続・知青の丘

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ブログ納め~坪内稔典先生

2010-12-25 06:12:19 | 俳句
心よ

こころよ
では いっておいで

しかし
また もどっておいでね

やっぱり
ここが いいのだに

こころよ
では 行っておいで

   『日本の詩集14 八木重吉詩集』(角川書店)より

この「心よ」を、
佛教大学文学部教授・坪内稔典先生が
佛大通信(2010・12月号)の「月々の名言」で紹介されていた。
うまくしゃべれなかった小学5年生のころからの
「ひそかなつぶやきの言葉」だそうだ。
「何かしようとして少し不安な時など」に。

ひとは、見かけでは本当にわからないものだ。
俳人としての先生の句には、
かの有名な、

たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ
ふわふわの闇ふくろうのすわる闇

甘納豆を中年の自分に託して作ったという「甘納豆12カ月」
1月の甘納豆はやせてます
2月には甘納豆と坂下る
3月の甘納豆のうふふふふ(これが一番うけているらしい!)
4月には死んだまねする甘納豆
・・・・・・
12月どうするどうする甘納豆

があり、白髪のもじゃもじゃ頭としゃべりは、
見るからに相当変わった人のイメージを想起させるし、
自由人だと思っていた。

しかし、生身の人間坪内稔典の少年時代は、
引っ込み思案で人前でうまくしゃべれなかった私と
あまり変わらなかった!

私は、30?年前の大学生の時に前出の詩集を買った。

「梅」
ひとつの気持をもっていて
暖かくなったので
梅の花がさいた
その気持がそのままよい香いにもなるのだろう

私は、これが気にいっていた。









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