=========================================================================================
日本をはじめアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドそしてシンガポールからヨーロッパのポルトガルまで歩いた旅行記です。
=========================================================================================
12、シンガポールからヨーロッパまで歩く(再インド)-237
9)再びインドを歩く
日記から-19
7月6日 (金曜日) 曇り
朝から雲が多い。それがだんだん蒸し暑くなり昼からは日の光が漏れてきて暑かった。
その後はまた厚い雲が出て風が吹き、どちらかと言うとこのインドでは歩きやすい一日であった。
だから、今日の歩いた距離は昨日の倍の42kmを結構楽に歩けた。それでもまだ体が悪いので、昼には少し寝ていた。
朝、歩き出して15kmぐらいの所からG.T.Roadを離れ狭い道路を歩く。
それは大きな町Kanpurという町を通りたくなかったからである。この道は狭いので人々がよく俺に話しかける。
その人々は俺に対して良い人と悪い人が両極端である。
昼の食事を食べようとスィートショップに食堂がないか聞いたら、そこで昼飯を奢ってくれた。
また、こんな良い人に会ったかと思うと道ですれ違う時に馬鹿にしたように笑って過ぎていく人がいるのである。
とにかく道が狭いのでうるさいほど話しかけてくる人が多い。
今日はこの後5km歩いてもドライブインがもう一つあるのであるが、疲れているので止めることにした。
ところで、このドライブインをこの辺では「ダバ」と言うらしい。ウエストベンガル州では「カリバリ」であった。
そのダバで早いうちに休む。と言うのも、どうも風邪気味で鼻水が出るからである。また、寒気もする。
歩いていると考える時間が多い。今日はふと「ウワサ」について考えてしまった。
ここインドでは人と人との言葉による伝達が主である。
例えば、今俺がシンガポールからマレーシヤ、タイ、バングラデシュ、インド、ネパールまたインドと歩いて来た。
この事を人に伝えるのに聞いた人が他の人に伝え切れていないのがよく分かる。
横で聞いていても、一つや二つの国は抜かしているし、他の国の名前が出てきたりしている。
この様に国の名詞だけでも違う風に伝わるのであるから、形容詞があったり動詞があったりすると、もっと複雑になりそのまま伝わらないことがよく分かる。
これはインドだからこの様になるというのではなく、何処の国でも何処の社会でも同じであろう。
どうして、この様なことをこのインドで感じるかと言うと、インドは一番人間の欲などが如実に現れているように思うからである。
それほど、インド人は人間的にシンプルであるように思う。だからか、インドの映画は本当に楽しく、ハッピーエンドの映画が多く、それに人気があるようだ。
それはさて置き、ウワサはこの様に人間の言葉が伝わったものであるから、真実を掴むのが難しい。
だから、ウワサをすべて信じてはいけないと思うのである。人の言葉に気をつけよう。
出費 14.30ルピー