気が付けば20年以上も昔になってしまった、私の新婚時代。
当時私が最も好きだった国産車は、5代目アコードのワゴンだった。
1994年2月に日本国内で販売を開始した、このCE1型アコードワゴン。
「アコードワゴン」としては「CB9型に続く2代目」という表現もできるかもしれない。
初代~2代目レガシィが火をつけた「ステーションワゴンブーム」という時代背景のせいか・・・
この世代のアコードも、なぜか、セダンよりもワゴンの方がカッコ良く見えた。
ブラックアウトしたDピラーの処理と、角度の付いたリヤゲート。
実に、エレガントかつスポーティなルックスである。
当時このクルマで最もよく見かけたのが、この「ボルドーレッド・パール」のカラー。
実際、私の職場の先輩も、このカラーのアコードワゴンに乗っておられた。
アメリカ生産の帰国子女であるアコードワゴン。
だが、そのイメージは、そこはかとなくヨーロピアンである。
インテリアのデザインやカラーのセンスが、品よく欧州車調にまとめられていたのが、この時代のホンダ車の美点だった。
時代が時代だけに、後席中央席のシートベルトは「2点式マニュアル」だった模様。
傾斜角のついたテールゲート。
利点としてまず1つ目は、支点が前方にあるため、クルマの後に大きく空間を開けなくても、テールゲートの開閉ができることである。
これは、狭い日本の駐車場においては、大きなメリットであり、日常、買い物等の荷物を出し入れするのに、実に使いやすい。
利点の2つ目は、開口部を大きく採れることだ。
びっしり荷物を積み込もうとすると、荷物がテールゲートと干渉しないように気を遣う必要は、あるかもしれない。
だが、「日常的な使い勝手」と「荷室容積の絶対量」との落としどころを、うまく探ったテールゲートの角度であると、私は認定したい。
荷室のプライバシーを守る「トノカバー」。
荷物の固定に役立つ、4ヵ所の「タイダウンフック」。
シングルフォールディングだが、倒すとほぼフラットフロアで荷室を拡大できる、「6:4分割可倒式リアシート」。
積み下ろしの際の傷つきからバンパーを守る「リアバンパーガーニッシュ」。
加えて、小物を収納できる「リヤサイドボックス」等、ワゴンとしての使い勝手は、実に良さそうだ。
そしてもちろん、スペアタイヤは「アンダーボックス」下の床下に、しっかりと積まれている。
キーレスエントリーはなんと「充電機能付」で、キーをキーシリンダーに差し込んでおくと充電されるという。
これ、うちのBPレガシィにも、欲しい装備だなぁ・・・!
オーディオがカセットなのは、まあ、時代である。
このオーディオ。左ハンドル車用をそのまま装着しているらしく、右ハンドル車では、ボリューム位置がちょっと遠い。
カップホルダーは、センターコンソールボックスの前に、2個装備。
2.2LのVTECエンジンは、145PSを発揮。
カタログ上の10・15モード燃費は11.8km/Lと、FF車としてはやや物足りないかもしれない。
ちなみに私のBPレガシィ2.0i(5MT)のそれは、AWDでありながら14.0km/Lである。
「全方位安全設計ボディ」に、「高強度ドアビーム」で、「望みうる世界最高水準の安全性能を実現」と謳う、このクルマ。
だがしかし、「運転席用エアバッグ&ABS」は、上級グレードの2.2VTLのみの装備。
そして、「助手席エアバッグ」は、設定なしである。
やはりこの辺は、時代の流れを感じる部分と言えましょう。
グレード展開はシンプルで、標準グレードの「2.2Vi」と上級グレードの「2.2VTL」の2グレードのみ。
「2.2VTL」には、前述のエアバッグやABS等の安全装備に加え、ガラスサンルーフやアルミホイールが装着される。
ボディカラーは「ナイトシェードグレー・パール」「ボルドーレッド・パール」「シャーウッドグリーン・パール」の3色しか設定がなく、やや淋しい。
アクセサリーの中では、キャビンとカーゴルームの間を仕切ることができる「セパレーションネット」が魅力的。
ペットを連れてのクルージングに便利で、なおかつトノカバーとの同時使用も可能とのことである。
そして、主要諸元。
全長×全幅×全高は4,770mm×1,780mm×1,455mmで、車両重量は2.2VTLで1,400kg。
ちなみに私のBPレガシィ2.0i(5MT)のそれは、4,680mm×1,730mm×1,470mmで、1,340kg。
全高を除いて、CE1アコードの方が若干大きかったようだ。
また、このアコードワゴンのトランスミッションは4ATのみで、MTを選ぶことは出来なかった。
その点も、自称MT派の私が、このクルマを購入するのに至らなかった、ひとつの要因といえましょう。
とはいえ、そのスタイルやインテリアデザインが極めて魅力的だった、CE1アコードワゴン。
このようなクリーンかつ上質なイメージのホンダ車が、また登場してくれることを、私は祈っている。
HONDA、「台数を追わない」とのことですが、きめ細かく対応するのであれば、北米にはあるのですからMTを・・・<(_ _)>
他メーカーからの差別化、という点では成り立つと思うのです。
ただ、その資料に1インチ低く、2インチ・・・と日本語で書いてあるのです(TωT)
かつてのホンダ車はクリーンで、下世話でなく、大人っぽい、他の日本メーカーとは違う特別なイメージを持っていたと思います。
ですが、今のホンダ車は、なにかコドモっぽく見えてしまうのです。
次期シビックも、WEBで見た限りでは、なにかビジーな印象で・・・
私が高校生の時。ワンダーシビックが出た時の驚きは、半端ではありませんでした。
私の好きなホンダは、やはりあの時代ですネ。
あの頃のホンダに戻ってほしいと、切に願っております。