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金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

投資するなら株価チェックはほどほどに

2015年11月02日 | 投資

今日から11月。先月の内外の株式市場は好調だったが、今日の東京市場は「利食い」「中国のPMI(購買マネージャー指数)の弱含み」「日銀の追加緩和への期待外れ」などの要因で大きく値を下げた。日経平均は400円近く下げ、18,683.24円で引けた。

私は日経平均の当面のレンジは18,500-19,000円で推移すると見ているので、それほどそれ程驚くほどではないが。

ところで日々の株価をチェックするのは、長期投資の点では好ましくないようだ。それは頻繁に株価を見ていると「近視眼的損失回避」に陥るからである。

WSJに行動経済学者のBenartzi氏がKeep stock-market apps off your phoneという寄稿を寄せていた。

「スマートフォンから株式市場アプリを外しておきなさい」という意味で、毎日のように株価をチェックしていると「近視眼的損失回避」myopic loss aversionから、投資収益が悪化すると同氏は指摘する。

・株価は毎日チェックすると約47%の割合で下落している

・株価を1カ月単位でチェックすると下落している割合は41%になる

・株価を年1回チェックすると70%の割合で株価は上昇している

・株価のチェックを10年に1回にすると85%の割合で株価は上昇している

と同氏は述べている。もっともこれは米国株S&P500の値動きをベースにした話なので、日本株では当然答は異なる。

米国株の場合は、長期的には右肩上がりを維持しているから、このようなことが言えるが、バブル期の最高値の半分程度の株価水準でウロウロしている日本株の場合は話は違う。

しかし頻繁に株価をチェックして、値動きに一喜一憂して、小まめに売買すると「底で売って天井で買う」という過ちを犯すようだ。

大きな投資方針を決めたら、日々の株価のチェックはしない方が良いかもしれない。

だがそれでは証券会社が儲からないから、彼等はウエッブサイトにあれこれ工夫を凝らして、投資家の関心と疑心を呼ぶように細工をしているのである。

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