金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

2022年の中国の一つの転換点になるだろう

2023年01月17日 | ニュース
 WSJなどを見ても中国に関するニュースの量は圧倒的だ。世界第2位の経済大国である中国の動向が世界経済に与える影響が極めて大きいからだ。
 その中国の二つのニュースは、中国が一つの転換点に差し掛かった象徴ではないかと私は感じている。
 一つ目のニュースは中国政府が2022年の経済成長率は3%だったと発表したことだ。この成長率は1976年に毛政権が崩壊して以来最悪に近い水準だ(2020年が2.2%だった)。
 これはゼロコロナ政策により中国内で度重なるなロックダウン政策が取られた結果だ。ゼロコロナ政策は昨年12月に事実上撤廃されたが、そのマイナス影響は大きい。
 度重なるロックダウンにより消費者信頼感は地に落ちている。
 ゼロコロナ政策の撤廃により12月以降死者が約6万人に達したと公表されているが、実態はもっと多いという見方もある。また感染者の数についても数億人が感染しているという見方もあるようだ。
 公表されている都市部の失業率は昨年4月の6.1%から12月の5.5%に低下し、若年労働者(16歳~24歳)の失業率は昨年7月の20%近い水準から12月16.7%に低下している。失業率は低下傾向にはあるものの、コロナの傷跡が顕著に残っている。
 もう一つのニュースは1960年代初頭以来、昨年初めて人口が減少に転じたことだ。昨年中国の人口は85万人減少した。人口減少は長年にわたる少子化政策の結果なので、簡単には修正できない。
 つまり中国は今後労働力増加により生産量を増やすことが困難になり、生産性の改善が求められることになる。
 個人的な見解では、生産性の改善には、経営階層とそれ以下の階層による経営目標と事業プロセスに関する情報の共有が必須だ。
 中国がこのような目標や情報の共有を行いうるかどうかが中国が今後持続的な経済発展を行えるかどうかの一つのポイントだろう。
 これらの観点から後世2022年頃が現代中国の一つの転換点になったと言われる可能性があると私は考えている。
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一番のコロナ対策は運動

2023年01月17日 | 健康・病気
 今朝(1月17日)の読売新聞トップには「脱マスクいつから」という記事が出ていた。政府が感染リスクが低い環境ではマスクを外すように進めていても脱マスクが進まないという話だ。
 マスクの弊害は多い。集中力が落ちる。相手の表情が見えないことによるコミュニケーション不足。十分な呼吸ができないことによる運動不足などが主な弊害だ。中でも私はマスク着用による運動不足が大きな問題だと考えている。
 最近登山やスキーなどオープンエアで体を動かすスポーツでもマスクをつける人がいるが馬鹿以外のなにものでもない。
 また私が通っているスポーツクラブでもマスクの着用をうるさく言ってくるが、パーテーションで囲まれたトレッドミルの中を走ることに大きな感染リスクは感じない。むしろ呼吸が不十分なことで引き起こされる呼吸器系への悪景況が懸念される。施設運営者が思考停止に陥っているか、あるいは思考することをやめてしまったのかその原因は分からないが由々しき事態であることは間違いない。
 今朝読んだWSJに「運動はコロナの影響を抑えるのに役立つ」という記事があった。記事の元になっている研究はアメリカ予防医学ジャーナルに掲載されたということだから信頼性は高いだろう。
 記事によるとカリフォルニア大学サンディエゴ校のサリ教授はたとえ運動していても高齢者になれば、コロナの合併症リスクは若い世代より高まるが、運動をしている人の入院率は低いという研究成果を発表している。
 アリゾナ大学の運動免疫学のシンプソン教授は「運動は感染した細胞を認識し、殺すことができる免疫細胞を動員するので身体の免疫反応を改善する」と述べている。
「運動は私たちが使用している多くの薬と同じ位効果的でかつ副作用がない」と述べている専門家もいる。
 本格的なスキーシーズンの到来を前にしてありがたい記事なのでご紹介する次第だ。
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