古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

手回し計算機/TIGER Calculating Machine「特装型18号」

2014年06月30日 | 雑貨

今までも手回し計算機については代表的な「タイガー計算機」の内の「第三期」と「第四期」を

ご紹介して来ました。

手回し計算機/TIGER Calculating Machine第三期
手回し計算機/TIGER Calculating Machine第四期

今回ここにご紹介するのは既に紹介済みの「第四期」と同じでは?とお思いかもですが

よ~くご覧ください。あまり見かけない「特装型18号」になります。

写真の通り、右ダイヤル18桁の連乗機能無し。 製造番号:221880。

実は私もこの「特装型」を手に取るのは今回が初めてでした。

某オークションでも手回し計算機自体の人気もあり、結構な金額でお取引されているようですが

今度、お時間がございましたら、よ~く観察してみてください。

「連乗式20号(20桁)」はよく見かけても「特装型18号(18桁)」は滅多に見かけないと思います。

何故なら、残存数が非常に少なく希少なためです。

今回ご紹介するTIGER Calculating Machine。外観に剥げや錆び等見受けられますが

機能的には問題ございません。

その他、裏側のゴム足に劣化が見受けられます。

背面パネルの状態はロゴ部分も残っており綺麗な方だと思います。

左サイドの樹脂カバー(ベークライト)に欠けがございますが、さほど目立たない部分であるのと

操作及び機能には全く問題ありません。

大変希少な「特装型18号」をこの機会にどうぞ。

タイガー計算機第四期「特装型18号」(1959):¥23,000-(送料別) 

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「かなりや」の治療

2014年06月26日 | 家電

いつものように「鳴かないかなりや」が飛来。

品種は以前にもご紹介した「マツダラジオ製/かなりやLS」。

この「かなりや」、電源コードも無いため当然、鳴けません・・・。

見てくれも相当悪く、折角の綺麗な白い毛並みも汚れが酷いため、この際シャ-シを外してしまうことに。

そこから、ケースはケースで洗浄クリーニングをかけ、丸裸のシャーシは修理へ。

そして、裸の状態での受信テスト。(本当は危険を伴うためお勧め出来ません)

鳴くようになりました。。。

但し、三つのツマミの内の一つに欠損割れがあるため「プラリペア」で再生しなくてはいけません・・・。

 

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精工舎スリゲル4号

2014年06月23日 | 時計

もうお馴染みというか、有名な精工舎「スリゲル4号」。

その小ぶりで可愛い様が観る者を引きつけます。

showa土花亭に来た時は薄汚れてはいるものの欠品はなく、ただいつものように「不動」という状態。

クリーングを施しながらムーブメントの調整を施し、間もなく蘇る。

この手の振り子はムーブメントの中心にはありません。

少し、右側へセットオフしているため振り子室の中心に振り子は位置しない構造になっております。

上宮部には女性の真鍮製金属レリーフ。出来るだけ汚れを落とし輝きを甦らせます。

そして、文字盤は立体成型されたセルロイド製になります。

運び込まれた時には赤文字の24H表示が後描きされてましたが、16時~19時が既に薄く

なっていたことと、この小さな文字盤には24H表示は似合わないと判断し消し落としました。

ケースはマホガニー塗り。ところどころの当りや剥げ部分は捕色を施し蜜蝋にて磨き上げてます。

振り子室の「SEIKOSHA」の金文字もほぼ残っておりますが、ガラス自体に少し曇りが観られます。

製造販売は大正期。当時の資料にはマホ塗、文字板5吋、丈1尺3寸、¥84円とあります。

大正期の米10kgの値段が約2円。教員の初任給が約45円。

当時の「¥84円」という価格がいかに高額だったかがうかがえます。

精工舎スリゲル4号/大正期:¥80,000円(送料別)

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東芝製/かなりやQ

2014年06月19日 | 家電

前回、ご紹介の通り「かなりやシリーズ」では最もメジャーでかつ人気機種になります。

実際、発売当時も最も売れた「かなりや」だった「Q」。

このタイプはフロントパネルの取り外しが容易に出来てクリーニングもし易いです。

ボディの上部にクラックが入っていますが写真でも分り辛いぐらいで、完全に破断した部分のみ接着剤にて補修。

裏面の状態です。今回のプラグ及びコードは破損もなく当時の「東芝オリジナル」のままです。

昭和40年まで発売されたいた「かなりやQ」。「かなりやシリーズ」としては後期となりますが

今までの「かなりや」独特の奇抜なデザインから一変、飽きの来ないような万人受けする

デザインとなったことが「ヒット商品」に繋がったのかも知れません。

東芝製/かなりやQ(昭和40年まで):¥18,000-(送料別)

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黒柿頭丸スリゲル頭部の再生

2014年06月16日 | 時計

やはり、頭の部分が淋しい「精工舎 黒柿頭丸スリゲル」。

悩んだ末、意を決して再生作業に取り掛かることにし、先ずは木片の切り出しから。

実際、残っている右側半分の構成を観るといくつかの木片で構成されていることが分り

それとまったく同じ構成ということで、4つのパーツに分けて再生して行く。

削っては合わせ、削っては合わせの工程を繰り返し、ほぼ形に成って来たところで接着し

左右のバランスを観ながら微調整を掛ける。

次に塗りの工程へ。手持ちに「本漆」がないため「カシュー漆」での塗り作業。

一旦、漆塗りが終わって乾燥したところで凹凸や刷毛ムラをサンドペーパーで全体を滑らかにし

再度、漆塗りを施しこれでとりあえずは再生は完了。そして組み付け作業。

序に下宮の黒柿の小口も欠損していたため新規に作成し取り付ける。

「黒柿頭丸スリゲル」には頭の両肩の部分に、本来擬宝珠が存在したことと、下飾りにも一つ擬宝珠が存在する。

後、大きな特徴である頭頂部の梟飾りも存在するのですが、今回はこの状態まで。

しかし、ここまで再生しただけで以前とは印象がまったく違い、デザイン的にも満足できるレベルに達したと思います。

因みに当時(明治期)、精工舎ではこの頭丸を「上スリゲル」、通常の宮型を「並スリゲル」と表現していたようです。

左「並スリゲル」×2&右「上スリゲル」

 

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