271828の滑り台Log

271828は自然対数の底に由来。時々ギリシャ・ブラジル♪

点検のページの原稿

2009-02-04 22:56:52 | 遊具
会社のサイトを更新中で今日は遊具の点検について原稿を書きました。まだ完成ではありませんが、MovableTypeを学びながら更新作業を続けます。文章よりも画像を中心にして業務内容を判りやすく説明したいと思っています。以下原稿です。

遊具の定期点検にはその遊具が長年の使用によってどれくらい劣化したかを判定する「劣化診断」と、現行の遊具の安全規準「JPFA-S:2008」に遊具が適合しているか否かを判断する「規準診断」とがあります。
それでは遊具の劣化とは具体的にどの様な状態を言うのでしょうか?

この滑り台のデッキ(踊り場)は縞鋼板が腐食して赤錆で盛り上がっています。

ブランコの吊り金具は軸受けのコロが脱落して軸の位置が合っていません。この様な状態で使い続けると異音がするだけでなく、金具の磨耗が急速に進みます。

ブランコの鎖(ロックチェーン)も金属同士が日々擦れ合っているので磨耗を避けることが出来ません。

ノギスを使用して残った鋼材の太さを測定して記録します。

部材の劣化は金属だけではありません。高温多湿の日本では木材の腐朽は急速に進み、外観からはその度合いを容易に確認することが難しいのです。点検ハンマーで叩いて音を聞き腐朽の程度を推定し、木材と地面が接しているときはシャベルなどで地面を掘り返して腐朽しているかどうかを確認する作業を行います。
遊具の構造が現行の安全規準に適合しているかを調べるのが「規準診断」です。

この写真ではスケールを使って階段の手摺の間隔を測定していますが、日本公園施設業協会が開発した専用の検査器具を使用すると目盛の読み違えも避けられ、写真を見てどの場所がどの規準に合致しているか否かを直ちに判断することが出来ます。

柵などの間隔は100mm以下であることが決めれていますが、この器具が通過する場合は不適合です。

チェーンやネットの場合、この器具が通らないと不適合となります。つまり子供の体がすり抜けることが出来るか否かを判定しているのです。

このT型の器具は設置面から1mの高さで鎖の間隔が650mm以上あるかどうかを判定することが出来ます。

このステンレス製の器具は先端が8mm、根元が25mmとなっています。直径8mmの先端が入り、25mmが入らないような穴は不適合です。またスプリング遊具の点検ではスプリングの間隔が25mm以上あるかどうかを判定することが出来ます。最近のスプリング遊具ではこの規準に合わせるとスプリングが硬くなるので、スプリングをターポリン(帆布)やホースでカバーしているのです。

明日も続きを書きます。

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