古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

1912年製 SINGER手回しミシン/完成編

2015年04月30日 | ミシン

一時はどうなることかと思ってましたが、何とか完成まで辿り着きましたのでご紹介します。

先ずはヘッド部分。

金細工の剥がれや塗装の剥がれがございますが、今回はあえて補色を施していません。

アンティークミシンの場合、この辺りの判断が難しいところなのですが、一世紀以上も前のSINGER。

これも趣と判断しました。

裏面です。磨けるところは磨き込んでいます。

こちらが最後まで見付けることが出来なかった、木製ベースの丁番に関するところ。

裏側からボルトで締めてあるのですが、2ケ所の内1ケ所は代替ボルトです。

但し、グラつきもありませんので使用上、問題はありません。

こちらは手回しクランク部。修理済みでスムーズに可動します。

拘りは、これも欠品というか擦り減って無くなっていた弾み車に取り付く部分の革バンド取り付け。

無くても使用上特に問題は無いのですが、この部分は遊びがあるための金属と金属とがカチカチと

当たる音を消す役目がございます。

そして、こちらも欠品していたヘッドベース固定用フックも装備しました。(アンティークSINGERの部品です)

下糸巻き用ゴムも装備。。。こちらは中古品になります。通常の足踏みミシン用であれば新品で在庫は

しているのですが、それとは径がまったく違います。

いよいよ、試縫いの段階です。

アンティークSINGER特有の弾丸ボビンケース(シャトル)をホルダーに装填し、下糸も綺麗に拾い出したところです。

糸圧を調整しながら試縫いを行いました。ご覧の通り、綺麗に縫えてます。

インテリアとしてだけではなく、いざとなれば一世紀以上も前のミシンでもちゃんと可動し、縫えるというところが

showa土花亭が扱うミシンであり、アンティークミシンの素晴らしいところです。

「1912年製 SINGER手回しミシン」:¥53,000-(送料別) 

 

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1912年製 SINGER手回しミシン/レストア木工編

2015年04月27日 | ミシン

木箱は両側面が外れていたのを修理し、両側面のみ再塗装。

そして、一部表皮が剥がれた部分もあったため進行を防ぐ意味でも木箱全体にクリアーニスを掛ける。

懸案の手回しクランクは修理を施し、欠品していた取っ手を新たに作成。

本来はもう少し細めの擬宝珠形状ですが、実用を考慮し敢えて回しやすい形状にしました。

又、木箱の内部に物入れが有ったであろうベース部分が現存。

こちらは手元の資料(古い写真)を元にマンガシロ材で復元して行きます。

そして、木箱の物入れ復元。

後は錠部分の修理を行い錠が出来るようになりました。尚、鍵は代替品を装備。

尚、本体ヘッド部分も並行してレストアをしているのですが、木製ベースに丁番を留めるボルトが

どうしても1本見つからない。(太さといい、ネジピッチといい特殊形状です)

後は目途がたちましたので次回はいよいよ完成編となります。

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30年ぶりの復活/三菱マーク

2015年04月23日 | 家電

いつからか、三つのダイヤを組み合わせた赤い「三菱」マーク、見ないようになりましたね。

あれは今から30年前の1985年。コンピューター事業を強化する目的で「三菱」ロゴを使うのを止め

「MITSUBISHI」とローマ字表記のみに変えてしまいした。

しかし、三菱電機はこの度、伝統の「三菱」マークを家電に30年ぶりに復活させる。

これは喜ばしいことで、企業の持つブランド力というものは「ロゴマーク」から感じる時もある。

悪い例が「Panasonic(パナソニック)」。

遠い昔、欧米で成功を収めていた「SONY」に影響されたとも言われる「SONIC」からの「Panasonic」。

今となれば、昔の「N」マークが光る「National(ナショナル)」の方がはるかにブランド力がある。

 

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1912年製 SINGER手回しミシン/レストアへ移行

2015年04月20日 | ミシン

前回、ご紹介した「1912年製 SINGER手回しミシンの行く末」の診断過程で、何とかなると判断し

レストアへ移行することに。

各部に注油をしながら部品を外して行く過程で、何とか初動も確認し各部品を磨いてゆく。

最も103年という経年のせいで塗装や金装飾にメッキの状態は決して宜しいとは言えない。

本来ですと補色を施したりもするのですが、今回はあえて施さないことにする。

最も、木箱の状態に関しては蓋の側面の状態があまりにも酷い状態だったため一旦、塗装を剥がし

再度、側面のみ塗装の予定です。

それよりも難題は欠品部品。当方で保管してあった古い部品も今回は投入しますが、それでも

未だ足りない部品が幾つか見つかる。

今回は(も?)長期戦となること間違いありません。。。

 

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1912年製 SINGER手回しミシンの行く末

2015年04月16日 | ミシン

アンティークミシンの代表格の「SINGER」。その手回しミシンが入荷したのですが残念ながら状態は宜しくありません。

木箱の状態も決して宜しくないのですが、肝心のヘッドも宜しくありません。

下糸用弾丸ボビンケースのホルダーも錆びて固まり、重要な滑り板もない状態。

そして、手回しクランクのギア部分も壊れています。序に木製の取っ手部分もありません。

ロット番号からすると1912年アメリカ・ニュージャージ州エリザベス工場で製造されたミシンであることが

手元に資料から判断することが出来、103年前のミシンになります。

とりあえずは、診断しながら外せる部品は全て外してみて、レストアへ移行するかどうかを判断します。

但し、欠品部品も多いようなので見込みは薄いようですが・・・。

 

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