この2時間は道も悪いし、やせ尾根で片方がガケになっているところがあり、大変注意を要します。
ガケも笹ヤブで隠れてて、普通の笹か、ガケを隠した笹かは夜には判別できないです。
ちょうど睡魔も襲ってきて、もうろうとして足を踏み外しそうになります。危ないです。
3年前にこのレースで転落死亡事故があったのもこの辺りだそうです。
よく考えると、2000人以上も夜中にこういうヤセ尾根を走っていて、事故らない方が不思議。
御前山はニセピークも沢山あって、意地悪い山でした。消耗しましたが、ピークで見る星空には癒されました。
■夜3時46分 14時間46分経過 大岳山53km地点
下り登りを繰り返し、悪路は変わらず。岩場、鎖場も出てきて、疲れます。さほどの鎖場でも無いんですが、夜にもうろうとした頭で、視界の悪い中では難しく感じました。
山頂でたまらずに10分ほど目をつぶって、仮眠。多少はすっきりしました。
眠気覚ましのカフェイン入りMintiaブラックミントは役に立ちました。
■夜4時51分 15時間51分経過 御岳山 58km(第3関門)
4年前はすでに明るかったこの場所にまだ暗い中到着!ちょっとうれしい。ボランティアさんや係員さんがとても明るく声援してくれる。でも休憩するタイミングでも雰囲気でもないし、エイド食ももらえないので、そのままお礼を言って、通過。
■ 5時18分 15時間51分経過 日の出山 60km
御岳山付近は大きな神社があり、お土産屋さんとかあって、下界の雰囲気。ゴール付近の様な気がして、声援もあって、つい気が緩みます。(実はまだまだ残り10km以上あるのだ)
日の出山で文字通り朝焼けが見られました。いい眺めです・・・・さて、ここからは下り基調。
木の階段を飛んで降りていきます。テーピングが効いた様で、足首は痛くないので、いいペースでいけそうです。朝日も昇って明るくなって、ライト不要で足元の見通しも良くなりました。
残り8kmの麻生山付近、マイペースで下っていると、後ろからいいスピードで抜かれました。
「速い!」幸い自分の足も痛くないし、下り練習として付いていくことにしました。ジワジワ離されそうになります。平坦と登りのスピードは自分の方が少し速いので、追いつけました。
それにしてもこの下りスペシャリストさんのスピードは自分にはギリギリのプッシュ。他の選手をバンバン抜けて気持ちいいけど、路面が乾いてないと、あっという間に転倒するなあ・・・
思わず平坦な道で近づいて走りながら「速いですねー!」と話しかけました。
「下りが好きなんです。下るために登ってるようなもんですね」とのことでした。
このまま二人で飛ばしていって、舗装路の平坦路で悪いけど抜かせてもらいました。
ゴールは朝6時を過ぎており、観客も居てくれました。完走できてよかったです。
温泉の送迎バスはまたゴール地点、めんどくさ。ところが送迎バス待ってもなかなかこないので、もう温泉はパス!ドロドロで気持ち悪いけど、顔と手を軽く洗って、無料の足湯で足を集中してマッサージ。これは助かりました。ありがとう。
帰路、武蔵五日市駅から東京駅まで、何度か眠気で電車内で気を失い、気が付くと東京駅へワープしてました。あやうく、電車に乗ったまま元の駅に逆戻りするところ。さらに東京駅から豊橋駅までの新幹線の記憶もほとんどなく、またワープ。「時をかけるオヤジ」になってました。
深夜の係員さん、ボランティアさん、コース整備してくれた方々、ありがとうございました。
おかげさまで、充実した楽しい一日を過ごせました。