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金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

読書の生産性をあげるキンドルとエバーノートの連動

2016年08月10日 | 本と雑誌

読書には色々な目的があります。リラックスや時間潰しが目的であれば生産性にこだわる必要はありません。

しかし何かを生産するために本を読む場合、とくに生産するものに期日がある場合は生産性は大切です。

私の実例で申し上げると、私は2週間ほど先にある会社で内定者向けに話をすることになっています。話すテーマは自由なので、「学生時代の勉強と社会人としての勉強は何が違うか?」といった話をしようと思っています。

何が違うか?というと学生時代の勉強で問われたのは「どれだけ知識を詰め込み覚えておくか?」ということですが、社会人では「知識や情報を組み合わせて現実の見取り図を描き、そこにビジネスチャンスを生み出す」という知識と情報加工が中心になるという点です。

このこのことについては外山滋比古氏に「思考の整理学」という名著があります。30年前に書かれた本なので情報整理の具体的方法などは今日では参考にする必要はありませんが、根本の考え方は人工知能の出現まで見据えた素晴らしい本だと思います。

そこで私の話の中でも数か所外山先生の言葉を引用しようと思っています。さてこのような場合、どうするのが効率的な方法でしょうか?

私はキンドル版でも「思考の整理学」を持っていますので、電子本のコンテンツをそのまま抜き取ることにしました。

キンドルの文章を抜き取る方法としては抜き取りたい部分をなぞり「ハイライトを選択しそのハイライトをPCのAmazone Kindleサイトで読みコピーする」という方法が一般に紹介されているようです。

私も何度が利用したことがあるのですが、二つの点に問題を感じました。一つはPCでAmazone Kindleサイトを開くという手間です。もう一つは「PCで表示されるハイライトの数に制限がある~本の著者による制限~」ということです。

そこで最近私が採用している方法はKindleで「抜き書きしたい部分をアクティブにした後、シェア機能を使ってエバーノートに転送する」という方法です。シェア機能では送りたい電子メールアドレスを指定できますので、そこに自分のエバーノートの電子メールアドレスを登録するのです。

もちろん自分が普段使っているメールに送ることも可能ですが、後工程を考えるとエバーノートに送る方が断然効率的です。

エバーノートには下の写真のように、複数の抜き書きメモが蓄積されます。これをマージ機能を使って一つのメモにすると抜き書き作りは完成です。

エバーノート上に抜き書きメモを作る理由は「後で検索がしやすい」といった理由だけはありません。

実はエバーノート(有料のビジネス版)にはコンテキスト(文脈)という機能があり、自動的に関連すると判断されたノートが表示される機能があるからです。このコンテキストという機能はまだ完全なものではなく、ほとんど関連しない情報を示すなど煩わしいこともありますが、時に忘れていたような情報を示してくれることもあります。

このような抜き書きメモが蓄積されていくと、スピーチやエッセーに使いまわしの聞く素材になります。そしてその素材を組み合わせることで、新しいアイディアが生まれる可能性があります。

今回の内定者向けの話の時間は限られていますのでコンテキストの話はしないと思いますが、情報収集にかける手間と時間を減らして情報を利用することに時間をかけるのが社会人の勉強方法だということは述べたいと思っています。

 

 

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生産性の鈍化が経済成長を抑制する

2016年08月10日 | 英語・経済

WSJによると、昨日(8月9日)米国労働省は第2四半期の非農業部門の時間当たり生産性が、季節要因調整後で0.5%減少したと発表した。

これで4四半期連続で米国の生産性は低下したことになるが、これは1979年以来のことだ。

米国の生産性は長期的に低下傾向にある。2007年から2015年までの生産性の平均成長率は1.3%でこれは2000年から2007年の平均成長率の半分である。ちなみに第2四半期の生産性は前年同期比0.4%低下した。

生産性は賃金や物価の上昇さらにはGDP成長の鍵となる要因である。生産性の低下は企業にとって労働コストの増加を招き、企業利益を圧迫する。

生産性の低迷は米連銀が政策金利を決定する上でも影響が大きい。

WSJはIHSグローバル・インサイトのエコノミストの「経済成長がそれほど早くないので政策金利は据え置かれるというシグナルだ」という言葉を紹介していた。

生産性の低下は米国のみならず先進国に共通する現象だが、その原因は明確ではない。過去に較べて革新的な技術の生産性向上への寄与率が低下したことに原因を求める経済学者もいれば、リーマンショックの後遺症が続いていると指摘する経済学者もいる。また生産性の測定方法が間違っていて、一般的に考えられているより生産性は高いだろうと主張する経済学者もいる。

この記事には引用されていなかったが、私は以前にブログで紹介したとおり、団塊の世代の大量退職で、企業内の知識・経験が低下していることも一つの要因だと考えている。

★   ★   ★

出版した電子本

「人生の山坂の登り方・降り方」 http://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B00LYDWVPO/

「インフレ時代の人生設計術」 B00UA2T3VK

「海外トレッキングで役に立つ80の英語」

「英語の慣用表現集」 http://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B00LMU9SQE/

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