金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

相場の振幅が大きい時はあまり相場を見ない方が良い?

2018年03月28日 | ライフプランニングファイル

米国株の値動きが荒い。先週末は米中貿易戦争懸念から大幅に売られ、週明けの一昨日は貿易摩擦緩和の見通しで大きく買われ、そして昨日はフェイスブック株の下落が引き金になり、ハイテク銘柄が売られ、また相場は下落した。

わずか数日の間にファンダメンタルが変わる訳ではないが、相場は特定の情報に過敏に反応し過ぎていると思われる。

オマハの賢人ウォーレン・バフェットは、このような時はあまり市場を見ずに冷静さを保て、と教えている。

市場を見ることが商売の人は市場を見ていないといけないが、退職者等一般的な個人投資家は相場の振幅やその原因である個別の事象に過度の注意を払わない方が良さそうだ。

何故なら個別の事象、例えば貿易摩擦や北朝鮮問題などは水面下の駆け引きが多くて、所詮先を見通すことは不可能だからだ。

むしろこのような時期は「投資家の相場に対する信頼度合い」などの方が重要なのだろう。

ウェルスファーゴ・ギャラップが発表しているRetirement Optimism Indexによると乱高下の激しかった前月(2月)の調査でも、楽観的な見方をする人が多かった。

CNBCは「60%の回答者は向こう12カ月に楽観的で25%の人が悲観的で」「53%の人が1万ドルの投資に10%のコレクション(株価下落)があっても対処できると述べている」と報じていた。

2月のこの楽観指数の水準は139で1年前より10%以上高いということだった。

相場を楽観している人が多いということは押し目買いの力が強く、底が固いことを意味している。

もっとも楽観は自信過剰に繋がり、経済的合理性を欠いた株価上昇を招くことが多い。ハイテク銘柄だ、ということで株価が上昇していた時代の終わりは自信過剰の反動なのだろう。

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