湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

南海ホークスの頃

2012年05月19日 | 詩歌・歳時記

                藤と伊吹山 

五月晴れである。家の窓、戸を全開にして、風を通した。 

タンスの引き出しを、何気もなく開けたら、緑色の野球帽子が出てきた。

南海ホークスの球団承認の、まだ小学生だった息子に買ってあげたものである。

南海の「N」とHawksの「H」を組み合わせたマークなのだが、Hの縦の棒の外側に

やや短めの縦の棒が付いている。

南海電鉄の電車の鉄輪をイメージした、意匠なのである。

          爽やかに風吹きぬける

          三島池

          五月の伊吹若武者のごと

                          

ホークス・ファンになったのは、三丁目の夕陽の時代。 鶴岡親分の下、エース杉浦、

4番野村以下、綺羅星のごとく名選手が揃っていた最強の時代であった。

ところが息子を後楽園や西武球場へ連れて行った、昭和末期は弱小球団に成り下がっていた。

ドカベン香川と長距離砲・門田博光くらいが、スター選手だった。

エースは三人。山内新一、山内孝徳、山内和宏の「やまうち」トリオだった。

          ひと株のリラに出逢ひて

          麗しの

          君の五月はここに始まる

       敦賀・山の上の温泉

ホークスの帽子をかぶった息子と、キャッチ・ボールをするのが至福のひとときだった、あの頃、

遠い、はるかな昔のあれこれを、沈黙の饒舌で今に語りかけてくる、野球帽ではあることだ。

 

   


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