●富子悪女説、その根拠とは......?
歴史上の悪女といえば日野富子だろう。室町幕府8代将軍足利義政の正室だった彼女は、夫を蔑ろにして政治に口を挟み、金儲けに目が眩んだという。そんな「富子悪女説」の理由に挙げられるのが、先ず「大名への高利貸し」だろう。応仁の乱の最中だったというのに、彼女は敵方の大名にさえ平気で金を貸していたという。そして、もう一つの理由が「関所の設置」である。土御門内裏の修理を名目に京都の入り口7か所に関所を置き、民衆から徴収したのだ。彼女は何の為に金儲けに奔走したのだろう?通説では、彼女は儲けた金で贅沢三昧の生活を送ったと言われる。『大乗院寺社雑事記』でも「内裏の修理とは名ばかりで、富子は私腹を肥やすばかり。人民にとって迷惑この上なし」と厳しく批評。だが、これを記したのは富子の兄・勝光と対立関係にあった大乗院門跡・尋尊。決して公正な記録とは言えないだろう。
歴史上の悪女といえば日野富子だろう。室町幕府8代将軍足利義政の正室だった彼女は、夫を蔑ろにして政治に口を挟み、金儲けに目が眩んだという。そんな「富子悪女説」の理由に挙げられるのが、先ず「大名への高利貸し」だろう。応仁の乱の最中だったというのに、彼女は敵方の大名にさえ平気で金を貸していたという。そして、もう一つの理由が「関所の設置」である。土御門内裏の修理を名目に京都の入り口7か所に関所を置き、民衆から徴収したのだ。彼女は何の為に金儲けに奔走したのだろう?通説では、彼女は儲けた金で贅沢三昧の生活を送ったと言われる。『大乗院寺社雑事記』でも「内裏の修理とは名ばかりで、富子は私腹を肥やすばかり。人民にとって迷惑この上なし」と厳しく批評。だが、これを記したのは富子の兄・勝光と対立関係にあった大乗院門跡・尋尊。決して公正な記録とは言えないだろう。
●将軍、義政は愚夫だった!?
特筆すべきは夫・義政について。銀閣寺の創設者として知られる義政は大邸宅や庭作りに没頭し、政治に背を向け続けたという。その為、応仁の乱を終結させることも儘ならず、実行力のある富子が政治を取り仕切るしかなかった.....という説もある。政治運営には資金が必要。富子は国の為に金策に奔走せねばならなかったのだろう。悪人として批判されるべきは、実は彼女ではなく義政なのかも知れない。
特筆すべきは夫・義政について。銀閣寺の創設者として知られる義政は大邸宅や庭作りに没頭し、政治に背を向け続けたという。その為、応仁の乱を終結させることも儘ならず、実行力のある富子が政治を取り仕切るしかなかった.....という説もある。政治運営には資金が必要。富子は国の為に金策に奔走せねばならなかったのだろう。悪人として批判されるべきは、実は彼女ではなく義政なのかも知れない。
学校で習った歴史はウソだらけ!?
日本史 大ウソ事典 「中世」
日本史 大ウソ事典 「中世」