続・笑う蜘蛛の糸

1969年生まれの私、
潮風太子が第2団塊世代特有の視点で書く
コッソリ系ブログです。

正義の見方と庶民の見方

2019-11-28 00:01:11 | インポート
なんだかんだ大騒ぎしながらも結果として、
あいちトリエンナーレは「大成功」を収めたと(笑)

これでよく分かったのは、
日本って案外、言論の自由が保障されてるんだな・・・
ということだった。
やれヘイトだの皇族侮辱だのと、
右派、左派罵り合えるウチは、
まだ、この国も捨てたもんじゃナイなと思った次第。

なんて呑気に思っていたら、
例の韓国側GSOMIA破棄のカウントダウンが始まった頃、
降って湧いたように、
今年の春の安倍首相主催「桜を見る会」の件が勃発。

多額の税金を使って安倍周辺の「お友達」ばかりを優遇招待し、
しかもその数が1万人を超える大イベントとなり、
こりゃ税金の無駄遣いじゃねぇか!
これはもう明らかな「公職選挙法違反」だ!
とお怒りの野党。
首相退陣へ追い込むぞ!と。

大手マスメディアも諸手を挙げて大々的に報道。
すると当時の招待客のリストは早々に廃棄処分され、
どういうメンバーが来ていたか、
わからないよう証拠を隠滅したという報道が続く。

左派寄りの青木理は「朝」の番組で、
これを猛烈に批判していた。

これに加え「桜を見る会」の前日に、
「安倍支援者」を集めて、
ホテル・ニューオータニでやった前夜祭が、
一人5000円という「異常」に安い値段で、
行われていたことにも言及。
これも明らかに「アウト」だろう!と、
これまた野党と大手マスメディアは怒り心頭!
要約すると、こんなカンジか。
でもって、

この異常価格を批判する「野党」が、
当該のホテル・ニューオータニに対し、
「正確な明細書を見せろ!」と詰め寄ると、
ニューオータニは、
それはご勘弁を・・・と泣き入れ。
そりゃそうだ、
お得意様の個人情報をホイホイ出すような店に、
ロクな店はナイ。
ニューオータニは至極、まともな商売人だった。

そんなゴタゴタいうなら、
来年の「桜を見る会」は中止します!
と政府発表。
すると「疑惑は深まった」と、
更なる盛り上げにかかる野党と大手メディア。

桜を見る会中止というトカゲのしっぽ切りで、
済む問題じゃねえ!と、
特に左派の朝日系は鼻息が荒い。

おかげで「桜を見る会」に招待された
「芸能人」たちまで、
とんだ迷惑を被るコトとなった。
可哀そうに・・・

この招待客の中には「半グレ」もいたと。
さらに招待した人物の中には「詐欺師」もいたので、
とんでもナイ「会」だった!
というのが大手マスメディアの論調。

こうなると招待客全員犯罪者扱いだ。

特に百田尚樹ら虎ノ門グループの招待は、
すこぶる気に入らないらしい。

更に、
こんな状況の真っ只中。

今度は「国民的超大人気女優」の沢尻エリカが、
麻薬取締法違反でパクられたというニュース。
これに「コント赤信号」のラサール石井が軸となり、
鳩山由紀夫、町山智浩、立川談四楼、室井佑月らが反応。

スケープゴートだ!と、
関暁夫やベンジャミンフルフォードばりの、
「都市伝説」みたいなハナシを
真面目にツィート。

すると右寄りの論壇はもちろんのこと、
あの堀江貴文までが「お前らバカか?」と揶揄する始末。
お互いホントにイイ大人が、どうしたものかと・・・

そういえばラサール石井はその昔、
TBS 系ラジオのレギュラー番組において、
ノストラダムスの大予言で、
世界史を学ぶべし!
と、レギュラーコーナーまで設け、
さんざんやっていて、
それを真に受けた中坊だった潮風太子は、
五島勉のノストラダムスシリーズを読みこみ、
解ったつもりになって、
得意気になっていたものだったが、
実際のところ当時から世界史の知識は、
受験にはたいして役立たなかった。
ついでに「予言」も役に立たなかった。

都市伝説好きのラサール石井ならでは…
と久しぶりに唸った。

で、肝心のGSOMIAはというと。
安倍政権が倒れれば、
政権が変わったので…という理由で、
引っ込める予定だったであろう韓国の、
アテは残念ハズレてしまい、
はて、どうするのやら?とみていたら、

韓国側が廃棄前日の直前ギリギリになって
「破棄は一旦棚上げにして延長したるわ!」と、
吉本新喜劇の池乃めだか師匠のネタ、
顔負けのオチで終了。

何なんだったんだ?
この一連の騒ぎは一体・・・

それでも振り上げたこぶしを、
下ろせなくなった野党は連日、
1日3億円かかるという国会で、
殆どの時間、
議論をこの桜の件に費やし、
安倍政権をぶっ潰す!
とやっている。
と、大々的に嬉々として報道する、
大手マスメディア。

で、どうだろう?
いや、なんでだろう?
この温度の低さは・・・・。
今から30年前くらいなら、
リクルート事件のように大炎上して、
皆が怒り狂うとこなんだろう・・・・・

しかし、なんでこんなに皆が「怒らない」んだろう?と。
怒っているのは野党とテレビと新聞の世界だけ?

こういうときはシンプルに考えるのがベストだ。

恐らく考えるに、
この「野党」と大手マスメディアは「正義層」なんだろうと・・・
多分そうだ。

で、なんで潮風太子や私メの周辺層は、
皆一応に「アタマ」に来ないのか?
と言えば、
間違いなく「庶民層」だからだろうと。
いや「正義層」からすると「愚民層」となるか。

ならば正直に「庶民感覚」で書こう。
いや愚民感覚か。

確かに公職選挙法違反なんでしょう。
イケナイことはイケナイですよね。
いや、そうでしょう。

それが「正義」という定義のもとに担保されているのなら。

でもね・・・
実際に庶民として生きていくコトって、
そんなキレイごとばかり言ってらんないんですよ。

首相主催の桜を見る会に呼ばれることなんざ、
私メは一生ナイでしょう。
だからと言って、
やっかんだり妬んだりってコトはナイです私は。

呼ばれた人に対しては素直な気持ちで、
「よかったですね」と言えます。
行ったからと言って批判もしません。
出来ません。

だって1万人規模の桜を見る会でしょ。
出店が出てたとなると、
出店先はもとより仕入れの業者、
農家に魚屋→漁師、食肉業の人達や、
輸送のバス会社だって儲かるし、
ハイヤー・タクシーだって。
地元の美容院だって繁盛したでしょう。

それにともなって普段は行かない着物店も恩恵に与れるし、
洋服だって皆、高価なブランドものを着ていくでしょ。
靴店もそう・・・宿泊するとなると、
ニューオータニ以外でも近隣のホテルに宿泊するワケで、
これも恩恵に与れる人がでるし、
これが映像として電波に乗れば、
「あの着物イイネ」とか「あのファッションはイイネ」とか、
ポチっとなって、
ミーハーたちのひとググりで、
新たなビジネスチャンスが生まれることだって・・・

昔の人は、
こういうことを「風が吹けば桶屋が儲かる」と言ったもの。

それが来年以降はナシ?と・・・
来年の皮算用のアテが外れた人達の悔しさといったら・・・
「正義のための犠牲」ですな。
お気の毒に。

ニューオータニが一人5000円で前夜祭パーティーを開いた。
「これは安すぎる~っ!」と国会質疑で怒っている議員がいた。

庶民の立ち話で書くと、
「もう今はあれだけのホテルでも損して得取れじゃないと、
ホント埋まんないんだね・・・」
「宣伝費用でしょ」
「ニューオータニがあの値段でってなると、
他のホテルにも影響出ちゃうなぁ・・・
ホテル業界的には余計な事、
言いやがってってカンジじゃね?」

「確かにバブル期に比べると、
ここ最近、ニューオータニで結婚式って、
話をトンと聞かなくなったもんな・・・」
「昔は予約が取れなかったんだよなぁ」
「あの頃は相当ボッタくってたんだよ」
ということである。

適正価格になると「怒る」という議員様。
これが「正義の見方」。

ちょっと前まで、
仕分けだのなんだのと言って、
公共工事費をどんどん削減していった「実績」があるのに、
今度は「安すぎる~っ!」って?

じゃ「看板」次第ではディスカウントは認めないと?

「久兵衛」の寿司が、
こんな値段で食えるか!と怒る野党議員と、
大手マスメディアのコメンテーターの面々。

久兵衛といえば、
ホテルオークラでの訴訟問題があったでしょ?
ああいう名店だって今どきブランドに胡坐かいて、
商売できる時代じゃナイんですよ。
ホテル側から「花を添えてくれませんか」ってなれば、
値段云々じゃなくなるのが今の時代。

それに、高級店の寿司を食う人たちを、
やっかむってのも、
如何なものかと・・・

私、潮風太子なんぞ、
この先一生、久兵衛とか数寄屋橋次郎とか行くことは、
絶対にナイです。
断言できます。
いや、ほとんどの「庶民層」読者の皆さんはそうでしょう。

だからといって、
それを「イイナいいな」と妬んだりやっかんだりするような、
下品な人間に私はなりたくない!デス。

そりゃ煩悩の塊の潮風太子ですから、
そういう名店の寿司に興味はありますよ。
でもね。
家族4人で「たかだか」7000円程度の、
格安寿司「くら寿司」で、
ビックらぽん!のガチャで大喜びしている、
子供の顔を見る方が、
よっぽど、私にはプライスレスの価値があります。
そういう超高級店に行く金があれば、
私は「家族」で行ける店を選択します。

まぁ、せいぜい「銚子丸」か、
「がってん寿司」が高級店レベルってな、
人生を送るのでしょう私は。

でもそれが「庶民層」の現実です。

「正義層」の人達にはわからないでしょう。
イイんです。
だからこうして「庶民層」の人達限定向けに、
しょうもないブログ書いてるワケです。
2人称書きで。

「はした金」を稼ぐために日々、
どんだけみんな苦労しているか?

「ああいう人たち」には、分からないんだろうなと・・・

それが「皆」が野党や大手マスメディアの思惑通りに、
怒らない最大の原因なんじゃないかと。

あ、そうそう書き忘れるトコだった・・・

この「正義層」に対して如何わしさを感じるのには、
もう一つ理由があるのかと。
「庶民層」からの愚かな視点ですケド。

散々、言論の自由だの民主主義が揺らいでいるだの、
もっともらしいことを言い続ける「正義層」の方々。

じゃあ、なんで香港での中国共産党による「暴挙」について、
一切語らないのか?
ウィグル自治区での虐待、虐殺問題についても・・・

誰がどう見ても中国共産党は、
「民主主義的」な観点からすると、
完全に「アウト」でしょ?
あの香港での状況みれば。

でも誰も言えない・・・・
言ってはイケナイ。
タブー案件。これこそ都市伝説だ。
子供達まで自由と民主主義のために戦っているのに・・・
見て見ぬふりか・・・?
イジメの現場だろうコレこそ!バカか?
ウソの翻訳テロップまで流して。

こうして多くの香港市民や子供達が、
真の自由と民主主義のために必死に抵抗している。
こういう異常事態を、
何とも思わない神経を疑う。
日本の戦後教育の原点って何だったんだっけ?
全部ハッタリだったのか!

現在「向こう側」からも発信できない、
こちら側からも「発信」してもハネられる。
言論の不自由な状態が今、ソコにあるのに・・・・

それと、こういう不毛な議論に隠れて、
小さい記事になってしまったが、

和歌山のビルの工事現場で、
通勤途中の若い銀行員の頭に、
鉄パイプが落下、直撃!
若い銀行員がお亡くなりになった・・・

明らかにコストカットの犠牲だ!

特に「仕分け騒動」以降、
建設現場の状況は明らかに激変した。
平成不況に追い打ちをかけた結果だ。
その結果がコレ。

何故そうなるのか?
そんなことも分からん「正義層」に、
日本の未来を託せないから、
仕方なし、
とりあえず最低限の現状維持ができている、
安倍政権が続いているワケで、
代わりがいたら、
とっくに政権は交代している。
そんなことは皆わかっているのだ。

といっても、
「正義の見方」と「庶民の見方」には、
相当な溝というか決定的な断層が、
いつの間にかできていたということが、
こうしてみるに最近よくわかった。

こういう状況だから、
なにも変わらない。
これは残念なことである反面、
この国の構図を理解し易くもしている。
そう、正義の層は理想を荘厳に語り、
愚民層をバカ呼ばわりして喜び、
庶民層は己の置かれた状況で、
それぞれ身の丈に合った毎日を送るだけ。
その上でこうしてコッソリ、
正義層を裸の王様と陰口をたたく。
これが庶民層のサイレントマジョリティーなりだ。

でもこの先、どうなることやら・・・・

ではまた次回。


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身の丈に合うって・・・

2019-11-12 11:54:23 | インポート
最近はPAYPAYだとかAIRPAYとか、
なんやらかんやら携帯電話のアプリで支払うという、
キャッシュレス決済の時代だという。

とは言いつつ、どうもイマイチあの手の、
「他人に財布」預けるような感覚が理解出来ず、
「旧人類」の潮風太子はいまだに、
SUICAとPASMOしか日常的に使用していない。
あとはクレジットカードか・・・
これもチケット入手とかネットでの買い物とか、
突発事態に備えての、
あくまで補助ツールとして所持しているだけで、
利用後すぐに一括払いで支払いをしているため、
〇ヶ月分割とかリボ払いとやらに使うことはナイです。

今では例のキャッシュレス決済で、
自販機で飲み物を購入することも可能だが、
これまた自販機で飲み物を購入する際、
どうしても「小銭」で購入してしまう性分。

ということで先日、
寒かったので缶コーヒーを購入しようと、
500円玉を自販機に投入するも、
返却口にカランとはじき出される・・・
2,3度繰り返してムッとしつつ、
「入れ方悪りぃのかな?」と思うと同時に、
「いや、まさかの今や昔の500ウォン変造硬貨?」
なんて思いながら手のひらにある500円硬貨をみてみると、

なんと昭和58年モノ。
「ありゃこれが原因か!」と少々ビックリ。

この手の「古銭」は最近の自販機や両替機では使用不可のようで、
「怪しいコイン」扱い。
店員のいるコンビニやスーパーでしか使用できないので、
仕方なし財布から1000円札を出して購入。

ただ、こうして安易に「お札」を両替してしまうと、
アッという間に小銭が消えてしまうのは、
「サラリーマンあるある」。

この11月というボーナス前の月は、
ほとんどのサラリーマンたちにとって金難の月で、
前半余計な出費をどれだけ抑えて乗り切るか?
本当に神経を使いますな(笑)

そういえば、この500円玉が登場したのが、
私、潮風太子が中1の頃の昭和57年と。

そして、今回手にした500円玉が中2だった頃の、
昭和58年の36年前。
そしてウチのバカ息子1号が現在、
中2病の中2真っ只中と。
これも何かの縁か・・・?
この500円古銭しばらく保管しておくことにした次第。

今から36年前の潮風太子は、
ちょうど「進学塾」へ通っていた頃。
受験戦争世代なもので…
もちろん親に言われて行ったってだけで、
ほとんど「効果」ありませんでしたケドね。
それが現在の有様ですから。

ただ毎日忙しいだけの貧乏暮らし。

こんなハズじゃあなかったんですがねぇ・・・

しかし我々の頃と比べると、
ホント今なんか少子化で受験なんぞ超楽チンと思いきや、
どうもそうではナイらしく・・・

羽生田文科大臣の問題発言。
国公立の大学共通試験の英語の試験において、
最近の受験生は英語スキルが低すぎるので、
民間企業の行う「英語試験」を
導入することになっていたと。


本受験プラス、
民間の英語試験の受験料プラスそれに伴う講習やら模試など、
また地方の受験生には高額な交通費(宿泊費)まで、
費用が余計に掛かってしまい、
更なる負担となることや、
マークシート式ではない記述式となるため、
採点は「バイト」によるものとなり、
果たして公平公正な採点ができるのか?という疑念。
対象受験生は約50万人という。
なるほど。

するとこれに反対した受験生を中心にした現役大学生など、
若者たちが反発してデモが起きたと。
また例によって、
このデモの件は殆どの大手マスコミは、
大々的に報道をしなかった。

ほどなく大災害が毎週起きて、
その都度、大規模災害となってしまったり、
人気芸人チュートリアルの徳井が「納税」をしていなかったことで、
大騒動に発展したりと、
なかなかセンターニュースとして取り上げにくかったようだが、
いやいや、これ日本の未来の教育問題として、
とても重要なニュースだったハズ。

そんなドサクサ紛れに、
コッソリ英語の試験をやってしまおうと、
思っていた矢先、
受験生諸君は、
「自分の身の丈に合わせて勝負して頑張れ」と、
アホな文科大臣がついホンネを言ってしまい、
これを「言葉狩り」風にマスメディアが取り上げたことで、
皮肉なことに、
この件が、
ようやく世間の日の目を浴びることとなったと。

まぁ要するに貧乏人は、
大学なんか無理して行かないで、
さっさと働けよ!と。
ほぉなるほど。

すると、あれよあれよと、
この英語の試験の問題点が次々に発覚。
おまけに安倍内閣閣僚のスキャンダルも次々と発覚し、
閣僚辞任のドミノ現象。
立憲民主党を中心とした野党は連日、
国会で安倍総理の任命責任追及で国会はすったもんだ。

結局は来年度施行されるハズだった、
外部民間企業(ベネッセなど)による英語の試験は、
見送ることになり、
オジャンと・・・

これに振り回される受験生と教育現場そして親たち。

しかし正直言うと私メ個人としては、
「身の丈に合った人生を送れ」ってのは、
理解できます。
身の丈に合った人生を送りなさいという、
それなりに結果を出した「オトナの忠告」としては、
分からないでもナイ。
羽生田大臣は勝ち組代表のような元医師ですからね。

ただ、この人「身の丈に合う」という意味を、
どの程度理解できているのか?
という点においては、
素朴な疑問は持たざるを得ないんですな。

今から36年前の我が国はというと、
たいていの「進学塾」で、
「これからは英語の資格を取得する時代です!
さぁ皆さん英検を受験しましょう!」
ってな調子で当時まだ草創期にあった英検の、
受験推奨キャンペーンが展開されていた。

かくしてオツムのイイ子たちは、
こぞって英検を受験したもの。

大学生までに2級取得が目標!
これが当時のスローガンだった。

が、そのうち英検だけでは実用的でないとかになって、
TOEICやらTOEFL、IELTSだのと始まる。
超大手企業や公務員の採用試験でも、
この手の資格所有者を「優遇」する傾向となった。

英検推奨キャンペーンから36年が過ぎた今、
自動翻訳システムが飛躍的な発展を遂げ、
携帯電話のアプリですら、
英会話いや何十か国の言語を、
即、翻訳できるまでになった。
このままAI化が進めば「通訳」はいらなくなるだろうという、
未来予測をする経済学者、言語学者もいる。

それでも、やはり人間同士「直接会話」が基本、
「読み書き」できて初めて英語が理解できたことになる!
と、いまでも「英語資格神話」は我が国で息づいている。

が、どうだろう?
今の日本。
口は達者だけど「中身」そのものがカラッポってな、
人間ばかりになってきていないだろうか?
英語はペラペラなんだけど、
なんの技術も持っていないとか、
それはもう、
プラモデルもつくったことがナイという、
ヒモすらまともに結べない手先の不器用な輩とか、
設計図をみても立体図がまったくイメージできない輩とか、
数字を見てもまったくピンとこず、
とんでもないミスを毎回毎回しでかす輩とか・・・
こういう優秀な学生が、
難関突破で「工業系企業」に入社すると、
残念、
ブルーカラー側の「現場」に配属されてしまうと、
どうなるか?
「Youは何しに我が社へ?」となる。

また外国人クライアントと談笑の折、

葛飾北斎とか安藤広重、菱川師宣といった、
「日本人画家」の絵画について、
初歩的な質問をされたにも拘わらず、
恥ずかしげもなく「私、まったく存じません」とか言って、
「あなたは本当に日本人ですか?」と、
クライアントから子バカに窘められる、
日本文化にまったく無知なアホとか、
それどころか相手は初老の知的教養の高い人物というのに、
「クラシック音楽のハナシとかされても、
全然わかんないんすよねぇ」とか言って、
自分の得意なジャンルのこと以外「無知」でかまわないと、
本気で思っている愚か者等々・・・

英語がペラペラであることが逆に、
むしろ厚顔無恥を晒してしまっている、
珍妙な若手エリート社員が会社を滅ぼす?
なんて事態が所々で発生・・・
というのが現在「現場」で起きているということを、
どのくらい承知しているのだろう?

本当の身の丈に合った教育とは何なのか?

その昔、貧乏で上の学校に行けず、
「金の卵」と呼ばれた、
地方出身者の集団就職組の人達の技術力が、
この国の繁栄の基盤を築いてくれた。
我々世代以降は、
その「遺産」を食いつぶしているというのが、
今の現状。

現在、確実に日本の現場レベルでは、
あらゆるジャンルにおいて技術力が、
年々低下の一途を辿っている。

富裕層が身の丈に合ったエリート教育をするのは結構。

ではエリートになれそうにない層をどうフォローするのか?
それこそ政治の役割だろう。
職人の育成について、
まったく無関心な現在の在り方には、
ほとほと疑問というか危惧を感じざるを得ない。
職人の数がどんどん減少していっている。
物凄いスピードで。

この先例えば大工や鳶がいなくなったら、
どうなるか?
町工場の旋盤工やフライス工がいなくなってしまったら・・・
農家や漁師、林業に携わる人がいなくなったら・・・
英語力も大切だが、
日本古来からなる伝統的な技術力に関して、
まったく無頓着過ぎ。

こういう「教育」も幼少期から始めないといけない。

その程度の教育すら満足にできないクセに、
とにかく国際レベルの英語力を!とは・・・・

こういうニュースを見ると、
つくづく思うのだが、
こんなんで大丈夫かニッポン?
まずはこの国のレベルに合った、
現時点での「身の丈」を知らないと・・・・
ちょっとムリしちゃいないか?

ではまた次回。


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