車のラジオから、スキヤキソングが流れてきた。
女性シンガーが「上を向いて歩こう」を、メロウに英語で歌う。
それに合わせて日本語で歌っていたら、
1番の終わりごろに鼻の奥がツンとしてきて、2番になったら涙が出てきた。
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
思い出す春の日 ひとりぼっちの夜
「なんで泣いてるの?」
運転していた夫が聞く。
「わかんないよぅーー」
どんな悲しい歌でも泣いたことなどない私が、泣いている。
泣きながら夜空を見上げて歩いたことはないし、
たいした孤独を知っているわけじゃない。
過去最大の孤独は、離婚して一人暮らしをしていたアパートで、
大晦日に恋人と大喧嘩をし、謝りのメールもなしのつぶて、一人で体育座りをして紅白歌合戦を見た夜だ。
テレビの中の華やかさが、他の星の話のようだ。
こんなボロボロな気持ちでも、案外泣けないもんだなと思っていたら
日付が変わると同時に、港に停泊している船が一斉に汽笛を鳴らしたとたん、ブワーと泣けてきた。
もしかして、これが孤独ってもんなのかなと思った。
でも私には親も姉妹も友達もいて、それはほんとうの孤独とは違うのもわかっていた。
43歳になる前日のことである。
それなのに、上を向いて歩こうと歌いながら、涙があふれてくる。
「ねーねー、スキヤキってそんなに悲しい歌詞だったの?」
「そうでもないよー」
「じゃあなんで泣いてるのさ」
「知らないってばーーー、おーんおーん」
上を向いて歩こう を口ずさんでいただきたい。
思いがけず鼻の奥が痛くなる人が、いるかもしれない。
にほんブログ村
女性シンガーが「上を向いて歩こう」を、メロウに英語で歌う。
それに合わせて日本語で歌っていたら、
1番の終わりごろに鼻の奥がツンとしてきて、2番になったら涙が出てきた。
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
思い出す春の日 ひとりぼっちの夜
「なんで泣いてるの?」
運転していた夫が聞く。
「わかんないよぅーー」
どんな悲しい歌でも泣いたことなどない私が、泣いている。
泣きながら夜空を見上げて歩いたことはないし、
たいした孤独を知っているわけじゃない。
過去最大の孤独は、離婚して一人暮らしをしていたアパートで、
大晦日に恋人と大喧嘩をし、謝りのメールもなしのつぶて、一人で体育座りをして紅白歌合戦を見た夜だ。
テレビの中の華やかさが、他の星の話のようだ。
こんなボロボロな気持ちでも、案外泣けないもんだなと思っていたら
日付が変わると同時に、港に停泊している船が一斉に汽笛を鳴らしたとたん、ブワーと泣けてきた。
もしかして、これが孤独ってもんなのかなと思った。
でも私には親も姉妹も友達もいて、それはほんとうの孤独とは違うのもわかっていた。
43歳になる前日のことである。
それなのに、上を向いて歩こうと歌いながら、涙があふれてくる。
「ねーねー、スキヤキってそんなに悲しい歌詞だったの?」
「そうでもないよー」
「じゃあなんで泣いてるのさ」
「知らないってばーーー、おーんおーん」
上を向いて歩こう を口ずさんでいただきたい。
思いがけず鼻の奥が痛くなる人が、いるかもしれない。
にほんブログ村