電話をかけるだけのことを、できずにいる。
先月、マイクの誕生日にメールを送ったが、返事がないのだ。
マイクはワイキキのはずれに住んでいて、そこは私が行く美容院に近いので、美容院にいくたびに会っている。
ここのところ忙しく、美容院の予約をキャンセルせねばならなかったりで、最後に会ったのは11月の終わりごろ。
84歳になったマイクは一人暮らしで(猫二匹)、6年前に心臓のバイパス手術をした。
昨年、再び調子を崩してピックルボールを禁止されてしまったが、見た目は普通に元気だった。
メールに返信がなかったことはない。
それも誕生日祝いのメッセージを、見逃すはずがない。
ジョーク好きのマイクなら、おどけたメッセージに喜んで乗ってくるはず。
嫌な予感しかしない。
万一、マイクに何かあったとしても、それを私が知る術は、本人が知らせてくる以外にはない。
ふと、思う。
もし私がこの世を去ったとしたら、私の友人に誰が知らせてくれるだろう。
姉妹が知る友人であれば姉妹が知らせることができるけれど、私しか知らない友人には無理だ。
夫が、私の携帯電話に登録されている番号を調べるとはあまり思えない。
仕事関係の名前も登録されているし、仮に夫がそうしてくれたとしても、相手が日本人であったら伝えられない。
最近音沙汰ないなあと思っていたら、既にこの世にいなかった。
そういうことになる。
そんなことをいえば、このブログだってそうだ。
私がこうして生きて存在していること、人とかかわって暮らしていること、それは私にとっては重大な価値のあるものだけれど、
実は薄氷の上に作られたもののように、はかないものなのかもしれない。
ただマイクに電話をかけてみればすむことだ。
でも、もし応答がなかったらと思うと怖い。
先週美容院に行ったのだが、とうとう電話できないままで、マイクの住むコンドミニアムの前を、マイクの部屋があるあたりのバルコニーを見ながら通りすぎた。
マイクは私の恩人で、友人だ。
なんでも話せて、マイクの前では威張ったことも言えてしまう。
年齢と持病を思えば、そうは遠くない未来に別れがくるのはわかっているが、それと、それを受け入れられるかということはまた別だ。
誕生日から一月余りも過ぎてしまった。
きっと電話したら元気で、うっかりメールみてなかったよ、なんて言うのかもしれない。
ちょっと入院しててさ、でももう大丈夫なんだよと言うのかもしれない。
でももしそうじゃなかったらと思うと恐ろしくていまだできずにいるのである。
私もしろたんと同じように、とても大事な友人でクリスマスや誕生日には必ずメッセージを送り合う友人から電話やメッセージの全く返事がなく、嫌な予感がして次のメッセージも送れずに過ごしていたの。勇気を出してもう一度送ったら数日経ってから心のこもった返事がきたよ。いろいろな理由があって返事をせずにいてごめんなさいと。しろたんのお友達もきっと大丈夫でありますように。
> ああ、びじゅかちゃん!お久しぶり!!
お友達から返事がきてよかったね。
びじゅかちゃんのコメント読んで、マイクにもう一度メールをしてみた。
安否がわからない不安さを抱えているのは私だけではなかったのね。
返信がなかったら、私も勇気を出して電話をしてみるよ。
コメントありがとうね。