瀬渡の蔵

管理人・「瀬渡」のゾイドとたまに日常を綴った記録の保管庫

惜しい・・・

2014年08月31日 20時29分30秒 | 日記
不安定な天気でしたが、こちらでは雨が降らずにすみました。
そのため、ボルゾイ型のパーツをなんとか塗装開始。
その結果は、


メタリック調のブルーに。
実はコレ、失敗だったり・・・
やり方としては、シルバーの上にクリアブルーの塗料を吹きかけたのですが・・・
本当はもう少しラメが残ってもらいたかったのですが、思っていた以上に塗料が濃かったのです。
仕方ないので塗り直しが面倒なので、このまま進めてます。

今日で全パーツの塗装が終わったので、あとは組み立てるだけなのですが・・・
組む前に塗り残しがあったので、再度塗装中。
もうちょっと注意深く見ておけばこんなことにならなかったのに orz
それと、まだ尻尾のディテールが決まっていません。
そこらも来週に持ち越しです。
そろそろボルゾイさんを終わらせて、凱龍輝の改造にも着手したいところ。

第一章第五節その一  白狼 

2014年08月30日 20時58分41秒 | 連載
第4格納庫に到着すると、そこにケーニッヒが停められていた。
「待たせて悪かったな、相棒」
ふと笑みをこぼしながら、ケーニッヒのコックピットに向かっていく。
そんな時に、
「あっ!」
突如、上の方から女の声がした。
その声には聞き覚えがあった。
キャットウォークを向いた。
『エリカ・キサラギ!』
今回のトラブルメーカーであったお嬢様がそこにいた。
この格納庫には避難用の出口にも通じていたのだろう。
「お嬢様、お下がりください」
彼女の護衛が銃を向けようとしたその時だった。
ゴォォン・・・
小さな振動と共に何かが崩れ落ちる音が聞こえた。
それは徐々に近づいていった。
そして・・・
ドゴォォォォン!!!
格納庫の一部の壁が吹き飛ぶように崩れた。
「きゃあ!」
振動で前にのめりこむようにして、エリカは落ちようとしていた。
「蒼牙!!」
ショウの声に反応して、蒼牙が跳んだ。
コックピットを開き、彼女を助けたのを確認するとすぐに崩れた一角を見る。
突き破った壁から黒い角が姿を現した。
ダークホーン
最大の生産台数を誇る大型機・レッドホーンの強化改良機。
ZOITECでは生産していないこの機体がこの基地を襲撃して、奥深くまで侵入してきたのだ。
「ほう、これは面白い」
ダークホーンから聞き覚えのある声が響いた。
「その声は・・・ミシマ!!」
エリカが声を出した。
エリカの執事を務めていた男である。
「あのフェンリルの機体にまさかあなたが乗っているとは。」
「ミシマ。先ほど事故で亡くなったと聞きましたが・・・」
「ちゃんと伝わって何よりです。」
事故・・・?
シュウには聴くそぶりをしながら周りを見ていた。
「ですがご安心ください。あれは私が仕組んだ事ですから」
「仕組んだこと?」
「私はある方から依頼を受けましてね。そうですね。3年ほど前からですか」
3年前?
シュウはその年月に引っかかりを感じた。
「シュウさんは何かを感じたみたいですね。そうですよ。あなたをスパイ容疑に仕立てたのはこの私ですから。」
そういうことか。
シュウを犯人に仕立て上げるにはそれなりの地位を持った人間しか出来ないとは以前から思っていた。
だが、令嬢の秘書までは頭に無かった。
しかし、それなりの地位と発言権を持っているとはいえなぜこんな事をする必要があるのかが疑問であった。
「まあ、こんな所で論議をしていてもしかたがありません。エリカ様、悪いですが知られてしまったからにはここで死んでください」
背部のガトリング砲が蒼牙に向けようとした時、上から銃弾の雨が振ってきた。
護衛たちの銃弾であった。
しかし重装甲のダークホーンにはまったくの無意味であった。
「それでは、さようなら。お嬢様」
「うっ!!」
殺されるという恐怖にエリカはただ目をつぶる事しかできなかった。
そして・・・
ドンッ!!
まるで大砲が放たれたような音がした後、エリカは恐怖から開放されると思っていた。
しかし目を開くとそこにはのけぞったダークホーンの姿があった。
横を見ると巨大な銃を構えたシュウの姿があった。
対ゾイドライフル。
唯一人間がゾイドに対抗できる強力な銃弾を撃つ事のできるライフル銃。
ZOITECの最新鋭モデルで反動の少ない特殊なタイプであった。
だが、それでも重装甲のダークホーンの前ではのけぞるまでのダメージを与えることは不可能な話であった。
「なぜ!」
訳も分からずミシマは混乱した。
簡単な事であった。
装甲にダメージを与えられなくても関節の隙間などいくつかの箇所は弱点がある。
本体とガトリングを繋ぐコネクターにシュウは狙いを定めた。
それでもダークホーンは蒼牙に狙いを定めようとした。
「ちぃ、浅かったか」
ライフルの弾を装填しながらシュウは叫んだ。
「行け!蒼牙!!」
その合図にコックピットを閉じながら蒼牙が走り出した。
「させませんよ!!」
ガトリング砲を旋回させようとしたときもう一度同じ場所にライフルを叩き込んだ。
それでもガトリングは本体から外れなかったが、蒼牙をその場から逃がせた。
「ぐっ!許しませんよ!!」
ミシマの怒りに呼応するかのようにダークホーンが吼えた。
シュウは銃を捨て、ここまで来た通路に戻ろうと走り出した。
吼え終えるとダークホーンが走り出し、角を通路に突き刺そうとした。
シュウが通路に飛び込むとダークホーンの角が続けて突き刺さった。
ガラガラと通路が塞がり、シュウの生死は判別ができなくなっていた。
「まあ、いいでしょう。こちらにも別にやることがあるのだから・・・」
踵を返してダークホーンは別の通路を目指して奥へと行った。



ガラガラと崩れ落ちた通路の先にシュウは横になっていた。
「っつ!」
ゆっくりと起き上がる。
「ったく。見かけによらずめちゃくちゃな事をしてくれる」
崩れた通路を見てそう言った。
「さて、どうするか」
蒼牙はあのお嬢様を脱出させるだろう。
こっちはまずはあのダークホーンを何とかしなくてはならない。
そうなるとこっちにもゾイドが必要となる。
ダメージを与えているものの別名「動く要塞」と呼ばれるあの機体を攻略しなくてはならない。
それもこの基地内という狭いフィールド内でだ。
しかし、ほとんどの機体が外にある中でゾイドなんてあるのだろうか。
数々の難点を抱えている中でのミッション。
「面白い。やってやろうじゃないか」
ふと笑みをこぼして、シュウは走り出した。
目的地は最下層の格納庫。
もしかしたら起動していない機体があるかもしれないという期待からの選択であった。



もうどれほど走って下っていっただろう。
エレベーターにはコントロールルームによって制御されている関係上、それを避けた通路を駆け抜けていった。
その間に誰一人とも会わなかったことが奇跡のようであった。
まるでその奥に自分を待っているものがあるかのように。
そしてようやく最下層にたどり着いた。
全力で疾走したせいで息が切れている。
しかし、ここからゾイドを見つけることでようやく何とかなるという状態だ。
再び走り出して、それぞれの格納庫を見る。
だが、ほとんどが出撃しているのだろう。
中はほぼ空の状態であった。
2箇所、3箇所・・・と探すもどこも同じであった。
そして最後の格納庫へと向かおうとした時!
「そこで止まれ!!」
銃を向けたZOITECの兵士に見つかった。
だが距離がある。
このまま抜けきれる。
そう勘が伝えている。
その勘を信じてさらにスピードを上げた。
遠くで銃声が聞こえ始めた。
銃弾はシュウの後ろで弾けていた。
そして格納庫の中に入ると同時に電動扉にロックをかけた。
ハァハァと息が途切れ途切れの中、シュウはゆっくりと動き出した。
しかし周囲を見回してもゾイドの姿は無かった。
だが、もう一つの扉を発見した。
厳重なロックがあるが、なぜかマークがグリーンになっていた。
扉を開くとそこは真っ暗だった。
近くで赤く光るスイッチを見つけた。
警報機でない事を確認するとスイッチを押す。
すると明かりが次々と点き始める。
その奥の方で白い機体の影が見えた。
近づいてみると中型サイズのオオカミ型の機体であった。
「これは・・・ソードウルフか?」
ソードウルフ。
ZOITECが開発したオオカミ型の中型機。
徹底的に軽量化されたボディーと二つの剣をもつ高速機。
「いや、少し違う」
ソードウルフは赤いカラーリングをしているのだがこの機体のカラーは白い。
それだけでない。
特徴的なソードがなく、代わりに2門の砲が取り付けられていた。
「ソードウルフの開発の際に出来た試作機か・・・?」
いや、考えている暇は無かった。
コイツでも動かす事ができれば何とかなる。
シュウはコックピットを開いた。
レオブレイズ系のコックピットシステムであった。
レオブレイズは新兵の訓練機に使用される機体である。
何も問題は無かった。
機体の各所のスイッチを跳ね上げていく。
コンソールが点灯した。
「ZOITEC」のロゴが出た後に機体名らしき文字が浮かび上がる。
「ワイツ・・・ウルフ」
それがこの機体の名前らしい。
すぐに操作マニュアルを確認する。
モニターに映し出される各所の機能とパラメーターを確認し、最後に起動のためのスイッチを押す。
それと同時に・・・
ドッゴォォォォォォン!!
正面の外壁を突き破って黒い姿が現れた。
ダークホーンである。
こんな地下深くの格納庫まで侵入していた。

「ようやく見つけたぞ!!」
ミシマが声を上げた。
まるで宝を見つけたかのような狂気の喜びであった。
グルルル・・・
ワイツウルフが低く唸った。
ゆっくりとダークホーンに顔を向けた。
「起動しているだと!」
ミシマは驚いた。
この機体の存在を知っているのは、自分を除くとエリカとこの基地の指揮しているショウジとこの階の兵士しか知らない。
本来ミシマは、部隊を囮にして基地内のゾイドをすべて出し、ZOITECの基地に単独で侵入し、ワイツウルフを奪取するという計画であった。
首謀者を知ったエリカを逃がすというイレギュラーがあったものの、それはミシマにとっては大した事ではなかった。

「こんなに早く来られるとはな」
オールグリーンの機体に、ショウはダークホーンを見据えていた。
高速戦闘を得意とするオオカミ型ゾイド。
その特性を発揮するにはあまりにも狭い場所であった。
「まずは一度距離を広げてからだな」
そう思い、操縦桿を動かそうとしたその時。
ダッ!!
急にワイツウルフが動き出した。
それもシュウのコントロールする前に動いたのだ。
突然の反応にシュウもほんの一瞬戸惑ったものの、すぐに操縦桿を引いた。
だが、まったく反応しない。
ワイツウルフはそのままダークホーンに突進しようとしていた。
「バカ!やめろ!」
シュウの声にワイツウルフは耳をかさずに走る。
ガンッ!!
2機の機体がぶつかると、ワイツウルフは宙に上がりそのまま落ちて倒れた。
「っく!無茶をしやがって!」
そう言うと、シュウはすっと目を閉じた。
操縦桿からワイツウルフの感情が流れ込むかのように伝わっていく。
そして目を開いた。
「そうか。怖かったんだな・・・」
長い間、外に出ることなく、戦う事をしてこなかったのだろう。
そんなときに知らないパイロットに身を預け、戦う事になったのが怖くなったのだろう。
だから自分で何とかしようと思った。
それがワイツウルフの思いの一部であった。
それを理解したシュウはゆっくりとコンソールに撫でるように手を置いた。
「大丈夫だ。俺がお前の足りない部分を補ってやる」
そういって操縦桿を引くと素直に指示に従った。
「それじゃ、まずはアイツを倒すとするか。ワイツウルフ!!」
ダークホーンが一吼えすると走り出した。
それと同時にワイツウルフは背部の砲をダークホーンに向けた。
シュウがダークホーンのバルカンに狙いをつけて、トリガーを引いた。
バルカンに着弾すると同時に木っ端微塵に吹き飛んだ。
そしてダークホーンが倒れた。
エレクトロンハイパーキャノン。
その思わぬ威力にシュウは驚いたが、一気にカタをつけるためワイツウルフを走らせた。
狙いはバルカンと本体を繋ぐ連結部。
なんとか起き上がろうとするダークホーン。
一気に距離を詰める。
ダークホーンの角がワイツウルフに向けられる。
だがそれよりも早くワイツウルフが動き、背部に爪を立てた。
牙にバチバチと激しい音を立て電気を纏っていく。
そして、背部の結合部を噛み付いた。
エレクトロンバイトファングの強烈な電撃がダークホーンに流れ込んでいく。
それに耐えられず、ダークホーンは断末魔を上げる。
数秒間の直接の電撃攻撃にダークホーンは機能を停止した。
停止したのを確認すると今度は奥から20人以上の兵士がこっちにやってきた。
「今度はZOITECの兵士とか・・・」
シュウはゆっくりと兵士達の動向に注意した。
しかし兵士達はワイツウルフではなくダークホーンのコックピットに飛び乗って銃を構えた。
「ミシマ・トモツグ!!今回のテロ行為の首謀者として逮捕する!」
しかし反応が無いためコックピットを開くと、そこには気絶したミシマの姿があった。
仕方なく兵士達はミシマを降ろすと今度はワイツウルフの方を向いた。
「その機体に乗っているのは何者だ!」
「そいつのせいでお前達に追い掛け回された者だよ」
シュウはマイクで呼びかけた。
その声に兵士達は驚いた。
「まさか、シュウ・キリシマ!!」
兵士達はワイツウルフに向けられた銃を降ろした。
シュウもキャノピーを開いて姿をみせた。
「これまでのことは申し訳ありません!エリカ様の護衛からこの事態のことを聞きました」
「そうか。それで、今の外の現状は?」
「エリカ様はパラディンとともにこの場所から離れました。また町の方も犠牲者もありません。しかし敵ゾイド部隊がこの基地への攻撃を緩めていません」
「敵戦力は?」
「主にハンマーロックとイグアンなのですが、3機のアイアンコングに苦戦を強いられています」
「アイアンコング?」
「はい。肩部にビームガトリングを装備したGCタイプです。」
「なら問題ないな。司令室に伝えてくれ。『今の状況をリアルタイムでこの機体に伝えてくれ』と」
「この機体でですか!待ってください!この機体はまともに動かないシロモノで・・・」
そこまで言うと兵士達は驚いた顔をした。
「ちょっと待ってください!なぜこの機体が動いているのですか!!」
「特別な事はせず、普通に起動したが」
あまりの兵士達の驚きようだった。
しかしそれに構わずシュウはキャノピーを閉めた。
「コイツについては後で話を聞く。今はテロリストの殲滅が先だ」
そう言ってシュウはコックピットを閉じ、ワイツウルフを走らせた。

ピピピ・・・
ワイツウルフに通信が入る。
「こちら、シュウ・キリシマ。援護する。現在の状況はどうなっている」
『は、はい。エントランスではショウジ大佐のゴジュラスギガがアイアンコングと応戦中。
あと、ゲートEに侵入する機体を確認しました。』
「ゲートE。そうか、ミシマはそこから侵入したのか」
ゲートEとは非常用の脱出口であり、めったに使われる事がない。
そこから入れば、早く地下格納庫に入ることが出来る。
「了解した。ゲートEはこちらで駆逐する。」
『了解しました。敵はハンマーロックが6機います。注意してください。』
「了解」
ワイツウルフの性能を試すのによい機会だった。
地下2階から地下1階に上がるスライド式大型エレベーターのデッキを飛び越えて、駆け上っていく。
地下1階が見えてくるとイオンブースターを展開させ、軽快な足回りで壁を蹴ってフロアにたどり着き、走り続けた。



ゲートEではハンマーロック6機が基地内に侵入していた。
本来、ワイツウルフ奪取後にもこのゲートを使うための守りの部隊であった。
だがミシマからの作戦成功の合図が来ない事から、作戦失敗を恐れて内部の確認を強行しに来たのだ。
「B、Cは敵のサーチを行なえ。残りは後方支援に回るぞ。」
ハンマーロックの頭部には暗い場所に使用される暗視ゴーグルを装備したタイプであった。
先行するBとCは壁際で安全を確認すると警戒しながらも進んでいった。
「こちらB。敵の姿は・・・」
「こちらC!Bがやられ・・・」
「どうしたB、C!応答しろ。」
その言葉と同時に3機のハンマーロックが何かに打ちぬかれて倒れた。
その直後、白い影が爪で最後のハンマーロックの左腕を引き裂いた。

「こちら、シュウ・キリシマ。敵を殲滅した。ゲートの閉門を頼む。」
『了解しました。』
「正面の敵はどうなった?」
『大佐のギガがEシールドを張っていて防戦しています。援護をお願いできますか』
「了解した」
そしてワイツウルフは再び走り出した。


基地前では3機のアイアンコングGSの砲撃をゴジュラスギガのEシールドによって遮っていた。
「ちっ!思っていた以上に厄介な相手だ」
数々の戦闘経験を持つショウジ大佐もこればかりは防戦にならざる得なかった。
この基地に配備されているのが中型・小型機を中心とした部隊であり、アイアンコングのような重装甲大型ゾイドに対抗できる機体が少なかった。
また、アイアンコングのパイロットもそこらのパイロットとは違い、よほどの訓練をつんだプロであった。
町を背にしての攻撃に部隊はうかつには手が出せなかった。
ゴジュラスギガの後ろにいるバンブリアン隊が通信を入れた。
「大佐!援護射撃をします」
「ダメだ!こんな所で撃ったら町にまで被害が及ぶ」
大型ゾイドを倒すほどの強力なミサイルが一発でもミスをすれば町に甚大な被害を及ぼす可能性がある。
しかしEシールドの残量ももう少ない。
あと1分もつかもたないか。
ショウジは最後の手段として突撃して相討ちを決めようとした。
その時。
1体のアイアンコングが、横から何かを受けて突然のけぞって倒れた。
その先には白いオオカミ型の機体がいた。
「ワイツウルフ!!」
ショウジが叫んだ。
エリカ様以外誰も受け入れなかった機体がそこにはいた。
ピピピ・・・
通信が入る。ワイツウルフからだった。
「久しぶりだな、大佐殿。昔のよしみで助太刀する」
「シュウ!!お前がその機体を動かしているのか!!」
「話は後だ!残り2機。一気にカタをつける!」
ワイツウルフが走り出した。
その後を追うようにコングのビームガトリングが放たれる。
右から外側を回り込むようにして走る事でことごとくビームの雨をかわしていく。
「いくら攻撃範囲が広いとは言えど、この角度からは攻撃は・・・」
コングの右腹に機体を滑らすと唯一の弱点である装甲の薄い部分にエレクトロンハイパーキャノンを突きたてた。
「これで終わりだ・・・」
たった1発で断末魔を上げながらコングが倒れた。
もう一方のコングも、ショウジのギガのEシールドを張ったままでの突撃を受け、そのまま左腕を噛みつきながらの放り投げられたことで左腕を失い、機能停止した。
脅威となっていたコングを倒した事で、後方にいた中型・小型ゾイド部隊が攻めの態勢に入った。
次々と残ったテロリストのゾイドを打ち倒していった。



それから1時間後。
テロリスト達を全員逮捕した時、朝焼けの太陽が出始めていた。
ワイツウルフのコックピットから出てきたシュウは、んっと背伸びをしていた。
「シュウ!」
その後ろからショウジが声をかけた。
いや、ショウジだけではない。
恐らくこの基地にいる人間全員だろう。
ショウジを先頭にいた。
「シュウ。今回の事件の解決に協力してくれてありがとう。
そして無実の罪についてはすまなかった。許してくれ。」
そういってショウジが頭を下げると全員が同じように頭を下げた。
「別に気にしてはいない。たまたまタイミングが悪く起こっただけのことだ。
あんた達に非は無い。
その代わりに早く冤罪である事を知らせてくれ」
「分かった。それは急いで準備させよう」
ショウジは指示を出して、各マスコミに連絡するようにした。
「シュウ。お前に頼みたい事がある」
「もう一度、軍に入るって言うのはナシだ」
「そうじゃない。お前に依頼したいことがある」
「軍からの依頼だと結構な値段をとるが」
「お前の言い値で構わない」
ショウジが冗談を本気にするあたり、真剣な話であった。
「ワイツウルフをブルーシティに届けてほしい」
「コイツを?」
「ああ、それも軍の力を借りずにだ」
シュウは疑問に思った。
「この機体を操縦できるのはエリカ様とお前の2人しかいない。」
「ちょっと待った。だったら輸送するほうがいいだろ。なぜ俺の力を借りようとする」
「今回のように襲撃を受けた場合に、軍が介入したとなると大きな事件となる。
それを避けるための措置だ」
シュウは少しの時間、考えた。
そして・・・
「・・・わかった、いいだろう。その依頼、引き受けた。」
「いいのか?まだ疑問があるのだろう」
「ああ。だが、便利屋の配達は私情を挟まないのが常識だからな。
それにコイツにもう少し乗ってみたくなった」
「そうか・・・。それでは頼むぞ。」
「ああ」




それから2時間後
「ショウジ大佐。ワイツウルフが確認できませんが・・・」
ブルーシティから来た部隊の隊員がショウジに声をかけた。
「一番信頼の置ける人間に配達させた。」
「何ですって!それを社長が知ったら・・・」
「大丈夫だ。彼なら無事に届けてくれる。」
「彼?」
「君も良く知っている人間だ。今朝から注目されているからな」
ショウジは空を見上げて思った。
「シュウ、あの機体を頼むぞ・・・」

-続く-




{あとがき}
ふ~、4か月を超えてようやく更新しました。
もうね、白く燃え尽きたよ・・・
3本同時進行なんてするんじゃなかった orz
ちなみに今回は、シュウの話が長いです。
けど、この中で一番先に出来ていました。
ワイツウルフの活躍を書いていたらここまで長くなり・・・
そりゃあ、今後の主役ゾイドだもの。
かっこよく書きたいじゃない。
ワイツウルフはシンプルなのでいろんな活躍を考えています。

それでは次はパラディン編です。

第一章第五節その二 戦線

2014年08月30日 20時53分15秒 | 連載
シティでは緊急警報のサイレンが鳴り響いていた。
シティを守るのは軍とは別の「治安局」が担当している。
しかし、彼らには必要最小限の武装しか許されていない。
素人が乗ったゾイドのみしか想定していないからである。
そんな弱小の部隊に完全武装したテロリストのゾイドが襲い掛かった。
ハンマーロックとイグアンによる集中砲火により一体、また一体とアロザウラーが撃破されていく。
小型機の銃火器のレベルはたかが知れている。
しかし、複数機による砲撃によって威力を増すことで自分達よりも大きな中型機を倒していった。
もちろん、同時にそれによって敵に隙を見せるリスクがある。
だが、砲撃する相手をまるであらかじめ決めてあったかのように瞬時に次の攻撃対象へと攻撃する。
素人には出来ないプロの技であった。
素人しか相手のしたことの無い治安局の部隊は次々と倒されていく。
そんな絶望的な中、一線の光線が1体のハンマーロックを貫いた。
その先には凱龍輝・真がいた。
「こちら『パラディン』。ここでの戦闘は私達が引き受けます。
ケガ人の救助と市民の避難を優先にお願いします。」
ミズホが各治安局員に伝えた。
「了解しました。
ですが、気をつけてください。敵はプロのようです。」
「ええ。そのようですね。あなた方の状況を見るとかなりの手練のようね。」
ミズホが周りを見回しながら言った。
「戦火はここで食い止めます。早く!!」
「はっ!!」
次々と引き上げていく治安局のゾイドを背に凱龍輝・真の咆哮が響く。
その咆哮にひるむことなく敵混成部隊が攻撃を開始した。
その攻撃にブースターを起動させて回避する。
「ディスペロウは突撃モードによる突撃。エヴォは援護をして」
音声による指示に、ディスペロウは突撃形態となり敵のど真ん中に突進していく。
それを援護するように、上空からエヴォフライヤーの重機関砲が放たれる。
ミズホの指示に両機に搭載されたAIが的確に反応する。
ディスペロウの突進に2~3機の敵ゾイドが吹き飛ばされた。
さらに背後にいた敵機体が倒される。
レオゲーターとドスゴドス。
双方の格闘戦が敵後方で繰り広げられていた。
「やるじゃねえか、リョウジ!」
「エイジ中尉こそ、さすがです」
さらに横からコマンドウルフACとカノンフォートの砲撃、上からは偵察の終えたライガーゼロフェニックスとディメトロプテラ、ダブルソーダの攻撃が始まる。
完全に囲まれた格好の敵部隊はただ壊滅するしかなかった。
鎮圧を完了すると、カイトが指示を出す。
「シティへ向かう敵部隊の迎撃完了。これより基地の防衛に向かう」
「了解!!」
パラディンのゾイドが基地に向かって走り出した。


「こちら、パラディン。基地の状況は?」
カイトが基地に通信を入れた。
「先ほどショウジ大佐も出撃されていますが、敵の数が多いため防戦となりつつあります」
「了解した。すぐに向かう」
通信官から状況を確認し、各ゾイドが駆け抜けていく。
そのさなか、左の森から数体のゾイドが飛び出してきた。
ガンタイガーによる奇襲である。
一機が背部の砲「スタティックマグナム」を合図に、群れで現れた。
「足止めするつもりか」
カイトは冷静に指示を出す。
「全機、まともに戦おうとするな。最上限の敵をつぶして一気に突破する」
「了解!」
ライガーゼロフェニックス、ディメトロプテラ、ダブルソーダの砲撃後に道が出来ていた。
その道に残りのパラディンの機体が駆け抜けていく。
「アヤカはディスペロウと共に前方に出て。」
ミズホが地上部隊の指示を出す。
突撃戦用のカノンフォート、ディスペロウを前方に出し、その後に残りの機体が続いていった。
あともう少しで突破できる寸前、急にレーダーに反応があった。
左。
それも森の中から。
「アヤカ、左!!」
ミズホが声をかけるのと同時にガンタイガーより大きい体躯が姿を現した。
セイバータイガー。
サーベルタイガー型で高速ゾイドでは最大の量産数を誇る機体。
その牙が、カノンフォートを狙っていた。
一瞬の事に不意にカノンフォートのスピードが落ちた。
その瞬間、セイバータイガーのパイロットには止まって見えただろう。
一気に牙を突き刺そうとする。
「アヤカ!!」
重撃砲を旋回しても間に合わない距離まで詰められていた。
その刹那、急にセイバータイガーが断末魔を上げた。
右の腹から煙を出している。
何者かによる砲撃。
砲撃した方向を見る。
そこには見知った青いケーニッヒウルフがスナイパーライフルを展開していた。
「シュウ?!」
シュウ・キリシマの愛機「蒼牙」がそこにいたのだ。
脱出したのか、それとも脱走なのか。
ミズホは通信を入れた。
しかしモニターには思いもよらない人物が映し出されていた。
「その声は・・・。ミズホさん!!」
「え!!エリカ様!!」
ZOITECの社長令嬢であるエリカ・キサラギ。
なぜそんなところにいるのかが分からずに戸惑う。
「どうしてその機体に乗っているのですか!!」
ミズホのその言葉で、エリカは何かに気付いたようにはっとした。
「ミズホさん!この事件はミシマが起こしました!シュウさんは無実です!!」
「どういうことですか?」
「ミシマは3年前からシュウさんを犯人に仕立てあげていたのです!」
あまりに突然の内容にミズホはひどく混乱した。
「シュウさんは、私を脱出させるために基地にいます。
早く基地に行ってください!あの方を救ってください!!」
「まさか、ゾイドに乗らず生身で!?」
「そうです!早くしないと・・・」
言葉を吐き出すようにして、最後には涙を流しながらエリカは訴えた。
「カイト!今の聞いた?」
「ああ」
カイトが冷静に返答をした。
「しかし、今はエリカ様をここから離脱する事が優先だ」
冷静に判断を下す。
「カイトさん!シュウさんを見捨てるのですか!!」
エリカが怒鳴った。
「あの方は無罪なのです!大切な方じゃなかったのですか?!」
「もちろん分かっています。ですが、エリカ様。今はあなたを守るのが最優先事項です」
「目の前の命を捨ててまでも私の無事が優先されるのですか!!」
「あなたがどのような方かも考えての判断です」
ミズホもその意見に賛成だった。
シュウも確かに大切だ。
しかし、それ以上にこの大陸が誇る大企業の社長令嬢を失うわけにはいかない。
それほどまで影響力のある人物の命を優先させるのは当然である。
「・・・わかりました。宜しくお願い致します」
何かを理解したかのようにエリカが言った。
「了解。
各員、エリカ様の護衛しこの地から離脱する」
カイトが指示を出した。
蒼牙を守るようにして陣形を組みながらその場を離れて行った。
「シュウ。生きていて」
強くそう願いながら、ミズホは基地を振り返った。

-続く-




{あとがき}
ふぃ~、2本目が終わりました。
シュウ目線に比べると短いですが、前回が長かったのでこのくらいがバランスとれているかも。
どうやって蒼牙を出そうか考えていましたが、このような形になりました。
彼らの活躍があっさりしすぎたのが課題となりましたが、もう精神的に・・・
最後にエリカルートです。

第一章第五節その三  脱出

2014年08月30日 19時57分32秒 | 連載
護衛と共にエリカは走っていた。
屋敷から基地まで続くごく一部しか知らない秘密のルートを通って。
(はやく・・・。早くあの子に・・・)
焦る気持ちが抑えきれない。
彼女は避難をせず、基地に向かわなくてはならなかった。
ある秘密の為に。
どのくらい走ったのだろう。
格納庫らしき場所が見えて基地に到着したのを理解する。
キャットウォークを走りながらふっと横を見ると、青い大型オオカミ型ゾイドに向かう人影が見えた。
彼の顔を確認すると、思わず「あっ!」と声を出した。
シュウ・キリシマ。
思わぬ再会であった。
しかし、喜ぶのもつかの間に2人の護衛が彼に向け銃を構えた。
「お嬢様、お下がりください」
すぐに静止するように指示する前に基地が揺れた。
ゴォォン・・・
小さな振動と共に何かが崩れ落ちる音が聞こえた。
それは徐々に近づいていった。
そして・・・
ドゴォォォォン!!!
格納庫の一部の壁が吹き飛ぶように崩れた。
「きゃあ!」
振動で前にのめりこむようにして、エリカは落ちようとしていた。
「蒼牙!!」
ショウの声に反応して、蒼牙が跳んだ。
コックピットを開き、彼女を助けたのを確認するとすぐに崩れた一角を見る。
突き破った壁から黒い角が姿を現した。
ダークホーン
最大の生産台数を誇る大型機・レッドホーンの強化改良機。
ZOITECでは生産していないこの機体がこの基地を襲撃して、奥深くまで侵入してきたのだ。
「ほう、これは面白い」
ダークホーンから聞き覚えのある声が響いた。
「その声は・・・ミシマ!!」
エリカが声を出した。
エリカの執事を務めていた男である。
「あのフェンリルの機体にまさかあなたが乗っているとは。」
「ミシマ。先ほど事故で亡くなったと聞きましたが・・・」
「ちゃんと伝わって何よりです。」
そう、何者かに襲撃されたはず。
「ですがご安心ください。あれは私が仕組んだ事ですから」
「仕組んだこと?」
「私はある方から依頼を受けましてね。そうですね。3年ほど前からですか」
3年前?
そんな以前に何が・・・
「シュウさんは何かを感じたみたいですね。そうですよ。あなたをスパイ容疑に仕立てたのはこの私ですから。」
そんな・・・
絶対の信頼をしていた人間がこんな形で裏切られているなんて。
「まあ、こんな所で論議をしていてもしかたがありません。エリカ様、悪いですが知られてしまったからにはここで死んでください」
背部のガトリング砲が蒼牙に向けようとした時、上から銃弾の雨が振ってきた。
護衛たちの銃弾であった。
しかし重装甲のダークホーンにはまったくの無意味であった。
「それでは、さようなら。お嬢様」
「うっ!!」
殺されるという恐怖にエリカはただ目をつぶる事しかできなかった。
そして・・・
ドンッ!!
まるで大砲が放たれたような音がした後、エリカは恐怖から開放されると思っていた。
しかし目を開くとそこにはのけぞったダークホーンの姿があった。
横を見ると巨大な銃を構えたシュウの姿があった。
対ゾイドライフル。
唯一人間がゾイドに対抗できる強力な銃弾を撃つ事のできるライフル銃。
ZOITECの最新鋭モデルで反動の少ない特殊なタイプであった。
だが、それでも重装甲のダークホーンの前ではのけぞるまでのダメージを与えることは不可能な話であった。
「なぜ!」
訳も分からずミシマは混乱した。
簡単な事であった。
装甲にダメージを与えられなくても関節の隙間などいくつかの箇所は弱点がある。
本体とガトリングを繋ぐコネクターにシュウは狙いを定めた。
それでもダークホーンは蒼牙に狙いを定めようとした。
「ちぃ、浅かったか」
ライフルの弾を装填しながらシュウは叫んだ。
「行け!蒼牙!!」
その合図にコックピットを閉じながらケーニッヒは走り出した。
「させませんよ!!」
ガトリング砲を旋回させようとしたときもう一度同じ場所にライフルを叩き込んだ。
そのおかげで蒼牙は危機を脱した。

エリカを乗せた蒼牙はダークホーンの突き破った後を通っていた。
ケーニッヒの野生の感と特性を最大限に発揮して、敵のいない、または少ないルートを選んでいるかのようであった。
しかし、エリカの手には操縦桿を握っていなかった。
そもそもエリカが一人でゾイドを操縦した事が無い。
そんな彼女でも蒼牙が動いているのは、蒼牙の本能によって動いているからだ。
それを知らずにエリカは操縦桿を動かしていた。
それも無茶苦茶に。
「戻って!あなたの主人が死んでしまいます!!」
生身の人間であんな重装甲ゾイドに勝てるはずがない。
そのくらいはエリカも知っていた。
だからこそ、戻ろうとするも蒼牙は外へと走り続けていた。
「お願い・・・。言う事を聞いて・・・」
堪らず、泣きながら操縦桿を引く。
不意に「ウゥー」と鳴き声が聞こえた。
蒼牙が鳴いたのだ。
悲しそうな鳴き声。
操縦桿を握りしめているからだろうか。
エリカは蒼牙の思いを感じ取った。
「・・・あなたもつらいのね。」
大切な主人を失うより主人からの命令の為に、自分を助けることを守るために蒼牙は走っている。
主人の無事を信じている。
そんな感情を読み取れた。
「そうですね。あの方はきっと無事です。ですから、私たちもなすべきことをしましょう」
いつの間にかくしゃくしゃの泣き顔が消え、エリカは真っ直ぐ前を見ていた。


基地を抜けたあと、各所で銃声が鳴り響いていた。
昼間はあんなに平和で静かだった所は、今では戦場と化していた。
「ミシマによってこんな事になるなんて・・・」
愕然とするエリカを気にすることなく蒼牙は駆け抜け続けた。
すると、前方で青いバッファロー型ゾイドが見えた。
そのバッファロー型に飛び掛かろうとするサーベルタイガー型ゾイド「セイバータイガー」が見えた瞬間にエリカは「危ない!!」と声を上げた。
しかし、獲物を目前に急にセイバータイガーの横腹が爆発した。
蒼牙のスナイパーライフルがセイバータイガーを撃ち抜いたのだ。
戸惑うバッファロー型「カノンフォート」に近づく。
その時、
「シュウ!!」
聞き覚えのある声であった。
後からティラノサウルス型ゾイド「凱龍輝」が到着した。
「その声は・・・。ミズホさん!!」
凱龍輝からの通信にオンモニターで通信した。
「え!!エリカ様!!」
凱龍輝のパイロット、「ミズホ・カシマ」が驚いた。
ZOITEC最強の部隊、「パラディン」の副隊長であるためよく話をしていた。
そのためか、少しの安堵感があった。
「どうしてその機体に乗っているのですか!!」
ミズホのその言葉で、はっとした。
「ミズホさん!この事件はミシマが起こしました!シュウさんは無実です!!」
「どういうことですか?」
「ミシマは3年前からシュウさんを犯人に仕立てあげていたのです!」
あまりに突然すぎたのか、ミズホがひどく混乱している。
「シュウさんは、私を脱出させるために基地にいます。
早く基地に行ってください!あの方を救ってください!!」
「まさか、ゾイドに乗らず生身で!?」
「そうです!早くしないと・・・」
言葉を吐き出すようにして、最後には涙を流しながらミズホに伝えた。
「カイト!今のを聞いた!?」
「ああ」
冷静な返答がきた。
カイト・シラフジ。
「パラディン」の部隊長である彼もエリカは知っていた。
「しかし、今はエリカ様をここから離脱する事が優先だ」
冷静に判断を下す。
「カイトさん!シュウさんを見捨てるのですか!!」
エリカが怒鳴った。
「あの方は無罪なのです!大切な方じゃなかったのですか?!」
「もちろん分かっています。ですが、エリカ様。今はあなたを守るのが最優先事項です」
「目の前の命を捨ててまでも私の無事が優先されるのですか!!」
「あなたがどのような方かも考えての判断です」
どのような方。
それはシティを離れた後のシュウにも言われた言葉。
自分はZOITECの社長の娘。
それがどのような意味なのか、エリカ自身まだ分かっていなかった。
「グルル・・・」
蒼牙が唸った。
賛同を促すかのような感情が感じ取れた。
「あなたはそれでも主が無事だと信じているのですね・・・」
そうつぶやくと蒼牙がゆっくりと首を縦に振った。
「・・・わかりました。宜しくお願い致します」
エリカは不安を残しながらも2人に依頼した。
「了解。
各員、エリカ様の護衛しこの地から離脱する」
蒼牙が走り出したのと同時にエリカは基地の方を見ていた。
「きっと無事に会える」
そう信じて。

-続く-




{あとがき}
ふぇ~、ようやく3本目が終わりました。
より深く見てもらいたいと思ってこの同時進行の書き方をしましたが、自分の首を絞める形となってしましました。
以後の話数からは絶対こんな書き方はしないぞ!!
そんなこんなで長くなりましたが次回からはシュウ目線をメインにしていきます。(途中にエリカの話が混ざるくらいに考えています)
それでは長くなりましたが、今回もお付き合いいただきありがとうございました。

キャラホビ2014に行ってきました。

2014年08月24日 17時05分23秒 | 日記
そんなわけで「キャラホビ2014」に行ってきましたよ。
目標は電ホとホビージャパンの共同誌「電撃ホビージャパン」の購入。
ガンプラと組み立て・塗装について書かれた本がセットになったものです。
タカラトミーブースはトランスフォーマー一色となっていそうだったので軽く見る程度だったのですが・・・



ゾイド、ありました。

フォックスとコマンドでしたが。
某氏からの連絡でコマンドの名前が間違っているとのことでよっっく見てみると・・・

「コマンドウルフRCG」

・・・レールカスタムガン・・・?
帰ってくるまで全く気がつきませんでした orz

それと物販もあったのですが・・・

ミラージュフォックス、コマンドウルフRGCがありますが、その奥の青い箱。
あれは・・・

ドスゴドスのオールドカラー!!
まさか、まだ残っていたとは・・・



他にゾイド関連はホビージャパンのブースでHMMゴジュラス、ブレード、フューラーの3体の作例が展示されていました。


で、今回の戦利品は、

まず目的の「電撃ホビージャパン」を確保。
特にクリアパーツの塗装はとても勉強になります。

あとは・・・

ドスゴドス×2
コマンドとフォックスはすでに3体家にいますので。
あと、ゾイドの繁栄を願って2体購入しました。
ちなみにゾイドの新情報はありませんでしたが、水面下でいろいろと企画があるそうです。
今度は新作一桁でシリーズを終わらないで、長く続いてもらいたいです。