・小人の過ちは必ず文( かざ )る。
漢検協会 完全征服より
ブン、モン
ふみ、あや、かざ(る)
文
【解字】象形。人の胸を開いて、そこに入れ墨の模様を書くさまにかたどり、模様・あやの意味を表す。
出典は、
[論語、子張] 小人之過也必文
小人が過ちをすると、必ずうわべをかざる。
なるほど、真実を知らない人には、己の非を認めたくありませんからね。
自分を良く見せたいという厭な醜い心は誰にだってあるものです。
文 あや 表面、外面的修飾
質 きじ(生地) 中身、本来の姿
準1級で出題される四字熟語で、「文質彬彬」ブンヒツヒンピンがあります。
この出典も同じく論語からで
[論語、擁也] 子曰 質勝文則野 勝質文則史 文質彬彬 然後君子
子曰く、
質、文に勝てば則ち野。
文、質に勝てば則ち史。
文質彬彬として然る後に君子なり。
『文質彬彬』
内面と外面が一致して釣合っている様。
徳と才智の調和をいい、どっちに片寄るわけでなく中庸である様。
彬は美しさを意味する。
今回はなぜか幸田文を思い浮かべてしまった。笑
また、「文質彬彬」で中尾彬を連想した人も多いんだろうなあ、と。 (←自分)
画数の多い難しい漢字を覚えるのは1級らしいのかもしれませんが、
小学一年の配当漢字である「文」の意味を勉強するのも味があっていいと思いませんか。
※タイトルの「人みな飾って言う。」は、山本夏彦のコラムから拝借しました。