レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

新作ディープ(?改)「指名した理由」

2016-01-06 01:07:34 | 小説

新作ディープ(?改)「指名した理由」


 そして、
 永久とホウセイは、
 いったんチウメを木太郎たちのいる部屋に置いてから、
また、意識のないレイカが横たわっている部屋に戻ってきた。
 「くそたとオチタ、どこ行ったんだ?
 彼女、部屋に戻されたとき、首を傾げていたぞ」
 「彼女はオチタを疑っていて、ちょうど、くそたもいないから、
 俺たちも同じようにオチタを疑っていて、
 オチタを縛ってからくそたを見張りにして、どこかの部屋に閉じ込めている
とも思い込んだのかもしれないな。 
 まあ、今はオチタがいない方がいいけどな」
 「その可能性はあるな。
 まあ、そのうち、二人でここに戻って来るだろ」
 「で、そうなら、オチタが戻らないうちに、
 何故、チウメちゃんがオチタを指名したのか考えよう」
 「ひとつは今話したようにチウメちゃんがオチタを疑っているということ。
 もうひとつは、
 もとめ先生とチウメちゃんとオチタの計画では、
もとこ先生を驚かすために使われる予定だったのが、
アスカちゃんのナイフだった
とオチタが俺たちに話したことと関係あるんじゃないか。 
 というより、
 それが彼女がオチタを疑うことになった大きな理由じゃないのかな。
 チウメちゃんは、
 木太郎からアスカちゃんと自主的に偽物ナイフを交換したんだろう
と問われて、オチタを疑ったんじゃないか。
 実は、そんなことまで彼女はオチタに話していないからだろ。
 で、直接オチタにそんな話しをしたか訊きたくなったんだろう」
 「なるほど、
 チウメちゃんは、
オチタが彼女からアスカちゃんとでナイフを交換したと俺たちに話した
と思い込んでいるわけだな。
 はっきり言って、
 オチタの話しがなければ偽物のナイフを二人が自主的に交換するなんて
発想は出てこなかったから、その可能性は高いな」
 「だけど、
 それと、チウメちゃんしか知らない事実とどう関係するんだ?」
 「それは多分もとめ先生の計画に関してじゃないのか。
 チウメちゃんは最初からもとめ先生の計画に協力していて、
オチタと違って、もとこ先生の計画自体サプライズで本気じゃないこと
を知っていたわけだからな。
 他にも俺たちが知らない何かをもとめ先生としていたか、
あるいは、聞いていた可能性があるな」
 ホウセイと永久がそんな話しをしていると、
 いきなり、部屋の扉が開き、今噂をしていたオチタとくそたが入ってきたのだった。

(続く)


新本編リメイク「はずれないミカエルの仮面?」

2016-01-06 00:46:46 | 小説

新本編リメイク「はずれないミカエルの仮面?」


 「あおむ、
 ここを見ろ」
 エイタはその人物が被っている仮面の口の部分を指さした。
 「あおー、
 これは...」
 「ああ、この口の部分は、いかにも仮面の一部のようだが、本物の口だ」
 エイタが仮面の口の部分を触りながら言う。
 「だば、これは仮面ではなく、仮面の特殊メイクなのだすな」
 「ほとんどがな」
 「なして、そんなことを?」
 「わからないが何か理由があるはずだ」
 「うーん...
 正体を暴くにはこの特殊メークを落とさないといけないということだすな」
 「そうなるな。
 あおむ、ほら、こいつはまだ息がある。
この特殊メークを俺たちの力では落とすのは無理そうだから、
 携帯電話の電波が届くところに行って、後は、警察に任せよう」
 エイタがそう言ったとき、
 「ちょっと、待ってくれだすよ」
と言って、
 あおむが自分の左手の人差し指を舐めたかと思うと、
 その人物の頬の辺りをこすり始めたのだった。

(続く)