特上カルビの記のみ気のまま

韓国語教育を韓国の大学院で専攻した30代日本人男性が、韓国ソウルでの試行錯誤の日々を綴りました.

教科書に載っていないこと

2005-08-28 20:21:03 | 韓国留学記
 のち曇り夕方から晴れ。最低気温20.2度。最高気温27.3度。早いもので八月最後の日曜日!

 昨晩(8/27)から少し喉が痛い。昼間の爆睡がいけなかったのだろうか?
 そんなことを考えながら、今朝も六時に起きて小雨が降る中教会へ。教会へ向かうバスの中から「防疫は噴霧消毒で」という横断幕が見えた。

 私が住んでいるところは周囲に緑が多いので、暑い季節になると月に一~二回、噴霧消毒車が「グワァーン」と轟音を立ててやって来て、真っ白い煙のような消毒剤を路地の両脇に並ぶ家々に容赦なく浴びせかけて去ってゆく。家の窓を開けていてもお構いなし。窓を閉め忘れると、消毒剤が部屋の中に入ってきて「ゴホ、ゴホ、ゴホ」と大変なことになる。その度に口と鼻を両手で押さえながら、換気扇を回し、扇風機を窓側に向けて消毒剤を部屋の外に追い払う。
 防疫のための消毒剤が人体に悪影響を与えないはずはないのだが、消毒前に「これから消毒をしますので、家の窓は閉めて下さい」などというアナウンスは今まで聞いたことが無い。何の前触れも無く現れて、白煙を撒き散らして去ってゆく消毒車。毎日消毒に来るわけではないので、その辺りはあまり気にしないのだろうか?とにかく消毒することに意義があるようである。単に消毒すれば良いという考えもどうかと思うが、それが韓国式なのだろう。
 私が大学生の時に韓国へ来て、軽トラックの荷台の後ろからモクモクと白い煙を吐きながら路地を走り回る消毒車を初めて目にした時は正直言って驚いた。小さな子ども達が面白がって、軽トラックを追い掛け回していたのだが、さすがに最近は追い掛け回す子ども達の姿は見られない。

 消毒車よりもたちが悪いのがバキュームカーだ。
 バキュームカーの場合は、作業に入る前にクラクションをこれでもかってくらい鳴らしまくる。連打といったほうが正しいかもしれない。それが「窓を閉めろ!」という合図になっているらしい。この合図の意味を知らなかった私は何度と無く“かぐわしい香り”が充満した自分の部屋でのた打ち回ったものだ。一回部屋に入ってきた“かぐわしい香り”は換気扇を回したくらいでは簡単に消えてくれないのだ。最近ようやく学習した私は、クラクションが打ち鳴らされると、すぐに部屋の二重の窓を全て閉め、換気扇を回してバキュームカーに対抗出来るまでになった。臭い思いは二度とご免である。

 こういうことは韓国語の教科書では決して学べないし、学校でも教えてくれない。言葉だけなら日本国内でいくらでも勉強できるだろうが、実際に韓国で暮らして見なければわからないことは実に沢山ある。だからこそ実際に自分自身で経験したり、その国の空気を肌で感じることは非常に重要だと思う。

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