スマホの充電が、もたなくなった。
使ってもないのに、どんどん数字が下がっていく。
買い換えて2年ぐらいだし、それ以外には問題ないので、バッテリーを交換してもらおうと思って電話屋に行った。
知ってました?
バッテリーを交換したくなったら、買い換え時なんだって。
スマホの機能の5ミリ分ぐらいしか使わない(使えない、が正解)私には、どんな機種も豚に真珠、猫に小判である。
いろいろあるうちの、できるだけ今の機種に近いのを選んだ。
その場で代金を払おうとすると、毎月の電話代に16ドル乗せて払うと400ドル安くなる、という訳のわからない理屈を言う。
一括払いより安い分割払いなんて聞いたことないけどね。
店の人が私のスマホのデータを新しいのに移している間に、夫が、
「そういえば、僕のスマホも充電弱くなってきてる気がしてて、充電器を替えようかと…」
と言ったら、アレヨアレヨというまに夫も新しいiPhoneを買うことになった。
もちろん、分割払いのほうが安いのでそちらにする。
先週、スマホの画面に亀裂が入って、モールにあ店で100ドルかけて修理したばっかりだよ…
夫も私もSAMSUNGだったが、2年前に夫の仕事の都合でiPhoneに換えねばならなくなった。私は引き続きSAMSUNGを使っている。
iPhoneにすればいいのに、と友人が言うがとんでもない。メカ音痴は変化を一番恐れるのだ。
慣れたものが一番。
新しいスマホがきても、嬉しくもなんともない。
慣れるのに時間と労力がいる。
できることなら、一生同じスマホを使い続けたいくらい。
私は通話のほかに、LINEとメールと写真とネット、それと職場のマネージャー間で使うアプリケーションが使えたら充分。
それなのに、なんでこんなたくさんの余計なアイコンがあるのか。
データ移動したあと、LINEが起動しなくて私なりに難儀した。
パスワードを聞かれたものの、控えておらず、新しいパスワード設定するにあたり、メールアドレスが必要になるのだが、元々のLINEにアドレスを登録していなかったために、そこからやらねばならず、やりながら胃がキリキリしそうになった。
なんとかLINEが使えるようになり、他にいくつかある起動できないアイコンは放置。
それが一体何かもわからない。
マネージャーアプリは翌日、職場で他のマネージャーにやってもらえばいい。
友人に愚痴ると、まあどこも似たようなもの。
ある友人は、iPhoneの切り替えでなにか間違えてアカウントが2つになっちゃったそうだ。
「若い人達はさらっとできちゃうんだろうけどね。年とると、この手のことでやらかすわよぅ」
頷くしかない。
メカと名のつくものは、最初から拒否反応がある。
テレビやオーブンだって、買った店で取り付けまで頼んだほうがいいに決まっている。
夫は違う。
簡単に考えて、自分でやる。
オーブンは上のキャビネットの下に取り付けるタイプで、壁との間に隙間ができて、何度もホームセンターに行って角材を買ったりして半日以上かけて取り付けた。
テレビに至っては取り付けたものの電源がはいらず、結局、人を呼んでみたら、些細なボタンひとつで解決。
だから言わんこっちゃない、と私は腹の中で思っている。
最初からダメだと思ってしまうのも、覚えようという気力がないのも、年齢のせいなんだろうか。本当に?
いつもお世話になるパソコンの駆け込み寺で、彼らがチャチャっと解決していくのをタメ息とともに眺めているとき、
電話屋のお兄さんがチャチャっとデータ移動させているのを眺めているとき、私には決定的にないものがこの人達にはあるのだなぁと、自分がダメに思えてしまう。
そして少し落ち込むが、いやいや、この人達に私のような作品は創れないだろう、と思い直し(絵も玄人はだしだったりして)、人にはそれぞれ領分てものがあるんですナ、と無理やり一人納得しているのである。