特上カルビの記のみ気のまま

韓国語教育を韓国の大学院で専攻した30代日本人男性が、韓国ソウルでの試行錯誤の日々を綴りました.

「竹島の日」制定に思う

2005-03-16 01:42:52 | 韓国留学記
 晴れのち曇り。最低気温3.2度。最高気温12.5度。下弦の月も今夜は雲に隠れていた。

 ついに今日(3/16)、島根県議会で2月22日を「竹島の日」とする議案が採決され、賛成多数で「竹島の日」の制定が正式に決まった。

 個人的には、日本が過去の植民地支配について正式に謝罪し、賠償もして日韓両国にある諸問題をきれいさっぱり清算できたら良いと思う。昨日も書いたが、竹島(韓国での名称は独島=トクト)を巡る領有権や漁業権、そして海底資源については日韓両国で分かち合えることが出来たら、どんなに素晴らしいだろうか?
 
 今夜の韓国のニュースではどのテレビ局もトップ項目でこのニュースを伝えている。日本大使館前で日章旗を燃やしたり、「竹島の日粉砕!」、「日本大使追放!」そして「小泉退陣!」と叫んだりするデモ隊の場面が、繰り返し、繰り返し流される。ここ数日に渡って「竹島(独島)問題」と「歴史教科書歪曲問題」の報道に費やす時間が長くなればなるほど、一般国民の心情をより一層煽(あお)り立てるだけで、冷静に話し合おうという日本側と韓国側との間に“温度差”が増すばかりだ。

 ただ誤解して欲しくないのは、韓国全土でそのような動きがあるわけではないということだ。ましてや日本人がソウルの街を安心して歩けないということもない。日本人だからと言って、乗車拒否するタクシーや入店拒否する飲食店などもごく一部だろう。少なくとも私は今日までそんなタクシーにも飲食店にも遭遇していない。マスコミは「絵になる場面」だけを流すので、変な誤解が生じるのだ。

 つい最近、日本国内での「冬ソナ」関連グッズの売り上げが落ち込み、「韓流」ブームも終息しつつあるという韓国の新聞記事を読んだ。その原因が「竹島(独島)領有権問題」や「歴史教科書歪曲問題」にあるかのように書かれていたのには、正直言って言葉を失った。マスコミは日本も含め、どの国でも大して変わりないが、短絡的な結論づけだけはやめてもらいたい。百害あって一利なしだ。

 「冬ソナ」で韓国に押し寄せて来る日本のオバサマ方のうちで、「竹島(独島)領有権問題」や「歴史教科書歪曲問題」に関心がある人などいくらもいないだろう。逆に「ヨン様」のためなら「独島は韓国の領土だ」という署名運動に積極的に参与してしまうのではないだろうか?それ以前に「竹島(独島)」がどこにあるか知っている日本のオバサマがいたらお目にかかりたいものだ。

 以前、日本地理学会が高校生と大学生を対象に実施した世界認識の調査で「北朝鮮」の位置を正しく示せなかった割合が大学生で10%、高校生で24%の割合を示したといって、大騒ぎしていたが果たして“日本の領土”である「竹島」がどこにあるのか正しく示せる大学生や高校生はどのくらいいるのだろうか?次回にでもぜひ調査して戴きたい。

 今日、仁寺洞(インサドン)に行ったら、「独島本部」という団体が“独島を紛争地帯にした漁業協定を破棄しよう”という署名運動をやっていて、大勢の人が署名していた(写真)。さすがに近距離から堂々と撮影する勇気はありませんでした

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