S嬢のPC日記

2004年から2007年まで更新を続けていました。
現在ははてなで活動しています。

アンチエイジング

2005年01月17日 | つぶやき
暮れにユニクロに行ったときのことです。
期間限定の、リバーシブルのフリースが欲しくて。
色と柄がきれいだったんですよね。
冬休みに入っていたので、ガキ二人も連れていきました。
最寄りのユニクロは、駐車場が広く、店舗も広い店でした。

広い店内を行き来しながら、ふと、60代半ばくらいのご婦人が、視界に入りました。
着ていたコートを脱いで、この期間限定のリバーシブルのフリースを、鏡の前で何着か着てみていらっしゃいました。
わたしがふと、そちらの方向を見たときに、こんな感じのを着てみていらっしゃった。
柄はちょっと違うのだけれど、色がこんな感じで。

すっごい、似合ってたんですよね、コレが。
ユニクロのフリースが、こんなにきれいに着られるんだ、この人は、って思った。
姿勢のいい方だったんだけれど。

それを鏡の前で着ながら、かなり迷っている様子でした。
わたし、思わず、走り寄って、声、かけてしまいました。
「ものすごくお似合いですよ、とてもとてもステキ」って。

ここで、このご婦人、よくあるセリフを、自信無さそうにおっしゃいました。
「でも、赤過ぎないかしら」って。

な~にをおっしゃる。
この「赤」が似合うんではないか。
薄くナチュラルにしかされてないお化粧で、すっと口紅だけひいてらして。
それが、とても上品で感じよく、そして着ている「赤」が、顔の感じもぱっと明るくさせてるし。

「わたし、あそこにいたんですよ。
 あそこから、なんてお似合いなんだろうって思ったんですよ。
 絶対、それ、とてもよく似合うのに。。。」

「でも、赤過ぎやしないかと・・・。」

何を、こうやって、あきらめなきゃいけないんだろう。
実際、とてもステキなのに。
自分だって、自分からそれを手に取って、着てみたんじゃないか。

そう思っても、もうわたしには何も言えませんでした。
この方の「周囲の方が何を言うか」まで、わたしには責任が取れませんから。

その後、この方が、もっと地味な色調のものを着てみているのを見ました。
全然、ダメでした。
息子のフリースを借りて着ているような感じだった。
さっきはあれほど華やいで見えた顔の感じも、ただ、年齢を推測させるだけのものになった。
わたしは、二人の子どもたちへの対応に気を取られて気づかないフリをして、通りすぎました。

わたしはこの先、どんなに年齢を重ねようとも、自分が選びたいものを選ぶ。
そのことは、実は、大変なことなのかもしれない。
このご婦人が、結局、自分の選択を通せなかったように。

でも、わたしはこの先、どんなに年齢を重ねようとも、自分が選びたいものを選ぶ。
それがわたしの「アンチエイジング」です。