昨日(3月20日)の米国株市場はFOMCを前にして比較的静かな動きだった。前日(月曜日)はフェイスブックから大量の個人情報流出疑惑で、ハイテク銘柄が大きく売られた。前日下落したアマゾン株は41ドル上昇して、1,586ドルになった。
この結果アマゾンの時価総額(7,680億ドル)はアルファベット(グーグル)(7,620億ドル)を抜いて時価総額で世界第2位になった。今やアマゾンより時価総額が大きな会社はアップルだけになった。
だがゴールドマンザックスのリサーチアナリストHeath Terry氏はまだアマゾンの株価は過小評価されているという。
ゴールドマンザックスはアマゾン株の株価ターゲットを1,825ドル(現在の株価より15%高い)に設定してきたが、今年中に1,900ドルを超える可能性が高いと同氏は述べた。
アマゾン株が過小評価されている理由は、アマゾンのクラウドサービス(AWS)とオンライン小売業が過小評価されているからだとTerry氏はいう。アマゾンはクラウドサービスで営業収入の6割を稼ぎ、その稼ぎをオンライン小売ビジネスの拡大に充てている。
一時巨大ネット企業ということでFANG銘柄(フェイスブック・アマゾン・ネットフリックス・グーグル)がもてはやされたが、実はアマゾンは他の銘柄と異なる特徴がある。それは「小売業」というモノを押えたビジネスを持っていることだ。
フェイスブックやグーグルは個人情報管理問題でしばらく株価が低迷する可能性があると私は見ている。この問題がアマゾンを大きく揺さぶることがない限り、アマゾン株がなお高値を追うというシナリオは説得力が高いように思われる。