武蔵野地区の公園の中で私は野川公園が好きだ。春に日の光を浴びながら余り人手の入っていない野川のほとりを歩くのが好きだ。風に柔らかくゆれる柳の青さも美しい。もし野川にかかるコンクリートの橋がなかったらこの風景は百年前と余り変わっていないないだろう。
自然園の中では野鳥に出会うことができる。シジュウガラが裸木の枝で囀っていた。もう少し葉が茂ると小鳥の姿は見えにくくなる。
干上がった沼にはキセキレイがいた。
木立の中の地面ではツグミがえさをついばんでいた。ツグミの羽の色と地面の色が近いので見分けにくい。もっともこれは人間様の都合であり、ツグミとしては外敵から身を守るため景色に溶け込んだ迷彩服を着ているに過ぎない。
野川公園はカメラをぶら下げて2時間ほど散策するのに手頃な公園である。こういう身近な自然を大切にしていきたいものである。