ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

義理の母の死を振り返ってー死の教育について

2009年03月25日 | 社会福祉士
 先日まで、義理の母親の死を振り返ってきたが、もう一つ、気になったことがある。それは、息子や娘に対するだけでなく、孫に対する死の教育についてである。

 死の準備教育については、今年から関西学院大学に移ってこられたアルフォンス・デーケン先生の講演や本で多くのことを学んでいた。そこから、死に接することは、子どもたちに、生物同様に、人間にも必ず死があるしたことを自覚させ、そこから、限りある人間に対する優しさをもつことができるということを、教えられてきた。

 そのため、義理の母の死に接して、息子や娘にとっては、今回がおじいさんやおばあさんにあたる人の初めての葬儀であり、多くのことを学ぶことができたと思う。人生には限りがあり、できる限り精一杯生きることの大切さを学んでくれたであろう。また、もっと話しをしておくべきだったといった思いから、他の人には精一杯慈しみをもって接しようとも思ったであろう。

 ただ、孫について、娘から、義理の母の死に顔を見せるべきかどうかを問われた時は、正直少し躊躇した。五歳に近い孫は、死の二週間ほど前に見舞いに行った時に、義理の母のベットの上での衰えた姿に、少し絶句した雰囲気があったことを聞いていた。

 このベットでの姿を見てきただけに、人間は死ぬことをきちっと見届けることは良いのではないかと思い、「しっかりと、お別れをさせてあげれば良いのではないか」、と応えておいた。

 実際に、孫もしっかりとお別れの対面をしたが、このことは、今後孫が生きていく上でプラスにつながってくれるものと思っている。ただ、孫にとっても死ぬ前にもっと会っていれば、もっと死の教育になったのではないかと思った。