湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

蒲生野・万葉公園

2011年10月21日 | 詩歌・歳時記

         蒲生野・・・・と聞けば、万葉の華麗なる、かの相聞歌を思い出すだろう。

   天皇、蒲生野に遊猟したまう時に、額田王が創る歌

      あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君がそで振る

   皇太子の答えたまう御歌

      紫草の にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆえに 我れ恋ひめやも

                          

この巨大なレリーフの後ろが、万葉植物園になっていて、ゆかりの花々、木々がその根元に

和歌を刻んだ小さな銅版が掲げられている。 やがて、坂道にさしかかる。茶処でもあるのだ。

            12年前に、

八日市市が、秋の「万葉祭り」に合わせて募集した短歌が、幸運にも「蒲生野大賞」を受賞して、

賞金とともに、歌碑を建ててくれた。今は、程よく苔むして、私のお墓のようだ。

      墓に参ろう!!

          ひとつ岩

          相呼ぶ歌は刻まれて

          船岡山に啼ける山鳩                     受賞歌

                                 いわゆる、万葉かな、漢字をかなに当てている。 眼下に近江平野が広がり、遠くうみがきらめく。湖北とはまったく違う光景である。 遥かなる時代を偲ぶ、最高の場所である。 私がこの世に生きてきた証しが、三つある。

この歌碑、レコードの作詞「二人のビートルズ」そして、子供たちである。幸せな人生といえようか。

                        

 短歌を創る人間にとって、四季折々、訪れたい・・・・素敵な空間です。