今日の食鳥業界

地鶏の規定に見直しの声も

 「地鶏を輸入品と思う人はいない」。かつてベトナム産の名古屋コーチンが某スーパーで売られたこともありましたが、今はまず日本の地鶏を海外で生産して輸入されるものは聞かれません。もちろんフランス産の地鶏や赤ラベル鶏肉などはありますが。
 その国産イメージが定着している地鶏の生産も生産効率や再生産に見合う価格の維持などで一定の生産量がないと厳しいのが現実です。食鳥協会が地鶏銘柄鶏生産振興シンポジウムを開催しましたが、その席でも年間少なくとも5~7万羽以上の生産でないと再生産が難しいとの集約でした。種鶏段階では県の助成措置がある場合は何とかなっても、民間種鶏・孵卵場で単独でまかなう場合は何倍もの生産でないとコスト見合いにならないということです。
 また、農林特定規格のJAS地鶏の規格も制定の平成11年から14年を経過して、生産現場からは見直しも必要ではの声が聞こえてきます。ブロイラー同様に育種改良や生産技術の向上などで増体が良くなっている地鶏もあり、規格の80日以上では大きくなりすぎる上に生産効率(コスト面)が悪くなるため、飼育日令の短縮ができないかの意見もあります。さらに、現行の制度では小分け規定で実質小売段階でのパックにJASマークが貼付できず、メリットが少ないと、認定を取り下げる動きも聞かれます。見直しの時期にあるのかも知れません。


 3月16日(土)の食鳥卸売相場(東京)は
 ◆「もも肉」が前日と同じ583円
 ◆「むね肉」も前日と同じ214円でした。

 その結果、今週(11日~16日)の平均相場は
 ◆「もも肉」が前週に比べ3.80円安の585.40円
 ◆「むね肉」が前週に比べ1.80円高の214.20円
 ■「コスト相場」は同2円安の800円でした。


 (18日(月)のブログは所用のため休みます)
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