本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

『QED ventus 御霊将門』

2006年10月26日 | 
『QED ventus 御霊将門』高田崇史 講談社 2005

各地の神社仏閣をめぐり、昔から伝わる言葉の端々などから、
時の勝者に隠蔽された歴史の真相を探すミステリ。
(その謎にからむ、現代の事件もついでに解決)
シリーズ最新作の本書は、平将門の実像に迫っている。


 <以下、少々ネタバレなので、ご注意下さい>


平将門については、『将門の秘密』(藤枝ちえ 光文社 1995)
という本を読んでいたので、元から悪い印象はありません。
なので反乱の詳細について勉強にはなったものの、
推理に意外な感じはなかったです…。
(日本史の見方がシリーズを通して共通しているから、
ずっと読んでいると、容易に驚かなくなっちゃうのかも)

それより毎度気になるのは、
奈々は本当に崇でいいのか、ということ(笑)。
人の話(例えば沙織ちゃんの台詞)をほとんど聞かず、
いつも自分の行きたい所(神社・寺)しか行かない、
非常に協調心の薄いマイペースな彼。
わたしも薀蓄話を聞くのは嫌いじゃないが、
崇にはおそらくついていけない。
(よく考えれば彼も、自分の得意分野の話をするのが
唯一の愛情表現という、不器用な男のひとりなのかしらん…)
崇には奈々という素直な聞き手が必要なのは分かるけれど、
彼女の方は崇のどこに惹かれているのでしょうね?
ごく一般的な常識人のつもりでいる奈々ですが、
実は作中で一番マニアックなのではないでしょうか
(男性の好みが)。

あとこのシリーズで興味津々なのは、お酒。
主要メンバーが酒豪なので、飲むシーンがよくあるんですよ。
以前奈々が注文していた“ミモザ”は、
バーに行くたび探してみるけどありません。
(シャンパン系は、出すところ少ないのね)
随分長い間、幻のカクテルになっています。
いいなぁ~。いつか飲みたいなぁ。

※追記:この週末、崇と奈々の関係を考察するために
『QED』シリーズ全巻読み返す。(夫から『暇だね』と言われる)
二人きりの時は、それなりにいい感じなんだよねえ。
歴史ミーハーの沙織ちゃんが出てきてから、
聞き手役の奈々の存在が薄い気がするけれど。
それはともかく、作品として個人的に評価すると、
1位『百人一首の呪』、2位『六歌仙の暗号』、
3位『ベイカー街の問題、』4位『東照宮の怨』、
5位『式の密室』となります。(まぁ、出版された順番ですわね)
好きなのは歴史推理の部分。
日本史もよいですが、また『ベイカー街の問題』のように、
毛色の違う作品が差し挟まれることを期待しております。


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   ※   ※   ※   ※   ※

夫留守の淋しさのあまり、怒りが持続しません…。
帰ってきたら、腰に手を当てて、
ビシバシ説教の一つもしてみようかと思っていたのに。
(「これからどうやって目標金額まで貯金するつもりよ?!
今度の『ダーティペア』DVDボックスを最後に、
高額の趣味の買い物は禁止しますからね!」って)
なんかもう、気力が湧いてこない。
あ~。とりあえず家にいてくれたら満足するのになぁ。
一泊でも、隣に気配が無いのが淋しい。
(↑それとこれと問題は違うのに、完全に馬鹿丸出し)

ええっと…これまでにも「どうしてあなたはそうなの!」と
キレそうなポイントには何度もぶつかりましたが。
なしくずしに通過してしまうのは…アレだと思う。
それまでの投資(労力?)を埋め合わせるだけの代価(見返り?)
を回収するまでは、多少のことは我慢しようと堪え続けて、
結局引き上げ時を失ってしまう…という、
賭け事依存症やだめんずうぉーかー的な癖、みたいな(笑)。

今回は精神的疲労に見合うだけの愛情を回収できるでしょうか?
とりあえず問題は棚上げしとくから。
は~やく帰って来い!
会話会話!酒宴酒宴!(コミュニケーションに飢えとるなぁ…)