北風がくれたテーブルかけ 11/20
むかし、あるところに、年とったおっかさんと男の子がいました。おっかさんは体が弱かったので、いつも男の子がごはんをつくるための粉を小屋まで取りに行っていました。
ところがある日、男の子が粉をもって小屋を出ますと、北風がふいて、男の子の粉を空高く吹き飛ばしてしまいました。 男の子は、もう一度粉をとってきましたが、また北風が吹き飛ばしてしまいました。三回目も同じようになりました。男の子は、あんまりひどいので、北風のところにいって粉を返してもらおうと思いました。
さっそく男の子は旅に出ましたが、北風のところまで道のりは遠く、なかなかつきませんでした。それでも歩きに歩いてようやく北風のところまできました。
「お願いします。あなたが吹き飛ばした、ぼくの大事な粉を返してください。わずかな食べ物をあなたが吹き飛ばしてしまったから、おっかさんもぼくも飢え死にしてしまう。」と男の子はいいました。すると、北風はいいました。「わたしは粉をもってないよ。でも、そんなに暮らしにこまっているなら、このテーブルかけをあげよう。『テーブルかけよ、広がれ!一番おいしいごちそうを出しておくれ!』と言えばいいんだよ」
男の子は、そのテーブルかけをもって北風にさよならを言いました。帰りの道も遠かったので、途中で宿屋に泊まりました。おなかがすいた男の子は、テーブルかけに言いました。「テーブルかけよ、広がれ!一番おいしいごちそうを出しておくれ!」すると、テーブルの上に、すばらしいごちそうが用意されました。その様子を見ていた宿屋のおかみさんは、テーブルかけさえあれば、働かずにすむと思いました。
その夜、宿屋のおかみさんは、男の子が北風からもらったテーブルかけを盗んで、それとそっくりのテーブルかけをおいておきました。
次の朝、男の子はにせのテーブルかけを持って家に帰りました。男の子はおっかさんに北風の家に行って、すてきなテーブルかけをもらったことを話しました。おっかさんが信じられないという顔をするので、男の子はテーブルの上に、テーブルかけをかけると、「テーブルかけよ、広がれ!一番おいしいごちそうを出してくれ!」と言いました。しかし、何も起こりませんでした。
そこで、男の子は「もう一度北風のところにいってみよう」と言って、歩きに歩いて、北風のところへ行きました。「ぼくのなくなった粉のかわりに何かください。あのテーブルかけは役に立たなくなってしまいました。」と男の子はいいました。「じゃあ、このやぎをおまえにやろう。『やぎよ、金貨をだせ!』というと、たくさんの金貨をだすやぎだよ」男の子は喜んで、そのやぎをもって家に帰りました。家まで遠いので、また同じ宿屋に泊まりました。そして、男の子はやぎをためしてやろうと思って、「やぎよ、金貨をだせ!」と言いました。すると、やぎは、北風の言った通りにたくさんの金貨を出しました。
それを見ていた宿屋のおかみさんは、そのやぎがほしいと思い、男の子が寝てしまってから、ふつうのやぎと取り替えました。
次の日の朝、男の子はふつうのやぎを連れて家に帰りました。そして、すぐに男の子は「やぎよ、金貨をだせ!」と言いました。しかし、やぎは金貨をだしませんでした。
男の子は、もう一度北風のところに行きました。そして、やぎが役に立たなかったので、粉と同じくらい役に立つものをもらいたいと言いました。北風は「この古いつえしかやれるものはないよ。『つえよ、なぐりつけろ!』というと、なぐりかかり、『つえよ、もうやめろ!』と言うまでなぐりつづけるつえなのだ。」
さて、家までの道のりは遠かったので、男の子は今度も同じ宿屋に泊まりました。でも、テーブルかけややぎが盗まれたことは知っていたので、男の子は部屋に入ると、ねむったふりをして、すぐにいびきをかきはじめました。
宿屋のおかみさんは、男の子がもっているつえも何か役に立つものだろうと思って、男の子が寝ているうちに、ふつうのつえと取り替えようと思いました。ところが、宿屋のおかみさんがつえをつかもうとした瞬間に、男の子が言いました。「つえよ、なぐりつけろ!」
すると、つえは宿屋のおかみさんをなぐりつづけました。「たすけてくれ~~!テーブルかけもやぎも返すから、たすけてくれ~!」 男の子は「つえよ、もうやめろ!」と言いました。それから、男の子はテーブルかけとやぎとつえをもって、家に帰りました。
こうして、男の子は、北風に吹き飛ばされた粉のかわりに、3つのすばらしいものを手に入れました。
このお話はノルウェーの昔話です。
ロシアは日本国から奪った北方領土を返してくれるのか
北風に吹き飛ばされた小麦粉を返して欲しいと思い北風に「返してくださいな」
と、ドラゴンクエストの勇者の如き冒険をした少年に対して、北風はその勇気を認め少年にテーブルかけを与えました。
北風さんは素晴らしいですね。
少年がテーブルかけを無くしたら、少年に「金貨をだすやぎ」を与えました。
さらに少年が金貨をだすやぎを無くしたら、宿屋のおかみさんを罰する杖を与えました。
ロシアのメドベージェフ大統領は、本当はこの北風さんのように優しい人なのかも知れないのですよ。
この少年の如く北風に吹き飛ばされた小麦粉を返して欲しいと思い北風に「返してくださいな」と、その思いを伝えることが出来たならば、
ロシアは日本国から奪った北方領土を返してくれるのかも知れませんよ。
夢を信じてみたいものですね。
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