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五嶋龍ヴァイオリンコンサート2008

2008-08-28 | 芸術
五嶋龍ヴァイオリンコンサート2008
8月27日19時開演
リリア川口メインホール

五嶋龍(ヴァイオリン)
小松長生(指揮)
東京フィルハーモニー交響楽団

曲目
1.ブラームス:大学祝典序曲
2.ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調Op.26
~休憩~
3.パガニーニ:パイジェルロのアリア「ネル・コル・ピウ」(わが心はもはやうつろになりて)による変奏曲(無伴奏)
4.ワーグナー:ジークフリート牧歌
5.ビゼー(ワックスマン編):カルメン幻想曲

~アンコール~
(すべて無伴奏)
.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調BWV1005より第4楽章
.パガニーニ:「God save the King」による変奏曲
.エルンスト: 夏の名残のバラ(庭の千草)変奏曲

(感想)
龍君また一段と逞しい青年に成長したなぁ~。

入りのタイミング、テンポの揺らし方、弾きながらの入我の境地など、一段と大人の演奏になっていたと思う。

休符で軽く体でリズムをとりながら入りを待つ様子がちょいワル(オヤジにあらず)ぽくカッコいい。

2のブルッフはかつて姉のみどりさんで聴いて衝撃を受けたことがある。今回の龍君は第2楽章のカンタービレなど、姉とはまた別の若さの持つ美しさがあったと思う。第3楽章のエネルジコは文字通り若い力の爆発。爽快この上なし。

3とのパガニーニは(どちらもヴァリエーションの技巧パターンはほとんど同じ)超絶技巧を快刀乱麻ですっきりと弾きこなし、例えば体操の内村の演技のような。若さの持つ新鮮な高揚感が確かな技巧に支えられて実にエキサイティング。弾き終わって小さくガッツポーズ。会心の出来ということか。

5のワックスマン「カルメン幻想曲」は昨年福岡でピアノ伴奏で聴いた。その時はアンコール。今回はメインに据えて一段とこなれた演奏だったと思う。ぐんぐんアッチェレランドしていくのに小松長生の鋭い指揮でオケがびしびし合わせていくのがスリリングだった。

アンコールが3曲も聴けて良かった!
アンコールがすごく生き生きしていて、あとのお楽しみ(=サイン会)がなかったら何曲でも弾いたんじゃないかと思うくらい。弱冠二十歳ちょっとの若者が難曲をきっちりと弾くのは本当に爽快である。

のバッハは、数年前姉のみどりさんがブルッフを弾いた時やはりアンコールで弾いた。偶然か?ただしはっきり言おう。姉より上手かった!!!

は初めてソロ・リサイタルをやった時にもメインに入れていた曲。いわば十八番(おはこ)。TVでは部分的に聴いていたが、生で聴けて幸せだった。

演奏終了後、サイン会があった。これは予想していなかったのですごくラッキーだった。プログラムにしっかりサインしてもらいました(写真)。財務大臣が大喜びしてたね(笑)。ただし写真撮影&握手禁止だったのがちょっと残念だった。まあ握手は万一手を傷めるといけないのでしょうがないが、写真はねぇ~。でもお客のほとんどが並んでいる(ように見えた)のでスピーディーにこなすにはしょうがないか。

そんなわけで非常に満足した演奏会だった。
五嶋龍はこれで生は5回目。ほぼ年1回のペースで聴いている。身体的にも音楽的にも成長の軌跡をリアルで見ている唯一のアーティストである。また常に家族3人で聴きに行っている演奏家でもある。これからも機会があるたび聴きに行くであろう。


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