続・笑う蜘蛛の糸

1969年生まれの私、
潮風太子が第2団塊世代特有の視点で書く
コッソリ系ブログです。

野球熱量の無機質化に思う

2022-03-15 17:50:00 | 日記
下書き保存から、
続けてまた一筆。

1月末に野球漫画の巨匠、
水島新司先生が亡くなられた。
とのニュース
我々世代の野球マンガ論だと、
まずアニメの侍ジャイアンツから
入って次に巨人の星の再放送へと、
スライドしたのちドカベンに進むと。

やがてチョイと大きくなるにつれ、
床屋の待ち時間で「あぶさん」
読むという流れ。
小学生レベルだと「ゴルゴ13」は、
まだ手が出しにくいので、
「こち亀」か「あぶさん」を読む。
こんなカンジかと。

ここで重要なのが順番。
梶原一騎の荒唐無稽な
ストーリーながらも、
野球という世界観にまんまと、
引き込まれてからの、
緩い荒唐無稽さの中に、
野球というスポーツ独特の、
間合いや駆引きそして、
変化球の投げ方に、
打ち方の技術論と、
ディープなデティールに、
とことんこだわった
水島作品へと進むことで、
子供の頃から
野球というものに対する、
造詣が醸成されていく。

アメリカの小学生たちが、
アメフトのフォーメーションを
語るかの如く。
(日本人の殆どは今だに
アメフトを理解できない)

また、
こと「あぶさん」に至っては、
現役で活躍中のプロ野球選手が、
実名で登場するという、
当時としては画期的な
ストーリー展開で、
特にパ・リーグ野郎たちを、
狂喜させてくれたもの。

後楽園球場で見た選手が、
漫画に登場するのだから、
フジテレビ系列の
「プロ野球ニュース」以外で、
今ほどパ・リーグ情報が、
無かった昭和のこの時代、
それこそ選手名鑑レベルの、
カタログ的役割を担っていたのが、
この「あぶさん」と言っても、
けっして過言ではなく、
また梶原一騎(川崎のぼる)
作品と比べて、
選手の人柄がリアルに近く
描かれているのが特徴で、
今のようにパ・リーグの選手が、
ホイホイとバラエティー番組に、
出演することも無かったため、
なかなかキャラクターを
知る由もなかったこともあり、
水島作品に出たら、
ようやくパ・リーグを代表する選手。
というステイタスもあった。

事実、門田や野村はじめ、
イチロー風に書くならば、
イカついイメージだった、
南海ホークスにとっては、
相当なイメージアップに繋がり、
実際のところ、
相当な乖離もあったやもしれぬが、
南海選手の名前を覚えるのには、
本当にもってこいのツールとなり、
それはそれで楽しむことができた。
なにより選手名を覚えるには、
もってこいのマンガだったもの。
ところが最近は・・・といえば、
野球漫画に代わって、
こうしたゲームが、
その役割を果たすこととなってきた。
気がするのは私メだけか(笑)

とはいえ、
これがまたなかなかのデキで、
かくいう私メもまんまと、
ハマってしまうほど(^^;

もちろん選手のパラメータも、
随時更新されることで、
かなりリアルなモノになっているが、
水島マンガのような、
「心」ってもんが、
まったく無くなってしまった皮肉。
こうしたゲームの世界では選手たちは、
「使える選手」と「クズキャラ」。
こういう評価になっていくのもまた、
今風の現実。
そしてこのゲームで、
若手選手の名前を知るようになる、
なんてこと多々。
私メの物覚えが年々、
悪くなってきた証拠でもあるが、
これまたどうなんだかなと。
久々に某マンガ喫茶で
ドカベンを読む。
改めて読みなおすと、
山際淳司の世界観のような、
実際のエピソードを
モチーフにした作品も、
結構、描かれていたことに、
気づかされた。
(あぶさんが無かったのが残念)
しかし、
よくこんな凝った内容を、
少年チャンピオンで毎週毎週、
描けたもんだなと、
改めて水島先生の偉業に、
感服すると同時に、
ご冥福をお祈り申し上げる次第。

それもこれもすべて、
「ファン」を楽しませること、
「ファン」の期待に応えること、
これに水島先生が徹底的に
拘った姿勢あってのこと。
これが現代まで脈々と続いていること、
改めて知るべきかと・・・
今日のパ・リーグの繁栄も、
こうした下地あってのことを、
忘れてはならないし、
後世に伝えていかなければと。

さて、
それに引き換え、
最近の我がマリーンズファンクラブ。
今年もゴールド会員になりました。
いや、
早々に
口座引き落としされた為ですが、
1月末に送られてきたのがコレ。

ガイドブックとピンバッチだけ?
それとパソコンやスマホで入手する、
電子チケット約1万円相当のお知らせ。
だけ・・・
なんですかねぇ・・・
ファンクラブができた頃。
30年近く前だか、
ピンストライプのユニフォームと、
ガラガラの外野スタンドに、
一人でも多くの「ファン」を、
呼ぼうと会員になると破格の、
1000円ポッキリで外野席で観戦できた、
赤字必至のサービス精神!
あの頃のようなチームとしての
「熱量」ってのが、
な~んか、
近年は感じられなくなったというか、
マンガからスマホのゲームへと、
無機質なカンジに変遷していく、
時代の変化に似ていて、
これにイマイチついていけずにいる
潮風太子52歳。
これでよいのだろうか?と。
(;´д`)トホホ

コメント (4)
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