井上しんごブログ

北九州市議の井上真吾です。何かあったらいつでもどうぞ、私の携帯電話は070-5690-1423です。😄

井上しんごの議会報告    予算特別委員会編 その3

2011年07月08日 | 日記
井上しんごの議会報告    予算特別委員会編 その3
6月15日から22日まで、予算特別委員会の局別審査が行われました。私が所属している第3分科会では、教育委員会、産業経済局、港湾空港局、水道局の予算議案について審議されました。以下、私が問題意識を持ったテーマについてご報告します。
教育委員会
① 学校現場で講師の割合が増加している。学級数が増加した場合にやむなく担任として定数に加えるとされているが、今では正規教員の代替の扱いがされている。必要な教員は正規で確保すること
 昨年度の新規採用数は109人、今年度は174名、来年度は218名の採用が予定されている。団塊世代の大量退職を踏まえ、近年採用数が増加していますが、それでも、不足する教員を正規でまかなえる状況ではありません。今年3月末の退職者数は、216名でその内、97名は定年前の退職です。そもそも退職を想定して新規採用数を決めていますが、97名の思いがけない退職の定数減は、講師や、非常勤講師で穴埋めされることになるのではないですか。そこで、まず2つの視点で対策が必要だと考えます。
まず一つは、私が昨年9月の本会議で質問しましたが、福岡県教育委員会は、退職した教員の再任用や、講師を担任として配置することを前提に、正規教員採用数を抑制する方針を持っています。そもそも講師の担任配置は、新学期前に学級数が増加した時の、緊急一時的な場合として考えられています。しかし今では、初めから講師を担任に組まないと、学校体制が取れない状況になっています。実際、ここ4・5年を見ても、現場の教員に占める講師の割合が増加しており、教育長もそのことを議会で認めています。しかし減らされていると知りながら、黙認しています。県に対し、学級数に見合う必要な教員数は、正規として採用することを県教委に強く要望すべきです。
二つ目は、定年まで働き続けられる職場づくり、教員の過重な負担の軽減についてです。昨年度末、早期退職97名のうち、若年での退職は19名で、うち17名が女性教員でした。保育所への送り迎えに間に合うような、人事異動を求めた私の質問に対し、教育長は昨年4月時点で、配慮を希望した31名の教員中、30名で対応したと述べ、今後とも子育てに配慮した人事を行うと表明しましたが、今年も多くの女性教員が子育てを理由に退職しています。乳幼児の子育て中で、配慮を求めたにもかかわらず、教育委員会が丁寧に取り合ってくれないケースも私に報告されています。4200人以上いる全教員の中で、31名しか希望を出していないというのは少なすぎです。教育委員会が丁寧に要望を聞き、教員自身も子育てや、介護などのために、人事異動で配慮を要望しやすいように改善する必要があります。
また、教員の病気休職者数はここ数年増え続け、平成22年度は前年に比べ7名増の72名で、その内、精神疾患による病休は全体の7割を超えています。増え続ける病気休職者と、定年前退職の増加は関係がないとは言えません。正規教員で学級を組むことは教育委員会の責務です。法で定められた教員数は正規で採用し、同時に、働き続けられる職場のために、事務仕事の軽減や、教員増など抜本的な対策が必要です。