金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

月曜日の暴落の後は急反発することが多い

2019年05月14日 | 投資

昨日(5月14日月曜日)は、中国が関税報復措置を取ると報じられたことで米国株は暴落。ダウは617ポイント、2.38%下落した。

憂鬱な週の始まり、と考えがちだが、CNBCに気持ちを明るくする記事が出ていた。

記事は「月曜日に株価(S&P500)が2%以上下落するとその週の内に大幅に反発することが多い」というものだった。

具体的には2009年3月以降月曜日に株価が2%以上下落した回数は15回ある。その内その週の内に株価が反発した回数は14回で平均株価上昇率は3.21%だった。つまり月曜日に株価が下落しても93%以上の確率で株価はその週の内に回復しているということになる。

何故このような現象が起きるのか?

記事は「この現象を説明できる根源的な理由があるのかどうかは明らかではない」としている。

なお調査期間をさらに拡大して25年間を見ても、月曜日の株価急落の後急反発することが多いことが分かった。

この現象の理由付けを勝手に考えてみよう。

想像される一つの理由は「日曜日には経済データの発表はなく、政治家の発言等で週明けの株価は動くことが多い」というものだ。

今回は米中貿易交渉に関する要人や専門家の発言が株価急落のトリガーになった。

これらの発言はトリガーにはなるが、経済のファンダメンタルと結びついたものではないので、投資家は暴落の後、ニュースを消化した後押し目買いにでるので株価が反発することが多い、というのが私の直観的判断だ。ただしあくまで私見に過ぎない。

さてこの過去のパターンを信じて楽観視していて良いかどうかは分からない。株価が反発するには長期的な上昇トレンドにあることが必要だろう。そのためには、米中貿易戦争が泥沼化せず、どこかでポジティブな解決策が見いだされるだろうという楽観的シナリオが存在する必要がある。

もし今週金曜日にかけて米国の株価が上昇していくとすれば、投資家は米中貿易交渉がやがてはポジティブな結果を生むと考えていることを示すような気がするが如何なものだろうか?

コメント
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