古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

嬉しいお便り

2019年11月04日 | ミシン

先日、caffe 月の虹 宛にお便りが届く。。。

何でも showa土花亭の住所が分らないため「月の虹」を介してのお便りとのこと、ご不便お掛けしました。

和歌山の御方で最近、古いリードミシンを入手され色々と検索している内、当ブログに辿り着き

リードミシンについての記事が参考になったとのことで、わざわざお礼のお手紙を頂きました。

丁寧なお手紙の内容に恐縮した次第です。

写真で拝見する限り、程度も良く大変綺麗な状態かと思いますので是非、大切に保管されることを

祈っております。

又、同封されてました説明書のコピーについては当方の資料に加えさせて頂きますので

この場で御礼申し上げます。

 

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ALL LEAD製手回しミシン中期型/修理完了

2017年01月22日 | ミシン

木部の状態が悪かった「ALL LEAD製手回しミシン中期型」。

悪い部分は取り除き、埋め木を施したり新たに作り直したりで機械物の割には木工で手間が掛かってしまいました。

ただ、救いはミシンヘッド部分の状態が良かったことで、後期型のヘッドに前期型のプーリー手回し部を備える

希少な「中期型」を甦らせることが出来ました。

金細工模様の残存率も高いヘッドと錆の具合が良かったため敢えてそのままで仕上げたプーリー部分。

底板は完全に朽ち果てていたため新たに作り直した底板部分。

開閉用のスプリングプレートは破断していたため備わっていませんが使用には問題ありません。

そのスプリングプレートの残骸と共に各アダプターと専用のナット回し工具1本が小箱に備わっています。

試縫いもいつものように行っております。

単環縫いの裏面ステッチ側になります。(黒糸を使用したため見難く恐縮です)

こちらはヘッドの裏側になります。

色艶や金細工模様の状態も良い方です。

上箱用の金具類も今回は敢えてそのままの状態で仕上げております。

浮き錆びは取り除いておりますが錆びた状態が又、趣がございます。

上箱も一部表皮が捲れて欠損していましたので補修の上補色を施し、蜜蝋にて仕上げています。

今まで数多くの「ALL LEAD製手回しミシン」を手掛けてまいりましたが、改めて「ALL LEAD社」について

説明させていただくと、戦前~戦中に東京麻布で生産していた国産ミシン会社で、戦後も長野に移転し

1976年頃まで存在していた会社です。

ヘッド部分のネームは「ALL」「ALL LEAD」「LEAD」の3種類があるようですが、これは「ALL」のネーム。

この個体も裕に70年以上の歴史を刻んでおります。

前回も述べましたが、最近は段々と程度の良い「ALL LEAD」も少なくなって来ているように感じています。。。

ALL LEAD製手回しミシン/中期型: ¥40,000-(送料別)

 

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ALL LEAD製手回しミシン中期型の救出

2017年01月16日 | ミシン

最近は「救出」という題の連続でして、時代と共にアンティークものというものはどうしても仕方ありません。

今までも数多くの「ALL LEAD製手回しミシン」は手掛けておりますが、今回のミシンは以前にもこの場で

ご紹介しました「ALL LEAD製手回しミシン/中期型」と同年代のミシンになります。

只今はご覧のような悲惨な状態。

一番難点なのが木部に「キクイムシ」に侵入された跡があり、その部分を切除し出したらご覧の有り様となってしまいました。

今回は木部の補修作業が主な救出作業となります。

 

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NEW HOME MIDGET キャビネット型ミシン/その2

2016年12月21日 | ミシン

やっと、ご紹介出来るようになりました「NEW HOME MIDGET キャビネット型ミシン/その2」。

今回は相当な手間を掛けた関係で長文、写真多めのご紹介になります。

先ずカマ(ヘッド)部分についてはキャビネットに固定するボルト穴(M5mm)がバカになっており、新たにM6mmに

タップ切りを施し、問題なく固定が可能となりました。

そして、キャビネット側上蓋の固定金具(スタッド)2ケ所の内、1ケ所が欠損しておりましたのでこちらも

新たに真鍮製のスタットを埋め込んでおります。

何より一番苦労したのがキャビネットのスライド蓋の擦り減り。このままではスライドせずとも蓋が外れてしまうため

薄い木片を足しております。

それぞれのパーツ(カマ&キャビネット)が一応は仕上がった状態です。

そして、いつものように試縫いのテストとなります。

幸運にも下糸のボビン(ケース)が残っていたのですが、シャトルの先端が擦り減った状態で上糸を上手く

捕まえてくれません。

何度か調整を施し、やっと下糸を引き出せるようになりました。

未だ糸飛びや糸圧の調整が必要ですが一応は可動品の証、縫える状態にまで到達。

では、詳細映像になります。。。今回、相当苦労したシャトル型ボビンもスライド板をスライドすると綺麗に収まっております。

スベリ板(ベース部分)は出来るだけ錆を落とし磨いてあります。

キャビネットの各収納部分を開けた状態です。

カマ(ヘッド)部分。。。今回のカマは決して綺麗な方では無かったのですが、出来る限り錆びや汚れを落とし

磨き込みました。案外、金模様の残存率は高い方だと思います。

手回し側から。。。下糸巻き用のゴムはいつものように新品ゴムに入れ替えてございます。

キャビネット部分もカビを取り除き、蜜蝋で磨いてあります。

一部、突板の欠損もございますが又それも趣とご理解してください。

今回のミシンは相当、苦労もしましたがこうやって仕上がってみると、そんな苦労も報われた気がします。

「New Home MIDGET キャビネット型ミシン/その2」:現状¥80,000-(送料別) 

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ご挨拶。。。今年この場に来ていただいた皆様におかれましては厚く御礼申し上げます。

今年もこの場でご紹介したお品たちも沢山のご縁を頂き、新しい処へと嫁いで行った次第でございます。

この場にお越しいただいた皆様におかれましては、幸おおからんことお祈りし、暮れのご挨拶に

かえさせて頂きます。。。 


NEW HOME MIDGET キャビネット型ミシン入荷

2016年12月17日 | ミシン

以前、この場で奇跡の「NEW HOME MIDGET キャビネット型ミシン/完品」をご紹介しましたが

その同型のミシンがこの度、入荷いたしました。

以前の完品とは違い、色々と手を施さなくていけません。

最も本当は1世紀の経年を考えればこれが当たり前なのかも知れません。

いずれ、レストアが完了しましたらいつものように、この場でご紹介させて頂きます。

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