スカーレット手帖

機嫌のいい観客

リトルショップ・オブ・ホラーズ

2012-06-18 | 観劇ライブ記
なんでそんなに舞台ばっかり見ているのよ とか言われるかもしれませんが
たまたまです。
去年まで無為に服ばっかり買っていた分が、今年急に全部観劇費になっているだけの話です。

スカート1枚=観劇1回分

今まで 

スカート>観劇

だったのが

スカート<観劇

になったという話です。
成長したでしょ!?



そんなことで、
急な出張があったので、合わせて見られる舞台を… と思い、
下北沢で上演中の「リトルショップ・オブ・ホラーズ」に行ってきた。






はいー、もちろんふく君こと半兵衛ことマンショこと相葉っちが見たいからに決まっているじゃない。

相葉君。綺麗な顔だ。




あと下北沢に行きたかった っていう、
去年東京に住んでた時にもよくやった、「街に行きたいから理由を見つけて行く」というパターン。

またもや事前情報を何も入れず、
東京ぶらぶら節 という感じで京王線から華麗に下車。
時間調整のため、華麗にヴィレッジヴァンガードへ入店。
どうでもいいけどビレバンてすごく大学時代のことを思い出させる。
大学の近くにあったんですよ。
よく行ってました。サブカル(ワラ の空気を学びに…
feel youngの漫画が好きな私が好き、みたいなさぁ。
遅れて来た中二病をこっそり発症、ひそかに完治、
そしてこんなひねくれ女が出来あがった次第です。一丁あがりの巻です。

そんなビレバンの店内に山積みにされる星野源表紙のMUSICA



愛されてるね!源ちゃん!!


と、開演前にテンションが上がったところで、舞台です。

女性客がまあ、多いこと。
それはそうだろうとか思いながらね。
意外だったのは子連れ客がいたこと。
たしかに、コメディホラーなので楽しめる要素はあるようだ。

知らなかったのだけど、このタイトル、
2年前の再演ということだそうで、
前回はDAIGOと安部なつみでやったみたいです。
DAIGO、たしかにこの役はまりそうだ…
(ラブシャッフルの役になんとなく近いからね)

ということで、

作品自体は敢えてのB級感満載の内容なので、
相葉くん、がんばっていた。
汗かきまくっていた。ズボンに。もっと濃色のズボン履かせてやりなさいよと思いました。笑
声が高いのよね。歌がかなり良かったと思うな。よくカツゼツが回っていた。あと背が高い。

ヒロインのフランク莉奈ちゃんはとっても初々しい演技をやっていた。
体が大きいから見栄えはするし、歌は上手いのだろう。
剪定される前の枝がいっぱいついている感じはするが、今後の活躍に期待ってかんじ。
むしろ本多劇場の舞台が狭すぎて彼女のサイズ感に合っていないかもしれないね。
(おい、私は何者だ)

あとは尾藤イサオのしゃがれ声が聴きとれず若干苦労。
再演ということもあり、セリフが慣れ過ぎてて流れるようにしゃべっていたからね。

最初なんとなく話の流れや演技のノリがつかめず、ハラハラしながら見ていたのだけど、
後半みんな声が出てきてかなり尻あがりによくなった印象。


そしてそのいい流れを作っていたのは明らかにこの人だった。
初めて知ったのだけど、
新納慎也さん。一番左の人。



変態サディスト歯医者の役で、この人も2回目らしいのですが、
抜群に安定しておもしろかった。舞台の人ですね。

こういう「回してくれる」役者(役どころにもよるんだけど)がいるといないとでは
やっぱり大違いなんだなー ということをすごく感じた1日でした。
一気に空気を作ってたなー すごいなぁ

もう今週千秋楽のようなので、最後まで駆け抜けろマンショ!
と応援しています。
個人的満足度:68点 

シレンとラギ

2012-06-18 | 観劇ライブ記
さあ、また間が空いてしまいましたが、観劇メモですわ。


初めていってきました!劇団☆新感線の舞台♡
その名もいのうえ歌舞伎「シレンとラギ



主演は藤原竜也と永作博美。
毎回ながらシズル感のあるキャストだなぁ。



正直、わたしは新感線はゲキシネでしか見たことがなくて、
見た演目だけで言えば

・メタルマクベス
・五右衛門ロック
・蜉蝣峠
・蛮幽記
・薔薇とサムライ

ぐらい。
この中だとメタルマクベスが一番好きだったかなぁ。内野聖陽の存在感がね…
蛮幽記もよかったですけど。上川隆也さんが… (やはり生え抜き舞台俳優は実力が違うぞ)
本公演時のチケットは、あまりまじめに取ろうとしなかったこともあったんだけど
(どうせ取れないから)、今回は舞台好きの同僚からダブりチケットを買えたので
ありがたく青山劇場に出向いてまいりました。

青山劇場、初めて行ったけど割りかし歴史がありそうだ。
近くにある青山学院大学をながめながら、
こんなところに毎日通う学園生活をしていた人の価値観てすごそう、
なんて想いにふけってしまうよね。
あすなろ白書ー!


そんなわけで、肝心の舞台なのですが、
さすがでございます。
金がかかっています。
迫力がとてもあります。

個人的に思うに、藤原竜也と森山未来は、テレビではなんかいまいちなんだけど
舞台に上がった瞬間に燦然と輝く発光体のような人たちなんだよね。
藤原竜也の、もう30なのに、みずみずしい少年っぷりは一体なんなんだ。
あと意外に背が高いからねー、永作さんとのコントラストが映えます。

あと、高橋克実さんね。
この人、バラエティで見慣れすぎていて、しかもそれがハマりすぎているために
舞台でワルモノっぽい振る舞いをされてもちょっと見始めは笑ってしまうんですけど、
役者だねー ほんとに。存在感がとてもあります。キモイです。


ここからネタバレなんですが、(反転plz)


あー、やっぱり親子ね。
って、シナリオは大体序盤で読めます。
そりゃそうだろー
20年前に産んだ子を捨てた毒使いで伝説の殺し屋の女と
天性の技を持つ若きソルジャーって。
そりゃあ親子だろと。
どうでもいいけど永作さんは出産以降、母文脈の作品が多いですね。
でも20才の息子と知らず恋に落ちてしまうということへの説得力は
永作博美だから出る、という感じかな。芯があり強いんだけど、儚そうで孤独そうでミステリアス。
あて書きですねぇ。

でも、そこからがすごかった。演出が。
近親相姦してしまったー!! というシレンの心象風景ね。
追いつめられて、自分の産んだ子がそのまま上に乗ってきて、
さらにその父も加えて同衾の悪夢、というところがね… すごかったね。
かなり後味がわるいんだけれど、凄みを感じましたです。
これぞいのうえ歌舞伎というかんじ?
第一幕終了時の桜吹雪の舞い感もたまらなかったです。

血で人を救う、そのために異端のふたりが旅に出る、
という結末は、
まあ、ふたりとも殺すのでないのならばそれしかないんだろう
というまとめ方だなぁ と思ったのですが、
私はこの際、ふたりとも殺してしまってもいいんじゃないかな とちょっと思いました。
だってその方が美しいじゃないか。おう、異論は認める。
でも新感線の舞台はいつも、わりと大団円(生かす方向)でまとめる気がします。
そういう精神なんだね。




ネタバレ以上。
まだまだ東京公演は続くようですね。
商業演劇のトップ、劇団新感線。観れてよかった。
次回も機会があればぜひチケットとりたい。または、取ってくれた人から買いたいです。
今回は自分採点、80点です。