今回の旅行で私はハルビン市内を走る「地下鉄1号線」に3回乗車した。最初は「和興路駅」から「黒龍江大学駅」、2度目は「黒龍江大学駅」から「工程大学駅」まで、3度目は「工程大学駅」から「黒龍江大学駅」までである。地下鉄の乗客も土曜日の昼間の時間帯であったが、かなり混雑していた。切符は片道4元(日本円で約80円)であった。
普通バスの料金の1元(日本円で約20円)、冷房付きバスの2元(日本円で約40円)と比べれば少し割高であるが、地下鉄は交通渋滞に左右されることなく、走行時間も半分程度のため、利用者も多い。私は自分で地下鉄の切符を買ってみた。1元札を4枚出して自動発券機に数回トライしたが、画面にはエラー表示が出てくるだけであった。しばらくして「1元札」はではなく「1元硬貨」でないと通用しないことが分かった。
中国の「1元札」はシワシワで汚いものが多い。自動発券機が読み取らないのだろう。今回、私がハルビンに来て、バスで初めて青年から席を譲られた話をしたが、地下鉄でも2回、やはり若い男性から席を譲られた。それも私の薄い髪の毛の隠れる帽子をかぶっていての話である。日本では野球に親しみ、自分では「若い、若い」と思っていたが、客観的にみても、席を譲られる年格好になったと自覚させられた。
ガイド役の韓先生は、私の帽子からはみ出した後頭部の白髪が原因のひとつであると冷静に分析してくれた。「ハルビンの地下鉄」に乗ってそんな風貌になったのかとつくづく思い知らされた。新潟では経験できない貴重な体験をさせてもらった。
地下鉄「和興路駅」の入口。