伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

老けない人は何が違うのか 今日から始める!元気に長生きするための生活習慣

2023-03-28 21:54:10 | 実用書・ビジネス書
 タンパク質の糖化反応によって作られる生成物で「終末糖化産物」とも呼ばれる老化物質のAGE(Advanced Glycation End Products)が老化やさまざまな病気の原因(5ページ:ここでは「原因物質のひとつ」と書かれていますが)であるとして、AGEを抑制する食習慣、生活習慣等を説明し勧める本。
 AGEを抑える食習慣のルールとして、早食い、大食いをしない、夜8時以降は食べないなどが推奨されていて、私にはなかなか実践が難しそうな感じではありますが、それがAGEの抑制につながるというエビデンスが書かれていないのが、物足りなく思えます。「本書では、健康長寿を手に入れるための知識の礎と具体的な対策法について、確かなエビデンス(科学的根拠)に基づき解説しています」(9ページ)というのですが、著者が強調するAGEについては、「1万人以上の日本人を対象にした我々の研究で、生活習慣のゆがんでいる人ほど(喫煙、運動不足、精神的ストレス、睡眠不足、朝食抜き、甘いもの・加工品・揚げ物を多くとるなど)、AGEリーダーで測定したAGE値が高くなることが明らかにされています」(79~80ページ)という記載はありますが、他のところで、特に推奨している「ルール」を守るか守らないかでAGEの蓄積等が変わるのかについての実験・研究の結果は示されません。
 推奨されていることは、だいたいどこかで聞いたというかよく言われることなので、たぶん体にいいこと自体はそうなのだろうとは思いますが、お医者さんから、確かなエビデンスに基づくと前置きされて読む本としては、ちょっと拍子抜けの感がありました。


山岸昌一 合同フォレスト 2021年5月15日発行
コメント
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