続・知青の丘

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

琳派・若冲と雅の世界

2011-01-23 22:48:42 | 絵のこと
伊藤若冲の肉筆画を初めてみた!
ずっと観たい観たいと思っていた。

江戸絵画における若冲は、
辻惟雄(のぶお)氏が奇想の画家として再評価して以来、
大変人気のある画家である。

雪中雄鶏図は結構印刷物では見る機会が多いが、
鶏図押絵貼屏風は初めて観た。
大変観る甲斐のあるものだった。

12の墨画に様々な鶏の姿態が、
まるで人間のように表情豊かに、
そして眼には迫力、羽には躍動感あり。
その筆はやはり奇才を思わせる。
印象に残ったのは、濃墨の尾羽の勢いと脚の力強さである。

琳派の方では、特有のたらしこみの画が多く目についた。
面白いと思ったのは、
渡辺始興の「簾に秋月図」と
神坂雪佳の「金魚玉図」。

前者は、名月と秋草を簾越しにみせ、
桔梗がちょっとだけかおを愛らしく表に出している。
月を外隈という技法で、
周りを薄い藍色で囲い、白地を活かして月を描いているという。
後者は、金魚鉢の金魚を真正面から見据えて描き、
たらしこみが巧みだ。

琳派も若冲も、
現代のわれわれが見て、
違和感のないものがおおい。

今日は、北九州市立美術館の行き方にも慣れ、
気軽に出かけることができた。

海峡は下弦の月に添い寝する  知青





コメント

小倉にて寒満月

2011-01-22 16:27:01 | つれづれ
 海峡の白菜割って十二階  知青

小倉にきている。
昨夜の月は目の高さにあった。
そして、美しすぎた~。

小倉は魅力的な街だ。
小倉北駅の賑わい、モノレール・・・、
鉄の街、住金(すみきん・住友金属)の煙突・・・、
労働者、同人誌・・・、
松本清張記念館、北九州市立文学館・・・。

小倉城、勝山公園
杉田久女(21日は命日だそうで)、
橋本多佳子、櫓山荘。
北九州市立美術館(琳派・若冲と雅の世界は2月13日まで企画展示)。

十二階からの景色は、
関門海峡、砂津泊、大きな船、タンク、タンカー、波消ブロック。
夜景、ラブホテルが5つ、恋人たち。
砂津川河口、老漁師。
夏には、船たまりの近くで子どもらの祇園太鼓練習。
新幹線のレール、誰も乗っていない観覧車。
国際会議場・・・・。

列車と車の音が絶え間ないが、
短期にいる分には面白い、かな。

チャチャタウンの中の魚屋さんの貝柱は、新しくて安くてうまいから、
ここにきたら必ず食べる。
今日は、「鮭とば」という北海道で加工された鮭の干したもの?
を買ってきて食べてみた。
いい酒のつまみを見つけた。

名物「揚子江の中華饅頭」もうまい!
冷凍物がコンビ二でお土産として売っている。



コメント

玄捨という名と辺見庸氏の文章

2011-01-14 13:33:11 | 俳句以外
それは、私の母の父、つまり私の祖父の名らしい。

らしいというのは、祖父はこの名を嫌って、
自分ではフカヨシと名乗っていたという。
祖父は新潟の貧乏寺の次男坊だった。

私は、この名の意味を時々考えることがある。
「玄捨」とは??
深く捨てる?
何を?煩悩を・・・・・?
でも、煩悩を捨てたら、生身の人間ではなくなるのでは?

ま、そう簡単に何もかも捨て切れるわけではないから
この名がつけられた・・・・・?

どろどろの人間を生きるのは時としてつらくきつい。

虚無や退廃、悪意、憂鬱などなどにまみれていることを意識した時は、
そういうものから遠いところにいる人に、
さらけ出して、懺悔したくなる。
そうして、浄化されて救われて和みたくなる。

去年はそういう自分がいたように思う。

辺見庸が1月9日の熊日新聞~「水の透視画法」に
塀の中に囚われの身の「男」に会いに行く話を
書いていた。

「わたしには眼にも声にもいく層にも悪意と翳りがあるというのに」、
「男」には、「すさみやずるさや嘘くささ」がなく、
その男と話していると、
「気持が落ち着」き、「凪ぐ」
というような文章が。
やはりそうだよなあ~・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

玄捨の話に戻ると、

今思うと、高校一年の時に母と伊勢に住む祖母と共に、
新潟にある母の父方・母方の寺に行ったのは、
祖父のお墓参りも兼ねていたのかもー。
私は、影の薄い祖父のことなど全く眼中になく、
ただの物見遊山だった!
それに何も聞かされていなかったし。

今になって、
理解できることや知りたいことが多すぎる。
(30)

コメント

座禅豆(2011/01)

2011-01-05 09:51:04 | その他
  去年今年一息ついた座禅豆   知青

年末から、いーやいや、12月に突入してから、
明けて2、3、4日と息子や夫が一人減り二人・・減りして、
一連の行事がやっとお、終了!!ほっ!!
なんせ、
我が家では、4人の野郎どもは食う・飲む・寝るに尽きるのだ。

今年のおせちにはひさしぶりに黒豆を煮た。
というのも、
地元紙に、それはそれはすばらしい黒豆の薬効について、
薬学部教授が書いた記事を読んだから。

猛毒の附子から日頃の毒の蓄積にも
かなりの解毒作用があるらしい。
他にもいろいろ・・

友人にこの話をすると、
「あんた、そぎゃん毒が多かとお・・・!?」
「・・・・・」
返す言葉はなかった。
「解毒」に力が入っていたのは確かか・・・。

次は、赤酒の効用について、年の暮に
同地元紙の記事を読み、再認識した話。

実家では、ものごごろついた頃から、お屠蘇は、
山鹿市の千代の園酒造の赤酒に決まっていたが、料理にも多用。

今、我が家でも、お屠蘇には同酒造の極上の赤酒を使っている。
普通の赤酒に比べ、極上のはさらり!としていて、甘ったらしくない!
数の子や煮しめ、馬肉の小春煮などには、
一升瓶で千円くらいのを使っている。

赤酒を使うと、まろやかな甘みやうまみ、照りが出で、肉魚の臭みとり
や肉質も軟らかくする効果があり、
全国のプロの料理人にも愛用されているそうだ。

木灰を使う赤酒は、「灰持酒」とよばれ、鹿児島の「地酒」も同じ仲間という。
酒の品質低下の原因の一つの
乳酸菌の一種・火落菌の生育限界は、pH5.5以下だそうで、
木灰を使った赤酒は、pH6~7になるため、保存性が高まるのだそうだ。

ふーん!!
なにげに重宝していた赤酒。
ナイスガイだったんだあー。
肥後の食文化は凄い。

*座禅豆(ざぜまめ)は大豆で作るけど、
おばあちゃんの知恵が必要です。

あるレシピより
① 大豆1カップ(150g)に対して
{水500cc+塩小さじ二分の一}に一晩浸す。
② ①を鍋で好みのかたさになるまで煮る。
③ 汁を捨て、
④ {砂糖50g+赤酒大さじ1+こいくち醤油大さじ1}を加え、煮詰める。


コメント