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群馬の田舎から情報発信!

『サッカーという名の戦争』(平田竹男)

2009-06-27 15:53:44 | 読書日記
 「サッカーは戦争である」とよく言われるが、戦わなければいけないのはピッチの中だけではない。ピッチの外で行われる、他国との交渉という戦争でも勝たなくてはいけない。

 「マッチメイク」、「試合を組むこと」がサッカーの試合でいかに重要かを認識させてくれた作品です。
 
 w杯アジア予選においても、その方式に確たる決まりがあるわけではなく、グループ分けされたチーム(国)通しの話し合いで勝ち抜ける方式が決まるとのこと。

 そうであれば、いかに有利な条件で試合を行うかという、試合”以前”の戦略が非常に大事だということ。

 その時の交渉に当たっては、サッカーのことのみ詳しいだけの人ではなく、外交交渉の経験等がものをいうのかもしれません。

 著者は、通産省時代に中東の諸国で活躍したことがあることから、w杯予選などのマッチメイクでは活躍されたとのこと。

 日本サッカーが世界基準を目指すなら、世界基準でマッチメイクをすることができる人材の育成も必要なのかもしれません。

 サッカーの技術を短期間に飛躍的に向上させることが難しいのと同様、世界基準のマッチメイクする人材もすぐすぐには作り上げることはできない。 
 ある程度の長いスパンを見通したうえで、活動を積み上げていくことが必要なのかも。
 欧州の力も、長年の積み重ねの中で培われたものなのでしょう。