ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

スクールソーシャルワークへの期待

2009年03月26日 | 社会福祉士
 3月7日の(社)日本社会福祉士養成校協会の総会で、やっと「スクールソーシャルワーカー養成課程認定事業」を認めていただき、4月からスタートすることができた。難産での成立であったが、今後の発展の可能性に期待をもっている。

 学校という現場において、教諭という専門職が中心であることは間違いないが、生徒の心理的な問題にアプローチするカウンセラーや生活問題に対応するソーシャルワーカーが配置されることで、生徒の様々な問題に対して複眼的な視点で対応ができることになる。

 その意味で、次年度からスクールソーシャルワーク事業は国が10分の10を出す事業から、3分の1の補助事業に変更され、都道府県や市町村の意欲によることになるが、間違いなく学校現場においてスクールソーシャルワーカーは必要不可欠な存在になっていくことができると考えている。なぜなら、学校現場では、生徒への虐待・放棄、非行、経済的問題、閉じこもり等が増えてきており、これらの問題に対して、スクールソーシャルワーカーは生徒本人や家族、さらには地域を含めて問題の解決を図っていく能力を基本的に有しているからである。
 
 今後は、「スクールソーシャルワーカー養成課程認定事業」により、スクールソーシャルワークについて相当な知識や能力を有した人材が輩出されることになり、そうした認定を取得した人材に期待していただきたい。ただ、この事業は、学生向けであり、一方で重要なことは、現在働いているスクールソーシャルワーカーの水準を高めていくことで、これには(社)日本社会福祉士会が、そうした人に継続研修を受講(受講内容についてはアクレリデーション)することで、「認定スクールソーシャルワーカー」を養成していくことを期待したいと、思っている。その際に、当然のことであるが、(社)日本社会福祉養成校協会が作った、「スクールソーシャルワーカー養成課程認定事業」と連動させ、そうした認定を受けた学生が学校現場で何年間働いた場合にも、「認定スクールソーシャルワーカー」資格が取得してくれる制度にしていただきたいと思っている。

 このようにして、養成教育現場と実践現場を連動させ、ソーシャルワーカーの実践のレベルアップを図り、それを社会から認証される制度を、スクールソーシャルワークだけでなく、他領域でも作り上げていく必要があると考える。

 以上は一個人の意見であるが、専門職の職能団体や養成団体は、利用者や専門職のニーズに敏感に応えていくことが使命であると考える。