金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

小金井公園の秋

2014年11月30日 | 写真

このところ天気は毎日コロコロ変わる。今日(11月30日)の午前中は晴れていたので、小金井公園に紅葉の写真を撮りに行った。そのまま撮った写真は平凡だったので、RAWで現像する時アートフィルターをかけて遊んでみた。他にやることもある日なのだが。

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日本経済の憂鬱な6つの事実

2014年11月30日 | 社会・経済

PewResearchCenterのHPに6 facts about Japan's downbeat economyという記事が出ていたので、ポイントを紹介しよう。

将来に対する悲観度は日本が一番

将来の経済見通しについて、Pewが調査した44か国の中で日本が一番悲観的な見方をしている。「今後12か月間であなたの国の経済状態はどうなると予想するか?」という質問に対して、日本では「15%の人が良くなる」と答え、「54%の人は変わらず」「29%の人は悪くなる」と答えている。

ちなみに米国では「35%が良くなる」「33%が変わらず」「30%が悪くなる」。中国は「80%の人が良くなる」「15%の人が変わらず」「2%の人は悪くなる」だった。

国の借金問題が国民の一番の懸念


今年4月の消費税引き上げ前にPewが行った調査によると、国民が一番の問題と考えているのは、公的債務の大きさの問題で、67%の人が一番の懸念(複数回答あり)としていた(前年調査比7ポイント上昇)。2番目が雇用機会の欠乏で45%(前年比13ポイント減少)。3番目が物価上昇で31%(前年比5ポイント減少)。4番目は貧富の格差問題で28%(前年比6ポイント減少)

労働人口の減少

国連のデータによると日本の労働人口(15歳―64歳)は、2010年の81.2百万人から2050年には55.2百人に32%減少する予定だ。

高齢化の進行

日本の高齢者人口は2010年の29.2百万人から2050年には39.6百万人に35%増加する見込みだ。年齢の中央値は45歳から53歳に上昇する。人口100人に対する高齢者(65歳以上)の割合は2010年の36人から2050年には72人に上昇すると予想される。高齢者の割合が増加するのは世界的な傾向で、ドイツ32人(2010年)→60人(2050年)、米国19人(同)→36人(同)、中国11人(同)→39人(同)だ。しかしその中でも日本の高齢化の進み具合は非常に高い。

高齢化の進行を問題視する人が多い

高齢化という人口動態の変化自体は必ずしも、経済の破滅を予兆するものではないが、日本では87%の人が高齢化を主要な問題と考えている。この比率は他の国に較べて高い。中国では67%の人が、ドイツでは55%の人が、米国では26%の人が高齢化を主要な問題と考えている。

子どもの将来について日本は世界で最も悲観的

子どもの経済状態に対する見通しで日本は世界の中で最も悲観的な見方をしている国だ。日本では「子どもの世代が経済的に親の世代より良くなる」と予想する人は14%に過ぎず、79%の人は「経済的に悪くなる」と予想している。先進国では押しなべて「子どもの世代は経済的には親の世代より悪くなる」と予想する国が多い。たとえば米国では30%の人が良くなると予想し、65%の人は悪くなると予想している。ドイツでは良くなる38%、悪くなる56%だ。ただし日本より厳しい予想をしている国はフランス(良くなる13%、悪くなる86%)しかない。

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まもなく衆院選が告示され、選挙戦が始まる。さてどの政党がこれらの問題に正面から取り組む政策を打ち出せるだろうか?

ポイントは幾つかあるだろう。まずGDPの2.4倍まで膨れ上がった公的債務にどう取り組むか?と言う問題だ。私は兼ねてから「景気のいかんにかかわらず消費税は引き上げるべきだ」と考えている。一国の財政を家計に単純に置き換えることは、問題なしとはしないが、景気が悪くても、給料が減ったとしても、返済の目処がつかないような借金は続けるべきではなく、少しでも返済努力をするべきだというのは常識というものだろう。

次に「子育て~次世代の育成~は、一家計の問題ではなく、社会全体で取り組むべき問題」ということを全面的に打ち出すべきだ。また減少する労働力を補うためには、一時的には積極的な移民策を取るべきなのだろう。そしてその力で経済を活性化し、子どもの世代に対する見方をもう少し前向きにすることが必要なのではないだろうか?

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最近出版した電子本

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「人生の山坂の登り方・降り方」 http://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B00LYDWVPO/


 



コメント (1)
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