合」を薄々感じている人もいます。
目の当たりにしている人もいます。
おそらく今回の犯人も、その一人だったでしょう。確かに、全くきれいごとで済まされない事例が、山ほどあると思います。
どうにもこうにも厳しく、「一生懸命生きようと頑張っている」と、本人の意識の中にもあるのかどうかわからない状態の人たち
「この人を目の当たりにして、愛情を注ぐ気になれますか?」と聞きたくなってしまうほどの重いものを抱えている人

います。

心当たりを感じる人も、絶対にいます。

だから、私たちは「そういう実情もある」ということは、絶対に知っておかなければならないと思うのです。

安楽死によって解放される人? ああ…いる可能性を私は否定しません。


そこから、もう一度人権について考え直さなければならないと思うのです。
中学生時代から暴力癖があり、大学で薬物にはまり、入れ墨して、それでいながら教員を目指し、場合によっては完ぺきに「いい人」を演じ続けてしまうような人物には、決して言わせる資格はないと思います。
私に言わせれば、単なる薬物中毒者です。
「人間やめます」を、自らで選んだような輩です。
そんな輩が、ある意味でだけ、本当のことを言っている詭弁が許せないのです。


確かに実情を知らない人が多くいることをいいことに、「その通りだ、よく言ってくれた」と、軽率に賛同してしまう人が現れることが容易に想像できてしまうからです。

人のなんたるかも知らず、選民思想で息巻きたいだけの人
障がい者についてわずかな経験と知識しかないくせに、関わって苦労したことを持ち出し、「障がい者って本当にクズ。障がいなんだから改善の見込みもないし。二度とかかわりたくない」とか言い出して彼らをひとくくりにして攻撃の対象にすることを許してもらおうと手ぐすね引いて待っているような人

そういう軽はずみな人たちを扇動しそうな危険性が大きく、悪影響が非常に危惧されます。


犯人の人間性と、はらんでいる非常に危険な悪意は、われわれがよく勉強したうえで、やはり猛烈に非難せねばなりません。
そして私は、「人権」「福祉に絡む経済政策」について、さらに考えさせられるのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

闇の隠しすぎの弊害か?論ずる必要性を感じる凶行

2016-08-03 06:47:52 | ライフ
相模原の特別支援施設をめぐる世にもまれな凶悪事件に、ずっと心を痛めております。

私事から始めます。

亡母の家系は血筋が複雑で、この歳になっても掴みきれないぐらいなのですが、その筋のいとこの姉がやや重い知的障がいで、施設でもう数十年生活しています。
今回の事件の舞台になったような施設に似ています。


時に里帰りがあり、私が10歳ぐらいの時、そのいとこ家族がうちに遊びに来ました。
姉はいとこの兄にフォローされてきょうだいで会話をしていたのですが、障がいというものを知らなかった私は、「このお姉さんはどうしてこんなに変なことをお兄さんに聞いているのだろう」と感じ、「そんなこと自分で見てみればいいじゃん」と、何気なく突っ込んだのですが、周りの反応がおかしい。
若干さびしそうな雰囲気になり、私には何のことかわかりませんでした。

いとこ家族が帰ったあとで母に説明を受け、失礼なことをしてしまったということが何となく理解できました。
気さくな姉ですが自立面が弱く、あれから数十年、同じ施設での生活を続けています。冒頭のような事情で、ここしばらくは会う機会がありません。
いとこの兄はハンサムでやはり気さくな好青年でしたが、どういうわけか結婚のご縁がなく、すでに還暦を過ぎてしまいました。
今思い返すと、もしかしたら姉のことがどこかで引っかかっていたのかも、と思います。現在はいとこ宅の親も体調が悪く高齢で、兄がずっと保護者代わりとなっております。

主に知的方面で、障がいを持った人のことについて、昔は今よりもかなり偏見が強く、実態も知らされていなかったと思います。
現在は学校でも特別支援学級と通常学級との交流が盛んになり、小さな子たちでも、昔に比べればかなり「いろんな立場の仲間と一緒に生きている」ということを学ぶ機会が増えているとは思います。

私自身は上にあげたようないきさつから、小さい頃から、施設は自分からそれほど遠い存在のものとは思っていませんでした。

しかし、大人になって訪問する機会が何度もあり(いとこのところではなかったのですが)、一言で「障がい」と言ってはいけない、ほんとに多種多様な状況があることが分かりました。
一人一人違うのです。



今回の事件、もちろん他人事とは思えない怖さや怒り、やるせなさなど、いろんなことを感じましたが、
あまりのことに、とても整頓できそうにありません。
でも、この事件は、それでも少し整頓しなければならないという必要感を感じました。

いわゆる「闇」と言われる部分や、知っておかなければならないことなど
いくつか述べたいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする