S嬢のPC日記

2004年から2007年まで更新を続けていました。
現在ははてなで活動しています。

インターネットで出会った子どもたち:その1

2004年09月07日 | インターネットと子どもたち
インターネット上で、
わたしが実際に出会った「子どもたち」について、
紹介していきます。

まず、こちらの「ユウト」さん。
http://gatecity.gaiax.com/home/yuuto/main

これは、彼が14歳の時に開設されたページです。
その後、何度も改良をされて、現在の形に至っています。
尚、このページは、
ガイアックスというコミュニティサイトのサービス終了と共に、
消えてゆくことが決まっているページです。
彼の経験・経緯に関しては、
このページのプロフィール部分に詳しく書かれています。

わたしが彼に出会ったのは、4年前。
何も知らないままに、コミュニティサイトでHPを開いたばかりの頃です。
出会いのきっかけは
彼のサイトの人気コンテンツの一つであった「初心者の館」を
わたしが見るために訪問したことです。
この「初心者の館」というコンテンツは、
今はもう、見ることはできませんが、
4年たった今でも、その中心とする内容ははっきり覚えています。

・いいHPとは、伝えようとするものがしっかりと存在しているもの。
・悪いHPとは、閲覧する人間を考えない、自己満足のテクを並べ立てているもの。

そして、「悪いHP」の例を実際に作って見せ、
どう悪いのか、論じていました。

その明確な主張に、
15歳という年齢に対して、正直なところ、かなり半信半疑でした。
でも、わたしにとっては、実はそんなことはどうでもよく、
こちらの「初心者の館」で素直に頭を下げ、必要なテクを学び、
一度だけ、掲示板にそのお礼を伝えたことがあります。

彼は、すぐにわたしのページを訪問し、
「いいHPですね」で始まる、数行の言葉を残していきました。
その時点で、わたしは、彼の年齢など、本当にどうでもよかった。
この言葉で始まるコメントというのは、
彼の「初心者の館」を読んだものならすぐわかる、
彼からの賞賛でした。
わたしは彼が彼のHPで提言するものに共感し、彼から学び、
そして「師からほめられた」喜びでいっぱいでした。

彼が自分のHPのテーマにした「創世者の集うところ」。
彼はこのことを少しずつ形にしていき、
このページは彼にとって、「過去のもの」になっていきました。

もうすぐ、このページは消える。
わたしはこのコミュニティサイトの終了のニュースから、
このページとの別れを思い、
彼のこのページを数年ぶりに訪れ、
改めて、彼に「出会えた喜びとお礼」の言葉をメールで伝えました。
現在の自分のHPのアドレスを載せて。

お返事はすぐに返ってきました。
彼の年齢らしい文章で、過去を回想し、
そして、わたしの現在のHPに訪問した報告と共に、
「いいHPですね」と、
「4年前と同じ感想を持ちました」と。
「伝えたい想いや目的があるサイトというのは
 心に響くものだし、記憶にも残るものなんですね」と、
そしてそういうものが本当に「良い」サイトなんだと思うと述べられ、
わたしはまた、「師からほめられた喜び」に、
胸がいっぱいになりました。

彼は彼のHPにおいて、
「HPというものは、伝えるものがはっきり存在するべきだ」
と、一貫して主張していました。
これは、何よりも、彼自身が、インターネットに対して、
はっきりと目的を持った行動を取るための媒体と、
確実に認識していたからなのではないかと思います。
それは、本人が「作る」前に、
これから作るページのテーマをきちんと構想していたことからも
うかがえます。
また、彼はネット上で自分が積み重ねる経験の中で、
常に前向きに新しいことを見つけ、
そして育っていったのだと思います。

HPというものを開く前から、
彼はインターネットというものに対して、
目的を持った行動を取っていたのでしょう。
また、彼が育っていく中で、彼の家庭というものが
彼にきちんと「思考する力」を育てていたのではないかとも
思われる出会いでした。