古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

高千穂製作所製:オリンパス顕微鏡

2022年10月28日 | 雑貨

昭和初期の未だ「㈱高千穂製作所」だった頃の「オリンパス顕微鏡」。

100年、1世紀近い時間の経過とともにやはり金属部の劣化、木部の汚れは仕方ない。

一応は付属品をはじめ揃っているように見受けられるが、やはりレンズの汚れと黴や反射鏡の一部腐食は有る状態。

気になるのはやはり光学機器の金属部の艶落ち。

木箱の洗浄とともに出来る限りの磨き作業。今まで汚れで隠れていた木箱の「OLYMPUS TOKYO」の文字も浮かび上がる。

「制作本店川外(名古屋)」のエンブレム。木箱の制作メーカーなのかは不明だが、流石に光学機器用の保管箱ともなると

相当、造りが良い。

そして、廓大倍数票には「昭和8年」の記載。(白い部分はこれ以上の損傷防止のための当て紙で補強)

錆びていた専用の鍵も磨きを掛け、鍵穴にも注油し問題なく使えるように。

廓大倍数票も規定の位置に戻す。

戦前の昭和初期、このような光学機器がいくら程したのかは不明ですが相当、高かったことは間違いなさそうです。

高千穂製作所製:オリンパス顕微鏡(昭和8年・1933年)/非売品

 

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白井度量衡器製作所製:精密化学天秤

2022年10月24日 | 雑貨

「イシダ製上皿天秤」の次は「白井度量衡器製作所製:精密化学天秤」。

結構、汚れている状態で先ずは洗浄から始める。各金具類は出来るだけ取り外し洗浄に掛ける。

写真の「五円玉大」の金具はどうしても外れず、このままの状態で洗浄することに。

大分、奇麗になったところで磨きに掛ける。

木部についても洗浄したものの、天場のインクではない薬剤によるものなのか大きな染みが気になる。

仕方なくサンドペーパーで天場の塗装もろとも落とすことに。

新たに塗装も終わり仕上がったところ。

天場の染み跡は分かるものの、以前よりは良くなった。

以前、この場でもご紹介した「精密化学天秤/白井度量衡器製作所製」と同機種。

鼈甲系の上皿に専用分銅も揃っている。

 

白井度量衡器製作所製:精密化学天秤(年代不明)/非売品

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イシダ製上皿天秤

2022年10月19日 | 雑貨

先ずは上蓋にあるネジの受け側の修復から。。。

残っている片側の受け側から型をとり、いつもの「プラリペア」で修復して行く。塗装までは必要もなく機能すれば

OKというレベルで留めておく。

修復が終わったところで、漏れたオイルの洗浄とケースのクリーニングと磨き作業。

2年おきの校正検査が平成16年で止まっているということは、18年ほど前までは現役だったことになる。

本体右側面には調整用の蓋が備わる。

蓋を開けて、調整ノブを廻すことが出来るのと、オイルの確認も出来る。

ダンパー用タンクのオイルの量が漏れた分、少なくもあるがこれについては又、適当なオイルでも入れようと思うも

粘度も分からないため、現状の赤いオイルが美観上も良く、暫くはこのままの状態にしておく。

(但し、秤の針が静止するまで少し時間が掛かる)

創業:明治26年「石田衡器製作所」。その後、現在の「株式会社イシダ」となり現在に至る。

京都に本社を置く計量機の老舗で計量器類メーカーとしては国内最古参となります「ISHIDA」。

 

イシダ製上皿天秤(年代不明)/非売品

 

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上皿天秤測り他、色々

2022年10月17日 | 雑貨

先々代がDrであったご子息の方から、医院で使われていたのであろう古い機器を3点ほど寄贈される。

本来は廃棄処分するところ廃棄するには忍びなく、当方であればメンテ修理等をして保管されるであろうと

期待されたみたいで、その期待に応えるべく暫くはメンテ修理に明け暮れそうです。

上皿が鼈甲の「精密天秤測り」にオリンパス製の「顕微鏡」そして、奥がイシダ製の「上皿天秤測り」。

先ずは小さいイシダ製の「上皿天秤測り」から観察することになるのですが、それには理由があり何故か内部から

オイルが滲み出ているせいでもある。

早速、内部を観てみると案の定、ダンパー用の赤いオイルが漏れて内部はオイルだらけの状態。

これについては運搬時に転倒したのか将又、内部にオイルタンクがあることを知らずにひっくり返したことが原因と思われる。

それより困ったことが、上蓋を下から固定するネジの受け側の樹脂が漏れたオイルと経年劣化のせいか、片方が

粉々に粉砕していたこと・・・。

先ずはこの、イシダ製上皿天秤測りから「メンテ修理」に掛かるとします。

 

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