金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

会社のパソコンの一部を自宅で見る

2011年03月28日 | デジタル・インターネット

震災やその後の鉄道の不安定な運行あるいは今後想定される勤務時間帯の変更などを考えると、会社のパソコンに入っているあるいは届く情報をスマートフォンや自宅のパソコンで見ることができたら便利だと感じている人は多いだろう。

そこで私が実践している幾つかの方法をご紹介したい。ただしそれぞれの会社には情報持ち出しに関するルールがあるはずだ。また情報持ち出しをシステム的に制御している会社も多いはずだ。従ってあくまでも、これはご参考程度の話である。くれぐれも会社のルールは尊重して欲しい。

【Outlookからメールを転送する】

余震や大規模停電が予想される時、会社は従業員に翌日の出社方針をメールで伝達する。オフィスにいる社員には連絡は届くが、出張していたり、たまたま休んでいる社員には届かない。その時便利なのがOutlookのメール転送(またはリダイレクト)機能だ(当然Outlookがメールソフトの場合)。

設定は簡単。まずメールを転送したいパソコンやスマートフォンのアドレスを「連絡先」に登録しておく。Gmailを転送先にすると、どこでも見ることができるので便利だろう。次に「ツール」の中から「仕訳ルールと通知」を選択し、新しい仕訳ルールを作成する。そして転送先を登録する。ただし気をつけることは携帯電話を転送先とする場合、通信料に上限設定がないと思わぬ料金がかかる可能性がある。

なお「転送設定」は簡単な操作でOffにできるから、転送の必要を感じる時だけOnにすると良い。

【予定表の同期を取る】

私もそうだが、会社でOutlookを使っている人は予定をOutlookで管理している人が多いだろう。だから会社に行かないと正確なスケジュールが分からないということがある。そんな時威力を発揮するのが、会社のOutlookと自宅のパソコンやスマートフォンの予定表を連動させる仕組みだ。こちらは「メール転送」よりやや手間がかかる。

仕組みの基本は「Outlookとグーグルのカレンダーは設定を行うと自動的に同期を取る仕組みがある」ということだ。そこでまずグーグルにメールアカウント(無料)を開き、自分のカレンダーを作る。

具体的な設定方法については説明を省略するが「Outlook グーグルカレンダー 同期」などで検索すると、マイクロソフトの関連記事等が出てくる。

【文章やスプレッドシートを共有する】

会社のPCの中のデータと自宅のPCの同期を取る究極の方法が、グーグル・ドキュメントの活用だ。グーグル・ドキュメントはクラウド・コンピューティングで、グーグルのサーバ内に開いた自分のアカウント内で、ワープロ・ソフトやスプレッド・シート(エクセルのような集計ソフト)を使い、作成したドキュメントをサーバ内に保管する仕組みだ。グーグル・ドキュメントにアクセスできる環境であれば、何時でもどこでもサーバ内に補完したドキュメントを呼び出すことができる。しかも一定量までは無料。

またグーグル・ドキュメントのワープロソフトやスプレッド・シートは、マイクロソフトのワードやエクセルと互換性があるから、作成した資料を簡単にコピーすることができる。

便利な機能だけれど、会社や組織の重要情報が簡単に外に持ち出される可能性もある。会社によってはこのような利用方法を禁じていたり、システム的に制御している可能性もある。

☆    ☆    ☆

多少落ち着きを見せてきた関東地方の電力事情だが、本格的な回復にはかなり時間がかかりそうだ。今年の夏はサマータイムや勤務時間のシフトが必要だろう。

また在宅勤務も真剣に検討する必要がある。そんな場合「会社のシステムと自宅のPCの連携をどこまで認めるか?」ということは大きな課題になるだろう。

それはチャレンジであるとともにビジネスチャンスかもしれない。

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1 コメント

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 ご提案の方法は、顧客情報を扱うサービス産業(... (Hiko)
2011-03-28 16:07:21
 ご提案の方法は、顧客情報を扱うサービス産業(我が業界も広義のそれですが)では、社内情報セキュリティー上、システムブロックがかけられており使えないと思います。 (我社はそうです)
 エンロン事件が発端のSox法、情報セキュリティー、コンプライアンスなど、この十数年で、我が国もその影響を受け、各社のアドミニストレーション部門の陣容とコストが膨大に増ています。ルールを作ったら、その遵守をチェックする為に、性悪説(昔は、性善説だった。いつから日本の会社もこうなったのか。。。)に基づいた社内ルールが作られているのが実情ではないでしょうか? 性悪説に基づく社内ルールは社員のモラル低下ということで安易に片付けてきた事もあると思います。
 その為に、日本全体でどれだけ生産性を阻害しているか、今回の震災は見直すきっかけを与えてくれている私は思いたいです。(災い転じて)
 そもそも、入社二十年数年のベテランを新入社員とが同じレベルで扱い、社内ルールの遵守を徹底しようとしている事自体おかしなことです。 「顧客情報、社内情報は酒の席でも漏らさない」「社内外でうそをついてはならない」それだけで良いのはないでしょうか?
 今回の震災を契機に、日本の産業の無駄、過剰品質を見直す契機になればと思っていますし、多分、そうなるでしょう。 24-7仕事をしたい社員には、ipadを持たせれば良いだけですし、経営者もそうであれば、ipadを持てば良いだけの話では? 
 そもそも、全員がPC使うようになり、生産性、アイデア創造性が、日本の会社全体で向上したかどうかは、私は大きな疑問です。昔の方が、創造性のある仕事が多かったように私は思います。 それだけ、齢を重ねたのでしょうが。 笑
 
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