カリフォルニア徒然草 または武蔵国人覚書

ダンナの海外赴任のため、想定外のアメリカ暮らしを経験。
日常のふとした出来事を、心覚として綴っています。

猫の首に鈴、老親には・・・

2012-01-14 21:25:30 | 日本の日常
今日は、ウチの両親を呼び出して秋葉原へ行って来ました。
ここ数年ばかりずーーーっと気になっていた計画を、遂に実行した次第です。

いやまぁ、そんな壮大な話じゃないんですけどね。
単に、ジジババ用の携帯電話を買ったってだけで。。。

そうなんです。
このご時世にウチの親はなんと、携帯電話を持ってなかったんです。


ダンナの駐在にくっついて私もアメリカに行くと決まった時、ウチの実家にあったのは、
なんと今では珍しい黒電話で、留守電もありませんでした。
「いい機会だからパソコン買うとか、せめて携帯電話を買いなよ」と言い、
親たちも「そうだねぇ~」とは言ってたんですけど、
なんせ年寄りなもんで、腰が重くて一向に動きやしない。

結局ウチらは帰国。
“海を隔てている”という緊張感がすっかり弛んじゃって、ひとまず放ったらかしに。。。

そんな中、あの大震災が起きた。
かねてより懸念していたとおり(苦笑)、父は出先で身動き取れなくなり、連絡もつかず、
結果5時間以上も安否不明となりました。

携帯電話が普及した今、町角には公衆電話が見当たらず、連絡のしようがなかったとか、、、
これには本人もさすがに「やっぱり携帯電話を持たなきゃダメな時代だね」と言ってました。

しかしなおも「そのうち、そのうち…」と先延ばししてたら、今度は夏の台風直撃
電車が停まり身動きの取れなくなった父は、またもや3時間行方不明に…

いよいよ私も、これは本気で対応を考えにゃ…と腹を決めました。
ジジババの自主性に任せていた日には、いつまで経っても事態は好転しないぞ、と。
そんな訳で、遅きに過ぎた帰来はありますが、ようやっと今日の運びとなったのでした。


数年ぶりに訪れた秋葉原は、すっかりお洒落な街に様変わり。
両親よりも私の方がちょっとオノボリサンになってしまいましたわ。

ともあれ、駅前のヨ○バシカメラの携帯電話の売り場へ直行。
自分が使っていない携帯電話会社だと料金体系とかサービスとかが分からないので
問答無用で私と同じド○モの、予め目星をつけておいた機種を実物確認し、
さっそく手続きスタート。


携帯電話を新規に申し込むのは本当に久しぶりなので、改めて驚きました。
申し込む際に記入する書類が多い!!
暗証番号とか付帯サービスとか決めなきゃいけない事が多すぎ!!
どうにかこうにか申込み手続きを終えた時には、私までぐったり疲れてましたよ。

今回は、私が既に料金のこととかサービスのこととか一応分かってるので、
すべて私主導で店の人と話して、両親に“通訳”しながら進められましたけど、
まったく基礎知識のないド素人の老夫婦がひょっこり訪れて申し込むって、
不可能です、間違いなく

実際、両親のお友達もみな、娘さんや息子さんにお店に連れてかれて手続きしたんだとか。
なるほど、納得です。
こちらがド○モの
初心者および高齢者向け携帯電話
らくらくホン

機能を基本的なもののみに絞り、ディスプレイやボタンの文字サイズを大きくするなどの配慮がされています。
これはベーシック3というタイプですが、更に上位機種だとGPS機能付きで海外での使用も可能です。

これでウチの両親もようやっと、晴れて携帯ユーザーとなったわけですが、
ヨ○バシさんでの手続きが終わっても、私の仕事はまだ終わってません。
このまま渡して帰らせても、電源を入れないまま箱から出さないままになるのは間違いない。


まず電話帳に自宅(実家)と私と姉のデータを登録。
更に3つある短縮発信ボタンに、私と姉、そして父には母の、母には父の番号をセット。
最後に、電話の架け方受け方をひと通り練習。
そして、今日中に姉に電話を架けて自分達の携帯の番号を登録してもらうよう宿題を出して
今日の講義はお終い。
メールのやり方は次回以降に持越しです。 ←老人たち既にキャパオーバー
あと、ヒマを見つけてマニュアルをながめておくよう、言いつけておきました。

もっと歳をとってからだと、基本的な使い方を覚えるのさえも難しいでしょうね。
ましてや、自分で手順書を調べるなんて到底無理ムリむり・・・
そういう意味では、丁度いい、いやギリギリの頃合いだったのかなと思ったりして。。。

別れ際に、父いわく
「遂に首輪に鈴がつけられちゃったなぁ」(←そう言いながらも嬉しそうではありましたが)
お父さん、これGPS付いてないから安心して