熊本県川柳研究協議会(熊本川柳研)

県内の川柳団体・個人会員が加入しています

県内2つの句会・大会の結果のご報告

2019-10-20 21:06:54 | 句会・大会

第5回 日奈久de川柳句会   (主催:ららの会)

                 2019.9.23  八代市日奈久ゆめ倉庫  53人参加

【秀句】選者の評と論点

「 朱 」木本 朱夏 選

秀1 君を救うなら朱い嘘     石神 紅雀

生きていく上には嘘もつかなければならない。そして他人を救う嘘もある。  

秀2 それはさておき朱いドレスでいいかしら 柴田 美都

自由律の多い句のなかで定型にほっとした。ドラマがある。軽くて力が抜けていて安心できる。作句者論にもおよんだ。

「 生 」吉岡 静生 選

秀1 生まれて生んで生ませて子宮 石神 紅雀

生命誕生の大事さが詠まれている。生ませてという言葉の強さには賛否ある。男女の視線の違いで鑑賞すべきではない。人称はぶれないほうがいいが選ばれたことで問題提起がなされた。

秀2 花陰に蟻の曳きたる骸    梅崎 流青

死の隣に生がある。あえてドラマを作る必要はなく淡々と読んだ。「花蔭」と「蟻」の分裂があり、作者の場所が不明。 

「知」加藤 知子 選

秀1  恋十日それより先は風知草  山﨑 蘭草

恋十日という具体性がいい。些細なことにも一喜一憂する状況を風知草でおさめている。それより先は知りませんよという読みもできるのでは。

秀2 知るも知らぬも蟻の糞    古谷龍太郎

糞をもってきたのはお手柄。蟻と人間の同調性に納得感がある。

秀1に2句も選ばれた紅雀さん。

玉名川柳会35周年記念 韋駄天川柳大会  (主催:玉名川柳会)

                2019.10.5 玉名市民会館  50人参加

【天賞入選句】

「 温 泉 」    森永可恵子 選

露天・壺・桧・泡風呂ためす肌   いわさき楊子

「 温 泉 」    緒方 正堂 選

戦いを終えた男に湯がなじむ    櫻木 山彦

「あたふた」    松村 華菜 選

あたふたと掴んだ藁がそっぽ向く  小川 清隆

「あたふた」    横尾 信雄 選

消費税午前零時をひょいと跳ぶ   嶋本慶之介

「ラーメン」    小川 清隆 選

ラーメンをすゝる父の背丸くなる  坂井 絹代

「マラソン」   北村あじさい 選

一番の拍手最後尾が受ける     横尾 信雄

出席者題「印象吟」     中原たかお 選

この門を抜けると弥陀に会えますか 小川 清隆

【順 位 賞】

一位  玉名市賞           櫻木 山彦  

二位 玉名市教育長賞    小川 清隆

三位  玉名市文化協会長賞 松村 華菜   

 

 

 

 

 

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熊本の川柳作家(故人)その②

2019-10-14 08:12:46 | 川柳一般

ふる里の山は無口で温かい       福島銀子

穫れたてのビタミンを盛る朝の膳    西田邦子

言い勝って敗者のような気の滅入り   西村胡弓 

争いをするほど私弱くない        島田まさこ

父の酔いひとりリンゴの唄歌う      末村道子

お茶に沢庵昔のご縁なつかしい     森田モモ子

予感では男児名前も決めている     園田秀一郎

                              川柳ひのくに 第3号から)

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第1回 熊本県川柳研究協議会 川柳大会投句募集のごあんない

2019-10-07 21:26:04 | 句会・大会

今年6月に発足した県川柳研究協議会は2020年2月23日(日)に新しい試みの大会を開きます。すべて事前投句で行います。イベントとして川柳ライブも行います。11月末までに投句をおよせください。

 

 

 

 

 

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県内の川柳吟社・グループの紹介 その④ 

2019-09-29 15:23:44 | 川柳一般

     ららの会  (毎月第3水曜 14:00~ 大江古庭坊集会所にて)

ららの会(第60回)を訪ねると、何やら楽しい作業の真っ最中。何やら楽しそうな声と、手作業。ららの会主催の「第5回日奈久de川柳句会」の参加賞その他、手作りの焼き物(御船の、とある窯元で会員によって造ったもの)を仕分け、袋詰めをされていた。その作業を見ていて、この会の独創性を感じた。作業が一段落して句会が始まった。

俳句の方が2名。題は、「雑詠」―― 自由律とある。投句も交えて39句リストアップされたプリントが手元に。一人3句出句。合評会。説明を避け、如何に省略を効かせるか。助詞てにをは・・・の効かせどころ。読む人に、何だろうと挑戦する。取り合わせ、また、反対も考えてみる等、吟味討論が続く。ちなみに 私のイチオシの句は、

ホースの水が生き物となる午後 の句であった。

   

                                     (以上は川柳ひのくに 第3号から)                                   

写真の作業の後日、今回で第5回目となる「日奈久de川柳句会」が開かれた。九州各県、遠くは千葉から53人が八代市日奈久観光交流施設・ゆめ倉庫に参集した。 

「九月は日奈久で山頭火」と題した日奈久地域イベントの協賛事業として当句会は始まった。放浪の俳人・山頭火が寄宿した木賃宿「おりや」が残っている日奈久で自由律の川柳の大会を続けている。自由律や短句の柳誌はみられるが、披講、呼名のある生の句会は日本では唯一ではないかと自負している。

決して川柳が自由律でなければならないと言っているのではない。伝統を重んじる柳人からは無言の助言をいただいている。しかし実際に自由律を詠み、披講されると、定型とは違った何か新しい触覚が呼び起こされるのを感じる。当初〈ららの会〉の会員の中に自由な発想の俳人が数名いたことも型にとらわれない企画ができた理由だろう。まずは行動ありきで5回目を迎えた。                      

【秀句から】

「 朱 」木本 朱夏(川柳塔編集長) 選

秀1 君を救うなら朱い嘘     石神 紅雀

秀2 それはさておき朱いドレスでいいかしら    柴田 美都

「 生 」吉岡 静生(ららの会) 選

秀1 生まれて生んで生ませて子宮    石神 紅雀

秀2 花陰に蟻の曳きたる骸    梅崎 流青

「知」加藤 知子(熊本県現代俳句協会会長) 選

秀1  恋十日それより先は風知草   山﨑 蘭草

秀2 知るも知らぬも蟻の糞    古谷龍太郎

                                              (ららの会 Y)

 

 

 

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研究協議会加入の13団体と故人の川柳作家の句の紹介

2019-09-17 08:24:37 | 川柳一般

熊本県川柳研究協議会には下記の13吟社と個人が加入しています。県内あまねく川柳でつなっがています。また故人の句に学ぶところの多いこのごろです。

荒尾川柳会 玉名川柳会 田原坂川柳会 川柳噴煙吟社 熊本川柳会 出水今川柳会 川柳真風吟社 若葉川柳会 熊本番傘お茶の間川柳会 ららの会 益城川柳会 八代金剛川柳会 水俣川柳会 

 

熊本の川柳作家(故人)その①

 寿という字娘を連れていく          宮本凡器

生きていく間違い探しばかりして      寺本隆満

だまされてみたいねジャズに歩の合う日 柿山陽一

絶筆という荘厳な結がある         富安清風子

こうも似るものかと我が子抱きあげる   沢幡尺水

唐辛子十個下さい魔女の爪         宮本美致代

                                       (川柳ひのくに会報第3号から)

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